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なぜ、日本ハムファイターズに惹かれたのか?

結論: 目先の勝ち負けより、みんなで創り上げるストーリーに惹きつけられている


エスコンフィールドHOKKAIDOへ行ってきた

2023年5月、エスコンフィールドHOKKAIDO(以下、エスコン)へ行ってきました。エスコンへ行ってきた正直な感想は、下の記事をお読みください。

エスコンで観戦して以降、北海道日本ハムファイターズ(以下日本ハム)について、気になりました。

アンビシャス

エスコンへ行き、飛行機で本州に戻る前夜、札幌の書店で見つけた一冊の本。今回は、アンビシャスを読んだ感想と日本ハムに惹かれた理由について、お送りいたします。

元日刊スポーツプロ野球記者が執筆

2004年〜2011年、就任期間は全てAクラス(3位以内)、4度のリーグ制覇(2010〜2011年は球団初の連覇)、1度の日本一に導き、中日黄金期を築いた落合監督。落合監督に8年間密着し続けた鈴木記者が書きました。落合監督に密着した時のエピソードについてまとめた本が、「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか」。内容が気になる方は、ぜひ、手にとってください。
落合監督は、特に情報が漏れることを恐れていました。その影響か、年々口数が減ったように思います。さらに、2007年の日本シリーズ制覇を決めた試合の山井投手、岩瀬投手の継投による完全試合。物議を醸しましたが、その真相にも迫っています。私は、1-0だったこと、この試合を落としていれば、連敗したかもしれないと考えると、交代については、反対はできません。
なぜ、いつも孤独なのか、口数が少ない監督から察して情報を得ていたか、落合監督の真相が語られています。

本の内容

球団の夢、2004年の移転時からの札幌ドームとの関係、5万人ほどの北広島市に新球場を造った理由、指摘されたファールゾーン問題(規定により狭い)についてなぜ起こったかまで書かれていました。フロントの間で起きていたドラマについて書かれています。
なぜ、札幌ドーム最終年とエスコン最初の年の監督に、新庄監督が指名されたかについて、書かれています。気になる方は、ぜひお読みください。

アンビシャスというタイトルの由来は、北海道大学の前身、札幌農学校の初代教頭らクラーク博士の名言Boys be ambitious(少年よ大志を抱け)と北広島市はアンビシャスシティ(大志をいだくまち)とPRしているから。

新庄監督

アンビシャスにはなぜ新庄監督が選ばれたかについて、書かれています。新庄監督といえば、阪神タイガースに入団後、イチロー選手とともに日本人で初めて野手としてメジャーリーグに挑戦し、2004年の札幌ドーム移転最初の年に、メジャーリーグから移籍しました。日本復帰のとき、日本ハムに決めた理由は、北海道に日本ハムを根づかせ、札幌ドームを満員にすること、チームを日本一に導くことという挑戦をしたかったから。

3年かけて北海道に日本ハムを根づけさせ、4月に引退を決めて日本一を達成しました。2004年当時は、巨人人気に頼っていてパ・リーグは目立たない存在で空席も目立ちました。パ・リーグを中心に、経営が厳しく、近鉄とオリックスがきっかけとなり、ロッテ、ダイエー、西武、日本ハムも合併を検討し、1リーグ制になる危機でした。合併反対と2リーグ12チーム制を求めた選手会側と1リーグ制に合併問題から球団が減ることになりました。ストライキまで発展し、合併を認める代わりに新球団の参入を認めさせ、2リーグ12チーム制を維持することができました。
日本ハムに注目されるためにも、被り物や天井から降りてくるパフォーマンスを行っていました。今のパ・リーグ人気にも貢献しています。引退後、注目されたくないため、インドネシア、バリ島での生活をしていました。
幼少期からバリ島生活までの話は、わいたこらという本に書かれています。メジャー移籍の真相なども書かれています。

引退から14 年後の2020 年、トライアウトに参加。挑戦することを決意からトライアウトまでの道のりは、「もう一度プロ野球選手になる」に書かれています。

現役復帰は叶わなかったものの、翌年、ビッグボスとして監督就任。1年後、トライアウトを監督の立場で参加することになりました。  

監督就任前の抱負について、「スリルライフ」に書かれています。選手の育成論、スターの定義など監督就任直後の新庄監督の考えが詰まっています。
トライアウトから監督就任までの秘話も書かれています。ファンも選手も大切にする新庄監督。ファンは宝物と言いつつも、誹謗中傷など過激な言動は許さない姿勢は、スリルライフでも語られています。

「優勝なんか一切目指しません。」

就任時の戦力では、優勝できないと本音もありつつ、開幕から優勝目指さず、目先の勝ちを積み重ねて9月になって優勝できる自信をつけてから優勝を目指すという考えがありました。1年目はトライアウトの年、2年目は固定の年。勝ち負けより大事なことがあると、高木豊さんとの雑談で明かされていました。

2023年の日本ハム

札幌ドームからエスコンへ本拠地が移った初めての年。日本ハムの2023年の公式戦の成績はは60勝82敗1分で2年連続最下位。勝敗だけ観ると去年とほとんど変わりません。

しかし、内容を見ると去年より成長を感じられます。トライアウトの1年とした昨年は開幕から1年間最下位でした。
優勝しか目指さないと公言した今年も開幕は出遅れます。しかし、徐々に調子を上げていき、5月に初めて5位に浮上、6月までは4位につけて、3位も狙える位置にいました。しかし、怪我人が多く、7月の13連敗から失速し、2年連続最下位。1点差の接戦で落とすこと、エラーのつかない守備のミスが負けに繋がっていました。

野手は2022年の松本剛選手に続いて万波中正選手が覚醒しました。万波選手は守備も肩の強さを感じ、新庄監督の守備を継いでいるように思えました。マルティネス選手、江越選手、五十幡選手など出場機会が増えた選手が多く、成績も向上が見られます。一方で、レギュラーの固定には、至っておりません。松本選手、万波選手以外は日替わりの状況です。

こどもの日仕様の選手紹介

投手陣が整備され、防御率リーグ3位。上沢投手、伊藤投手、加藤投手を中心に先発陣は固まりつつあり、ソフトバンクから移籍した田中正義投手は抑えに抜擢され、25セーブなど活躍が見られました。失点を40点近く減らしています。

新庄監督は、攻めの野球。奇襲を仕掛けつつ、守りでも攻める野球。去年は選手のポテンシャルを調べるための采配、勝ちグセをつけつつ、準備させるか、今年は接戦にもっていって慣れることを一つのテーマにしていたようです。

2023年の采配、伸び悩んでいる若手をコーチ陣と一緒に開花させる能力は、野村監督を引き継いでいるように思いました。長所を伸ばさせるという考え方は落合監督に近いです。

日本ハムファイターズに惹かれた理由は?

ソフトバンクのように、戦力が個々の戦力が揃っているとも言えず、まだまだ発展途上のチーム。しかし、目先の結果で一喜一憂したくなるようなチームではありません。強くなるまでのストーリーを見ているのが日本ハムです。

日本ハムはストーリー

2022年、主力がごっそり抜けて、若手中心のチームへ変わりました。かつての野村監督のように伸び悩んでいた選手を新庄監督がコーチ陣とともに伸ばしています。若手を中心に成長し、スターが続々誕生し、未来が明るく感じます。真っ白に近いチームに描かれるストーリーに惹きつけられています。

今の日本ハムは、成績よりストーリー。最下位にもかかわらず、明るく感じます。新庄監督は、成績よりお金を稼げる選手を増やすことを育てることを目標にしています。

新庄監督は、表では、目立ちたがり屋などのイメージがあります。準備をしているように見せず、真面目だと思われたくないからでしょう。しかし、裏では真面目。礼儀などに厳しく、妥協しません。
新庄監督は2022年は率先してチームを引っ張りましたが、2023年は脇役に徹しています。本拠地最終戦の後の監督インタビューでは、引き締まった空気を感じました。

2024年に向けて

11月の秋季キャンプは、エスコンで行われます。目的は本拠地で多かったエラーを改善するためと慣れて有利な戦いを進めるため。温泉、サウナ、レストラン街、お土産屋さんも営業します。入場料は有料です。11月、北海道に行くか迷わせます。

就任当初は3年で辞めると決めていた新庄監督。1年後、考えが変わるか、日本ハムとともに、どのようなストーリーを描くか?非常に楽しみです。本を読んでファイターズファンクラブを更新しました。



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