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ワンランク上の英語スピーキングを目指す際に意識すべき7つのポイント

GAOGAOアドベントカレンダー202312/25の記事です。
私は今年の10月から英語のパーソナルトレーニングをつけて学習を進めています。まだ初めて3ヶ月ですが、そのトレーニングの過程での学びがとても多かったので記事にしました。

英語学習のパーソナルトレーニングを始めた背景

私は現在エンジニア組織の英語化(EX)のコンサルの仕事に最近は注力しています。

上記EX取り組みの一環で、パートナーである英語トレーニングソリューションを提供するCOMASのマークさんとは最近バンコクで合宿したりとパートナーとして大変お世話になっています。

マークさんは自国語ではない日本語で日本国内でビジネスをどんどん拡大させています。一方、私自身は東南アジアに住んでもう6年以上経つのに、英語を使ってエンジニアマネージメントをしているものの、英語を使って海外顧客などビジネスを拡大できていないというとても強い危機感を感じました。マークさんの姿を見て私も海外でもっと英語を向上させてビジネスを作っていきたいと改めて決心しました。

そのような背景から今年の10月からCOMASの英語学習トレーニングを受け始めました。COMASのトレーニングでは個人ごとのWhyを追求して、その人に適したプログラムを作成してくれます。特に自分の理想とするイメージを考えて、その理想と現状のギャップについて分析し、カリキュラムを作ってくれます。

ご興味のある方はCOMASさんのウェブサイトをご覧ください。(COMASのサービスは基本的には法人向けの英語トレーニングサービスとなります)

https://comasjapan.com/

効果的なスピーキング学習方法

現在COMASのネイティブ講師の方にどのようなパーソナルトレーニングをしているかというと、私は完全にスピーキングフォーカスでお願いしています。

目標を具体化する

英語の学習を継続させるためには納得感のあるWhyを自分自身で理解しておくことが大事です。私が行なっているトレーニングのゴール設定は、"I want to speak confidently about the digital experience and software engineering" にしています。業務上のトピックにおいて、自信を持って他者に英語で説明ができることです。もし2024年春に何かのパネルディスカッションやpodcastなどで登壇した時に、しっかりと自分の考えを自信を持って表現できる状態になっていることが理想像のゴールです。

私の場合、言語関係なく自分の考えをアウトプットすることが苦手でした。おそらくそのようなトレーニングを意識的に積んでいなかったからだと思いますが、まさにそこにフォーカスした個別カリキュラムで進めています。

スピーキングトレーニング

実際のトレーニングでは、以下の流れを繰り返しています。
・毎回特定のお題が与えられる(もしくは持ち込みする)
・そのトピックに対して20秒間スピーキングの準備する
・2-3分間で自分の考えを英語で説明する

特に個人的にスピーキング力の向上の実感があったの宿題は、"4/3/2トレーニング"です。
とあるトピックについて1回目のトライ時には4分で話します。その後、
4/3/2 トレーニングの詳細については以下をご覧ください。

お題の例

・AIスタートアップはBig Tech企業に勝つことができるの
・生成AIによる採用市場におけるインパクトはあるか?
・日本のエンジニアカルチャー特有のアドベントカレンダーとはなんですか?
・理系と文系の学問どちらが大切だと思いますか?
・起業家がサンフランシスコに住むことについてどう考えるか
・ENRON事件について教えてください
・パレート法則について説明してください
 ・インドのカースト制度による良い面・悪い面を説明してください

上記のように、非常に実践的な内容で進めています。このトレーニングを通じて、毎回たとえば、途中詰まってしまった時にこのように表現すればよかったのか、など様々な学びを得ることができます。

ワンランク上の英語スピーキングを目指す際に意識すべき7点

以下は全てパーソナルトレーニングのセッションで指摘された事項です。今回の記事ではこれまでの指摘事項のいくつかをカテゴリに分けて紹介します。これらを全ていきなり意識しながら話すのは難しいですが、意識しながら話すことが改善の第一歩です。

1. 複数形/単数形を意識する

複数形は普段日本語ではほとんど意識しなくてよいものです。しかし、英語で話すときは特に意識をしないといけない要素となります。
日本人にとってとって難しいと感じる使い分けのニュアンスも多くあります。例えば日本語で「携帯が発明される前は」という話をするときに、英語では単純に「before the mobile phone was invented」というtheを付けた言い方や「before mobile phones were invented」のようなtheをなくして複数形にする言い方ができます。ただし、もし冠詞がなかったり"a mobile phone"と単数系で言ってしまうとおかしいニュアンスになってしまいます。
また、any + 単数形 は強調になるという意味も今回のトレーニングを通じて初めて知りました。例えば、何か「日常のどんなことにも適用できる」と言う話があった際に、"This can be applied to any fields field in our daily lives."と言う表現ができます。他にも様々なTipsがあります。複数形と単数系の違いについては、皆さんは意識していますでしょうか?私はこれまでほとんど意識せずに適当に話していたんだなぁと反省しました。

2. 主語の整列を意識する

主語の整列とは、例えば「While walking home, I was attacked by a bear.」のように、主語が"I(私)"であったら、文章を一貫して同じ主語で整列することです。主語を整列させた文を喋ることでスムーズで理解しやすい文章になります。
日本語では主語を省略して話すことが多いため、あまりこの点は考えずに喋っていました。思いついたことを喋っていると、よく主語がバラバラになって話してしまっています。

また、上記は主語を合わせる例ですが、他にも主語とマッチする形容詞を使うべきです。例えば、prices/fees/wagesなど金額に対応する形容詞にうっかりcheap/expensiveを使いがちですが、実際は高い・低い(High/Low)を使うのが正しい整列となります。
"ability"と言う単語も同様です。例えAIのコーディング能力が人間よりも高いと表現をする際には、more thanではなくmuch higherを使うことで名詞と形容が揃います。

3. 不可算名詞を意識する

例えば、"learning"と言う単語は不可算名詞です。2023年に色々な学びがあったとイメージして"learnings"を使いたくなりますが、それは正しい英語ではありません。

他には"attraction"というワードは"魅力"という意味だと不可算名詞になり複数形は使えません。しかし、もしディズニーランドのようなアトラクションを意味するときは可算名詞で"attractions"という形で使うことができます。

ワンランク上の英語スピーカーになるために、どのワードが不可算名詞なのかそうでないのか、きちんと理解し使いこなしていきましょう。

4. 時制を意識する

日本人にとって代表的な時制の難しいポイントは過去形と現在完了形です。私もまだ使い分けが難しいと感じています。過去形は特定の点を指し、現在完了形は現在までの継続的な状態を示すと理解はしていますが、まだ、"Have you eaten dinner?" と "Did you eat dinner?"の違いについてもあまりピンと来ていません。ネイティブの方は明らかに違いを感じています。他にも、"I'm working for a long time.”と"I have been working for a long time."違いも明らかにあるようです。
ちなみに、現在系の使い方も目から鱗的な側面がありました。"We have a meeting." のように現在系を使った場合、週次の定例ミーティングなどルーティーンを意味します。しかし、もし"We'll have a meeting"と言った場合は、こちらは割と突発的なミーティングを意味します。このように時制を的確に使いこなせるようになれれば、より的確な表現ができるようになります。

5 日本語でストレートでない表現を直訳しないように意識する

日本語はハイコンテキストな言語と言われていますので、普段使っている日本語をそのまま直接的に翻訳を行うと英語で意味が通じないことがあります。例えば、私がミスをしたフレーズとしては、技術アドベントカレンダーの枠を宣言して手を上げて一つ取る、と言う文脈の話を「raising our hand」と直訳してしまいました。これはネイティブの方は理解が難しいようで、この文脈であれば単純に「book」や「reserve」などの動詞を使用することで、より自然な表現ができました。

日本語の文章が頭に思い浮かんだ場合でも、それをそのまま英語に変換しようとするのではなく、一度平易な日本語に置き換えるというステップを踏めると良いでしょう。日本語を挟まずに英語のフレーズを言えるようになるのは理想ですが、それは数をこなしたフレーズのみそのようになると思います。初めは、思いついた"日本語"→"平易な日本語"→"英語"、と変換するプロセスをいかに早くしていくかというアプローチで進めていくと良いと思います。自然と英語のフレーズが直接出てくるようになるはずです。これにより、意図の明確な伝達が可能になります。

6. 使用している単語が冗長にならないように意識する

英語では同じ単語を繰り返し使わず、冗長性を避けることは、クリアで効果的なコミュニケーションのために日本語以上に大事です。例えば、"I think recent AI has a big impact on our industry because AI can even write code, quickly and accurately."と言う文章を話したとします。AIというワードが繰り返されているのが少しもどかしい状態ですので、2回目の登場のAIは"it"に置き換えて喋るようにできます。
上記はitに置き換える例ですが、別のワードに変えたりして表現の幅を広げられるとさらに高度なスピーキングが可能になります。同じ意味を持つ類義語やフレーズの活用が求められますので、一朝一夕で実現は当然難しいですが、やはりまずは意識することが大事です。中長期的に多くのワードで置き換えながら冗長にならずに話せるように頑張りましょう。

7. 前置詞の正確な使用を意識する

適切な前置詞の使用に注意することで、より明確なコミュニケーションが可能です。例えば、特定の都市に住んでいる際には"live in"を使います、一方通りの話題であれば"live on"を使います。同様に、12月の出来事の場合は "in December"を使いますが、特定の日の情報を足すと"on December 24"となります。私はトレーニングの間に上記以外にも、"invested"や"replaced"に使う前置詞など多くの間違いを指摘されました。日本語だと"に"や"を"など助詞を間違えている感覚なのでしょうか。日本人にとってはなんだかとても細かなことだと思うかもしれませんが、ワンランク上の英語スピーカーになるためには前置詞の正確な利用も避けて通れない道です。

継続が大事

最後に、継続が大事と言う話です。継続するためにはどのようにすると良いでしょうか。3つのポイントをおすすめします。1つはパーソナルトレーナーをつけること。2つ目は学習時間を記録すること、3つ目は学びを振り返りまとめることです。

パーソナルトレーナーをつけることで、"Self Accountability"が上がります。"Self Accountability"とは自己責任と言う意味ですが、誰かに見られる環境を作るなど、自己をさらけ出し強制力・自制力を上げることでより自己責任を高めることができます。週に一回でもトレーナーさんに見てもらう・宿題をチェックしてもらう、と言う環境が継続力を高めてくれます。

次に、私はトレーニングの一環で毎週英語を使っている時間を記録しています。大体5h前後程度しか取れない週が多いですが、理想的には週に10h英語の実践と学習に当てることを目指して毎週振り返りながら進めています。定期的に振り返り、学習が少ない週は早めに検知して、意識的に英語の時間を確保しようと言うアクションにつながります。

最後に毎週レッスンの中での学びを整理して言語化してslackに投稿すると言うことも継続的に行っています。 今回の記事ではこれまでの丸3ヶ月間のトレーニングにおいて、とにかく多くの自分のスピーキングミス指摘いただきました。今回の記事ではそれらをまとめて振り返る良いきっかけになりますし、モチベーションも上がります。

英語スピーキングの上達は個人的には質より量が大事だと考えています。とにかく継続的に無理矢理にでも英語を話す時間を増やすことを意識すると良いでしょう。

まとめ

今回の英語スピーキングで意識すべき内容を見ると、結構細かなことと思われるかもしれません。しかし、私たち日本人が外国人の方と話していてなんか細かな日本語の違和感が多いとその人とビジネスすることも多少不安になってしまうのではないでしょうか。

完璧を目指すのはかなり困難ですが、基本に帰って細かなこともきちっと学んでいくことは大事です。

今後スピーキングの際には今回の7つのポイントを継続的に意識してもらって、ぜひ自然なコミュニケーションを実現できるように努力していきましょう。

ちなみにGAOGAOでは、EXの一環でエンジニアが業務で使用する英単フレーズ集などの英語教材もCOMAS様と共同で作っています。例えば、スクラムの場面などでよく使う英語などです。エンジニア組織の英語変革に興味のある方は @tejitak までお気軽にご一報ください!

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