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【コラボインタビュー】電柱の管理業務の効率化に向けて、TEKKONで実証実験!東北電力ネットワーク様

TEKKONは、市民一人ひとりの力で、街のインフラを守っていこうという思いから生まれたゲームアプリです。身近なインフラ(電柱やマンホール)の写真を撮って、劣化状態を画像データで把握、今後自治体やインフラ企業がインフラの維持管理をする際に活用してもらうという仕組みです。

TEKKONが目指す、「市民と共にインフラを守る」という思いが、徐々に形になりつつあります。2023年は、東北6県&新潟を舞台に、1年間かけて、TEKKONを通じてインフラデータを集め、実際の業務に活かす実証実験が行われています。

今回のnoteでは、東北電力ネットワークの高橋さん、居鶴さんの皆様にインタビューをさせていただきました!

インタビューにご対応いただいた皆様

東北電力ネットワーク株式会社 配電部

居鶴 恭義 様(左)
高橋 良太 様(右)



電柱聖戦の開催に至るまで

ーー本日はよろしくお願いいたします!まずは、普段の皆さんの業務内容について教えてください。

私たちは、発電所等が作った「電気を送る・配る設備の保守・管理・運用」をしています。

普段の巡視作業は、東北6県+新潟に駐在する巡視員1,400名が、全電柱370万本を定期点検しています。雪が降る前には点検し終わらなければならないので、1年間のうち主に4月〜10月までの点検計画に沿って確認作業を行なっています。

実際の作業は地道で、徒歩で現地に赴き、双眼鏡で状態を見ては、測定管を持って劣化状態を把握。時には簡易的に改修できるような装備も持参しています。

管轄エリアを、5年かけて必ず1回、電柱1本残らず点検するという計画にしています。エリアごとで計画は異なりますが、例えばカラスの巣が多い天童市ですと、季節によっては2週に一度は点検しています。

実際、1日、最大1人辺り100本点検することができれば効率的だといった現状です。この電柱の管理業務を効率化できないかといった課題感がありました。

ーー現地に行って1本ずつ点検されているのですね。それでも5年間かかるのは驚きました。TEKKONを知ってくださったきっかけは何でしょうか?

昨年度、「北陸電力送配電さんがTEKKONとの協業を行った」というプレスリリースを見て知りました。

実は弊社としても、市民の皆様に写真を撮っていただき、その写真で巡視点検業務を代替できないかというアイデアはもともとあったのですが、どのように実現させるかという点で悩んでいたタイミングでした。

エリア全体を満遍なく管理するだけではなく、「特別巡視」と言われる特定の季節や場所を定期点検も行っています。カラスの繁殖時期である5〜6月に実施している「カラスの巣の撤去作業」、山間部のエリアで行う「ツルやつたの除草作業」のように、リアルタイム性が求められる場面も多くあります。

車載カメラをつけて電柱の状態を把握するといった案もありましたが、車載カメラでは管理しきれない、細かな部分も含め、市民の力を借りることができたらと考えていました。

ーー皆さんの課題感と共通する部分があったのですね!では1年間かけて、電柱聖戦を実施しようと思った決め手を教えてください。

とにかく、取り掛かるまでのスピードが早いと感じたことですね。自社でシステム開発をする以上に、既存のアプリがあり、すぐにでもイベントを実施できる体制があったので、協業という形を選びました。TEKKONチームと話をし始めたのは2022年の11月頃でしたので、約3ヶ月で開催までこじつけました。

前々から「社内でもやりたいよね」という話があり、会社としても議論の下地があった状態のため、普段なら判断〜実施まで時間がかかるのですが、この実証実験はスムーズに話を進めることができました。

ーー実施までの不安点などはありましたか?

イベントを実施することは初めてでしたので、そもそも参加者が集まるのか、各地で同じようにデータが集まるのかという点は、今回の実証実験の検証ポイントでした。

エリア選定も各県は最低1回開催すること以外にも、
・集まるだろうと思われる、県庁所在地
・季節柄のつるつたがおおい、山間部
・営巣(カラスの巣)が多いエリア、積雪が多いエリア
・大型イベントと被せて開催
などと条件を変えて、エリア、日程を選びました。

開催してみての感想

ーー実際に開催してみていかがですか?

私たちが予想していたよりも早い日数でデータが集まったことは驚きました!県外のユーザーさんがイベントのためにわざわざ足を運んでくださることも大変ありがたかったです。

同時に、実際に本格導入をする上では、参加人数という点で、一人でも多くの方にご参加いただいてデータが集まること、特に地元の方々にも参加していただける方法は今後の課題だと感じています。

ーー最近、新しいPR動画が公開されましたが、参加者を増やす施策の一つでしょうか?

ロングver :https://www.youtube.com/watch?v=qKi1k330EH0

ショートver:https://www.youtube.com/watch?v=S4NyjhU3IQQ

そうですね。電柱のことをわかりやすく、楽しく発信することで、まずは関心を持ってもらいたいなと思いました。
今回は仙台で活躍するお笑い芸人の皆さんにご出演いただきました。そして音楽は、実は「100万回のI Love you」でも知られるRakeさんに特別に作っていただいたんです!

ぜひ色々な方に見ていただきたいです。

それ以外にも、私たち東北電力ネットワークが、普段何をしているのかを知っていただく機会にもなればという思いもありました。

ーー今後TEKKONが正式適用されたら、どのような業務改善がされるのでしょうか?

まずは現地に行かなくても、写真を通じて確認できることが確実に増えますね。どうしても現地に行かなければわからないことはあるのですが、事前に確認ができるために、現場で確認する点検項目は大きく減ると思います。

そもそも、100個以上ある必須点検項目を減らせないかという議論も社内で行なっています。市民の皆様が撮っていただいた写真を、どのように業務に導入していくかは来年度に向けて引き続き検討していきたいと思います。

2023年度も、イベントは残り3回。ぜひ多くの方にご参加いただきたいと思っています。

秋田県能代市:10/20(金)〜10/24(火)https://event.tekkon.com/event/9674/

新潟県新潟市:11/11(土)〜11/14(火)https://event.tekkon.com/event/1238/

新潟県越後湯沢:12月以降の雪シーズンの定期開催 ※天候次第
https://event.tekkon.com/event/5672


イベント「TEKKONインフラ聖戦」は、インフラ維持・管理のコストを削減できるという点はもちろん、市民の郷土愛の醸成、地域外からの関係・交流人口の促進などさまざまなメリットもあります。

今後も引き続き、全国各地の自治体様、インフラ企業様との協業のもと、全国各地でTEKKONインフラ聖戦を開催していきたいと考えております。
ご興味のある自治体様、企業様はまずはお気軽にお問合せください!

■TEKKON事務局mail hello@tekkon.com

【TEKKON】
市民の力で楽しみながら社会のインフラを守る「社会貢献型ゲーム」。
スキマ時間にマンホールを撮影するだけで街のインフラ保全に。

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■全国各地で開催されるイベント「TEKKONインフラ聖戦

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