人生で今日が1番若い。

パリオリンピックを決めたなでしこジャパンの主将は33歳で同い年だ。ハーフタイムがあるとはいえ1試合90分を走り続けるあの持久力と基礎体力は同い年とは到底思えない。おばけすぎる。
そんな私は月に1度ある2日間の夜勤をこなしただけで腰痛が大爆発し、なけなしの力で午前中は働いたものの帰ってからはソファで横になったまま全く動けなくなっている。年始から始まった尾てい骨の痛みとセットでもう下半身がボロボロだ。くしゃみをするのがとても恐ろしい。
私よりももっと年上の同僚や上司には、まだまだ若いね〜!なんて言われるが、実際は歳を重ねるにつれて心身共にやられがちになってきているのを実感している。
今年還暦を迎える母と話していると、その歳の差を感じないくらい身体の不調で出てくる話題がどれもこれも共感できる。首取れるんじゃないかってくらい頷いている自分がいる。60の母と33の私が同じ身体の不調を抱えているなんて果たしてこの先どうなってしまうのか。
30を越えたら急に身体の変化を感じるとよく言うが、すごくわかる。アルバムの整理をしながら昔の写真を眺めていると、たかが数年前の20代の写真でもすごく若いな〜と思ってしまう。
仕事終わりに朝まで飲んでジョナサンで仮眠してまた仕事に行ってた日々から10年程経って、あのときはなんて生き生きしていたんだと当時を少し誇らしく思うと同時に、今との落差に落ち込みまくる。
今オールするなんぞ絶対に無理、子どもがいるいないに関わらず絶対に無理。持たない。
職業柄、綺麗にしてる人がたくさんいてみんな年齢不詳なのだが、実際に歳を聞いてみると私より全然上の人がたくさんいる。どこでこんなに差が開いた?ってくらい自分の方がはるかに老け込んでいる自信がある。
思えば自分の為に何か努力したりするのって子どもを生んでから皆無だなということに気づく。この歳になってお手入れをすることが将来の自分に貢献することになると今更ながら知ったので、せめて風呂上がりは毎日何かしら塗って髪は乾かさないとな〜とは思い始めている。実行できてるかと言えば半々くらいである。
自分だけの趣味にしても同様で、ひとりで没頭できるものを心ゆくまでやれた日ってそういえば記憶する限り1日もない。世の中の母親ってものすごい犠牲の上で家事育児に仕事に奮闘してる。もっと胸を張って生きていいんだと自分で自分を褒め称えたい。
空いた時間に昔のドラマを流し見しながら家事をすることが定番化している私が最近まで流していたドラゴン桜は、当時生徒側の気持ちで観ていたはずが数年経った今は親目線になっていて、また違う感情が芽生えまくって掃除どころではなくテレビにかじりついて一気見していた。
尊敬する桜木大先生によると、家庭を非日常にしてはいけないと言う。何でもかんでも頑張りすぎて家庭の全てを担っていた母親に、毎日きちんと掃除してご飯があってお風呂が沸かされていて当たり前に着る服が用意されているのは家族という共同生活の中では非日常で、何かひとつでも子どもに役割を与えてこの共同生活の一員であると実感させることが家族の信頼関係を作る上で最も重要なのだと説教していた。
家族って誰かひとりが頑張って成り立つものじゃない。チームワークが大事なんだと気付いた。どうにも身体の調子が悪いときには正直に今日何も出来ません宣言をする。休日は頼むから昼寝させてください起こさないで下さいと小2の娘に頭を下げる。
おそらく周りの母親と比べてだいぶ自分に甘い私であるが、それが出来るようになってから日々の生活がとても楽になった気がする。
そんな感じで桜木先生の教え通りに実行してからの娘の様子といえば、家族の一員どころか主戦力として力を発揮しまくっている。もう娘なしには生活が成り立たないレベルで家のことを一生懸命頑張る子に成り上がっていってる。
それもそれで母親としての威厳が保たれなくなるのではという別の不安がよぎったが、元々威厳なんてなかったのでそんなこと考える必要はなかった。
これからも抜群のチームワークで色々なこと乗り越えていこうね。これからもよろしくね主戦力娘。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?