この日は天橋立（あまのはしだて）を通る。

前日は寒くて何度も起きてしまった。
3時に目覚めるが身体が起きれず、うだうだとしてしまった。
テントを出たのは6時。

着替えるのもおっくうになる寒さ。
タイツに靴下、上着を着こむ。

テント結露すごく、乾かないまま畳み出発。

前日眺めていた赤い橋を渡る。
歩道が無く、車の合間を見計らい走って渡る。

日があがると温かくなってくる。

ドライブイン　ダルマ　に立ち寄る。
おじいさんが熱心に水を撒いていてた。

中は自販機とゲームセンターが並び、
飲食できるようにテーブル席も用意されていた。

汁物の自販機があり、
あたたかい朝食をとることにした。

秋田などで、蕎麦やうどんは食べた事があるのでラーメンにした。

コインを入れるとボタンは無く、
コインの落ちる音の後、
中が動き出す。
わりとすぐにカップが出てきた。

スープはシンプル。
寒い中で温かい汁物が沁みる。
麺はほぐれずかたまり、箸を入れると器の形にひっくり返った。
麺は柔らかすぎず、味も悪くない。
チャーシューも薄いがしっかりと食べられる。
値段を考えれば損ではないし、
カップ麺よりいい。

ラーメンを食べていると、
お兄さんが自販機のメンテナンスをはじめ、
次にお姉さんがまた自販機をいじり、
お母さんが自販機の補充をしていた。

表のおじいさんを含めると、おそらく家族全てを見たと思う。

中はゲームセンターにもなっていて、
古い筐体が並ぶ。

トイレも借りたが独特で、小の個室があった。

赤い！
紅葉がまだ残っている。

過去の台風で水位があんなにも上がったのだろうか。

花々が鮮やかに咲き誇る。

周りが冷たい景色だからか、
より鮮やかに見える。

お地蔵さん。
手入れが入っている。

長い直線で、不法投棄防止のフェンス。
このフェンスは不法投棄防止の為にわざわざ建てたのだろう。

採掘場。

秋らしいススキの穂が白く輝いている。

コンビニに立ち寄る。やはり温かい物が食べたくなる。
タンパク質補充。

久しぶりの海岸、やはり海をみると気持ちがあがる。

古そうな電車の陸橋。

廃墟にツタが覆っている。
ツタも赤く紅葉している。

静かな駅前。

ホームも誰もいない。

歩いているとカマキリが威嚇していた。

カマキリはデカい動物にも威嚇する。
なぜ逃げない。
勇気はすごい。

昼飯にマックを食べた。

あまのはしだてへ向かう道で、
女の子から話しかけられて応援してもらう。
「ここら辺もいいところあるので見ていってください」

緊張していたようで、そこが可愛らしい。

夏とか観光シーズンと違い、あまり応援の声をもらえると思っていなかっただけにありがたかった。

ラムネの袋を差し出され、
ごっそり鷲掴みするのも気が引け一個だけ貰った。
ありがたい。

天橋立へ向かう道は、
歩道になっていて車が無く、
水も波がない静かな空間だった。

ここは歩いていてとても気持ちよかった。

いよいよ天橋立に入る橋を見つける。

入り口はそこそこ混んでいた。

松林を通る。
やはり車がいない道は気持ちいい。
入り口こそ人が多いがすこし奥へいくと人が少なく静かになる。

出口はゆったりとして、人も少なかった。

虹がかかる。

天橋立を渡った先からは、日没を気にしはじめた。
めぼしの野営地まで着かなそうな事。
ホッカイロを買い足していない事。
コンビニがこの先無い事。

ひたすら歩く道で、
オーディブルで川端康成の「雪国」を聴き始める。

コスモスが広がる平地に来た。

まだ虹が残っている。

すごい数だ。

若い観光客の集団だろうか、道端で固まっていて何をしているのだろうか？

疑問に思い通過すると、
どうやら愛犬の撮影会をしていて、
コスモスをバックに愛犬をとりたかったようだ。

高級リゾート地らしきところを抜けると、
すっかり日が暮れてしまった。
ホテルが並んでいて泊まりたかったが、
どこも恐ろしく高く諦める。

人が少なそうな公園を見つけ、野営させてもらう事に。

だいぶ山の中にある。
朝、散歩で見つかる事もなさそう。

川端康成の雪国を聴きながら、テントを設営して夕日を楽しんだ。

夜寝ていると、テントのすぐ横から物音。
野生の獣？
鹿？猪？猿？
正体がわからず音が消えてからも落ち着かない。

深夜
キューッ！
キューッ！
キキャーゥ！
と鳴き声が響く。
鳥？猿？猫のようにも聞こえる。
わからないが、音が近いので落ち着かない。

雨が2度ほど降ったりやんだりした。

対策したので昨日よりは寒くないが、
カイロは途中で足したりして絶やさなかった。

真夜中にテントをでると月光が輝き、
星空が広がっていた。
秋の夜空は夏よりも綺麗で、
星が近くに感じた。

衛星の点滅。
そして流れ星をみた。

この日歩いた距離　30ｋｍ