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【CEOインタビュー】美容業界である理由とは?自身の経験から生まれた想いとその変遷

ワーキングママがキャリアの可能性を広げる場、ママノバ(https://mamanova.jp/)からの紹介でtechnersにてボランティアをさせていただいている金田です!

様々な角度からtechnersの価値観を知っていただきたく、CEOじゃっきーさんにインタビューさせていただくことになりました!今回のテーマは「美容業界である理由」です。 じゃっきーさんの誠実な想いあふれるインタビュー動画はこちらです↓(画像をクリックするとYoutubeで動画をご覧いただけます)

technersは「美容室で提供されるサービスと働く環境のミスマッチを何とかしたい!」というじゃっきーさんの想いから始まります。その後、様々な美容師の方や美容室経営者の方との出会いを経て、美容業界への想いが深まる過程についても教えていただきました。

美容業界に対して、仲間としてより良いものを生み出していきたいと思われていること。「儲かるから」ではなく、美容業界を良くすることを通じて、社会全体を良くしたいとまで考えられていること。こういった誠実な想いに私自身も感動しました!

technersの価値観が作られる過程を知りたい方、そしてお客様と同じ目線に立って課題解決したいと考えられている方に、読んでいただけると嬉しいです。

※私は現在育休中ですが、現職では人事として採用、研修、組織開発等に携わっていました。復職前のリハビリとして、またキャリアを広げるため、採用コンテンツや組織開発に結び付くようなインタビュー記事・動画作成を担当させていただいています。

※technersではメンバーのライフステージの変化を受け入れながら、事業推進をしたいと考えています。その一環として、ママノバからのボランティア受け入れを行い、ママの方と一緒に働くことで育児環境の理解を深める取り組みを行っております!


1.美容業界に参入しようと思ったきっかけ

ーどのようなきっかけで美容業界に参入されたのですか?
きっかけは、大学1年生の時に初めて美容室へ行ったことでした。それまでは、バリカンで丸坊主にしていました(笑)。まず苦労したのが、美容室を探すこと。色々お店を検索してみたけれど「良い美容室」の基準がわからなかったのです。
そんな中、たまたま行ってみた美容室で素晴らしい美容師の方にお会いできて。良い仕事をしてるなぁと驚きました。

ーどのような部分で良い仕事をしていると感じられたのですか?
お客様に寄り添っていたことです。僕自身おしゃれ感度が高くなかったので「よくわからないので、短めにいい感じでお願いします…」と大まかなお願いをしました。美容師の方はヘアカタログを見せてくれましたが、それを見てもよくわからなくて。「すみません、どのヘアスタイルが良いか全然わからないんです。」と伝えました(笑)。

そのような僕のリクエストに対して、今のライフスタイル、好きな生活、好きな色、好きな匂いなど、30分くらい話を聞いてくれて。型にハマったプロセスではなくて、僕のためのヘアスタイルを作り上げようとされていたんです。サービス業としてレベルが高いと感じました。

ーそれがきっかけとなり、美容室へ通うようになったのですね!
そしてお店に通う中で、お客様の管理方法や仕事内容などに興味を持ち、色々と聞かせていただきました。すると、疑問に思うことがたくさん出てきたのです。

ー疑問に感じられたのはどのような部分ですか?
提供するサービスと働く方の環境がミスマッチな部分です。お客様のために全力で向き合って良いサービスを提供しているのに、離職も多く、給与などの働く水準も高くない状態。社会人になってからもこの疑問は晴れず、会社を始める時にこの状況をなんとかできないかと思いました。

「努力が報われる社会になってほしい」ということが自分の価値観の根底にあるので、努力して提供しているサービスと働く環境にミスマッチがあることは、ある種自分自身のフラストレーションとしても感じましたね。

ー「努力が報われる社会になってほしい」と思うようになったのは、どのようなきっかけがあるのですか?
幼少期、経済的にも厳しい家庭環境でしたが、そんな中でも努力すればきちんと報われることを経験してきました。僕は外国人ですが、日本で育ち、勉強を頑張ったら国立大学にも入れてくれて、奨学金もくれて。努力すれば機会を与えられることに、本当に感謝しています。そういう意味で日本という国も大好きです。

この経験から、努力する人には報われてほしいし、努力が肯定される社会であってほしいと思っていて。自分の育ちの面から、美容業界にアンテナのようなものが反応したのだと思います。

2.美容業界に参入する上で難しいと感じていたこと

ー美容業界に参入する上で難しいと感じていたことはありますか?
全国の美容師の方々とお会いしていく中で、ITの参入が難しいと感じました。ITの方々と関わることで、良い経験をしていない美容師の方が多かったのです。「またITの奴か!」と言われて受け入れられないことも多くありました。そんな中で日本全国足を運び、自分たちの想いを伝えていくことは大変でしたね。

3.美容業界で頑張れた理由

ー美容業界に参入後、まずはどのようなことをされていたのですか?
右も左もわからない中で、まずは現場を知ろうと思い、全国の様々な美容室に足を運ばせていただきました。そこで掃除をさせていただいたりしながら、素敵な美容師や経営者の方々にお会いしてきたのです。この経験により、美容業界への思い入れが深まりました。

ー具体的なエピソードはありますか?
ある美容室で、初来店で30代半ばの女性が入ってきました。最初は緊張した面持ちでしたが、美容師の方が話を聞いていると、最初の10分とか15分で表情が柔らかくなっていって。最後は満面の笑顔で帰られました。

僕はいわゆる頭がいい人たちの中で知恵を絞ってアプリやゲームを作っていましたが、上手くいかないことのほうが多くて。人一人を喜ばせることが難しいと思っていました。それに比べて、2時間でこれだけの笑顔を作れる仕事ってすごいと思いました。

このように美容師の方々の仕事ぶりを拝見したり、美容室経営をされている方の話を聞いたりすることによって、もっと美容業界を良くしていきたいと思うようになりましたね。

4.美容業界に思い入れが深まった理由

ーさらに、美容業界への思い入れが深まったエピソードはありますか?
最初にお世話になった美容師の方のエピソードです。その方は、小学校1年生の時から美容師をやりたかったと言っていました。ただ、1回美容師を辞めているんですよ。手がシャンプーで荒れて、続けられなくなってしまって。そんな時に「カット教えてあげるから来なよ」という方と奇跡的に出会い、そこからもう1回美容師を頑張るのです。

2~3年で転職することが当たり前な世の中で、夢を諦めず、人生賭けて美容師をやりたいという気持ちに感動しました。

ー昔からの夢である美容師に対して、とても思い入れが深かったのですね。
他には、美容業界に対して疑問を持たれている美容師の方もいらっしゃいました。自分は美容師としての才能はそこまでないけれど、才能を持っている人たちがどんどん辞めていくのはおかしいと。自分が美容業界をもっといい環境にするんだと独立されました。

でも独立してからは波乱万丈で「何のために独立したんだろう」と自問自答することもあったようです。そのような中でも前に進み、誠実にスタッフに向き合おうとされていました。実際に、今彼の周りには人が増えてきて、美容室も大きくなっていて。「美容業界をもっといい環境にする」という想いの実現へと向かっています。

ーこのようなお話を聞いて、じゃっきーさんの美容業界に対する想いが強くなったのですね。
これらのエピソードは、僕が美容業界を好きになる原体験でした。このような方々に対して、僕自身も覚悟を持って仕事をしないと失礼になると思っています。

5.美容業界に対する想いの変遷

ー起業から現在に至るまで、美容業界に対する想いの変化はありましたか?
美容業界を好きになればなるほど、美容師の方々の誠実さとプロフェッショナリズム以上のものを、自分たちも提供したいと思うようになってきました。

そういった意味で、社内で一番大事にしたいのは誠実さと倫理観です。売れるものを作るのではなく、自分たちが美容業界に与えたい影響や、美容業界を良くすることでどんな社会になってほしいかを考えて行動することが大事だと思っていて。社内でそういった対話も進めています。

6.現時点での美容業界に対する想い

ー現時点での美容業界に対する想いを聞かせてください。
美容業界に対して、できていないことがたくさんあります。それは、テクノロジーの力で改善できるところもあれば、テクノロジーではないことで改善できるところもあると思っていて。自分たちができることを増やして、業界を良くしていきたいですね。

ー自分たちができること=ITの力で美容業界を良くしていきたい、と。
ただ、ITの黒船のような感じで「美容業界にITが来たぞ!」みたいなことはやりたくなくて。美容業界にはこれまで培ってきた文化があり、そこには背景や理由があるはずなので、それを尊重していきたいです。その上で、同じ目線に立ってより良いものを作ることが大事だと思っています。

7.今後の美容業界への携わり方

ー今後、美容業界へはどのように携わっていきたいですか?
社名の「techners」は「technology」と「partners」を合わせた造語で、テクノロジーのパートナーでありたいというところからきています。

美容業界に対しては常にフラットに、フェアに頼ってもらえるようなパートナーでありたいと思っています。関係性として上下のようなものではなく、同じようにより良い社会を、より良いものを生み出していくところで一緒に向き合える仲間になりたいと思っています。パートナーとして、やれることはたくさんあるはずです。そしてもちろん、自分たちのレベルも上げないといけないですね。

より誠実に、より価値を作りこむというところに今後も拘っていきたいと思います。

ーありがとうございました。出会われた美容師の方々のお話をされる、じゃっきーさんの表情が特に素敵で。美容業界や美容師の方々、美容室経営者の方々の背景とそこから生まれた価値観に寄り添う気持ちが伝わってきました。

また、掃除をしながら現場を見る!というような、良い意味でITのスタートアップっぽくない泥臭さも、個人的にtechnersの好きなところです。
次回のインタビューも楽しみにしています!

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