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生理の辛さを表現する教育があってもいい

生理1日目から3日目あたりまで、本当は一歩も動きたくない。下腹にごつごつした石がどんどん膨張して内臓を圧迫して、説明のできないような強い鈍痛が永遠と続いて思わずうずくまってしまう。それもそのはず、だって内臓の一部が無理やりメリメリと剥がれているんだからそりゃ血が出る。

おなかを下した時の痛みとはちょっと違うが、それくらいの威力の痛みがある。同時に吐き気、頭痛(偏頭痛のようなもの)もある。あそこから濃いめの血がひたすらどろどろと流れている。たまに布団とか、椅子をそれで汚してしまって生理でつらいのにもっと辛くなる。

近頃はそんな女子たちの苦悩をポップな漫画で描いた「生理ちゃん」などという漫画があるが、あれは本当に名作なので小学校の性教育で先生に音読させたほうがいい。

生理ちゃんの構図は、生理でつらい女子VSそれをよく理解していない男子という感じだが、確かに、男性で生理の辛さをよく理解していない人はいる。特に女兄弟がいない男性は生理という場面に遭遇することがあまりないから、理解を深めることが難しいだろう。

ここで、「なんでわかってくれないんだ!なんでこの辛さを尊重できないんだ!男のクズ野郎!」と嘆くことだってできるが、それだけだと話が進展しない。

女も金玉を蹴られた経験はないはずだ。小学校とかで男子が金玉を蹴られていて、「ふんがーーーーーー!!!!」となっている場面に遭遇し、”うわー、痛そうだな。”と思ったかもしれないが、それに深く共感し自分のことのように辛く思ったことはないだろう。

「完全に同感はできなくても、共感はできるのでは?痛いという感覚は共通なのだから!」という人もいるが、それが”生理”の場合難しいのである。
例えば、骨折している人を見かけた時、人は
「おいそこ!全力で走れ。」
とは言わないだろう。
また、全身血まみれの人に向かって、
「おい貴様、海で泳げ!」
とは言わないだろう。

生理の辛さに男性が共感しにくい理由の一つに、「目に見えないから」というものがあるだろう。そこまで辛そうに見えない。だからもし女子が生理になる度に経血をぼたぼたこぼしながら歩いていたら、これはやばいぞ…ってなるに違いないのだ。

そして生理の辛さに男性が共感しにくい理由の二つ目は、「生理であることが日常に溶け込んでいる」からだと思う。というのも、例えば眼鏡をかけている人に対して「あらあ…目が悪いのねかわいそうに。お辛いでしょう?」とはならないはずだ。逆に、誰かが骨折をすればそれは非日常であるから、人は気を遣う。全身血まみれの人に労働はさせない。でも、「あの子は生理だけど一見普通に仕事しているし、笑ってるから辛くないだろう」。って思ってしまう。これは本当にしょうがないのではないかと思う。だって見えないもんね。

どう頑張っても生理という経験を男の人は体験することができない。しょうがないことだ。だから、ただ単に理解してもらうことを願うだけではなく、理解してもらえるようなアクションを取る必要がある。

先日インターン先の女の先輩が男性社員とこんな会話を繰り広げていた。
女「もう生理が痛いし辛い。眠い。」
男「うわー、ドンマイっすね。」
女「さっきもトイレ行ったらあそこからレバーの塊みたいのがゴロゴロ出てきて死ぬかと…」
男「やめろーーーーー!!!」

彼女の表現力と発言力に思わず笑ってしまったのだが、あー確かに男の人はあそこから血が出てる状態なんて見たことないだろうな。と思った(AVとかで見れるの?)。

このnoteの最初の部分でうげっ!となった人がいるかと思うのだが、それが必要なのではないかとおもう。なるべく男性がトラウマになるレベルの表現を探して、辛さを表す。完全ホラーになってもいいから、生理の辛さをできるだけグロテスクに描写したものを性教育で見せる。

もし周りに生理の辛さをわかってくれない彼氏がいるなら、泣きながら無理って言った方がいいし、目の前でゲロ吐いてもいい。目の前で経血を漏らしたり、気絶したふりをしてみるのもありだと思う。もしそれでも理解してくれない人は「生理の辛さを理解してくれないお前はずっと一人でいろよ」と吐いてさっさと処理した方がいい。

もしそれが夫なら…。簡単には別れられないだろう。わたしは結婚したことがないのでそこら辺の感覚は完全に同感することはできないが、きっと私なら生理中のトイレを流さないでおいて旦那に見せつけるとか、家じゅう血だらけにしてどこか一人で休めるところに行くだろう。とにかく理解してくれるまで突拍子のない行動を続ける。

こんなことを書いておきながら言うのもなんだが、上記の対策方法は「どうしてもわかってくれない人」向けであって、たいていの人は口でつらさを説明すればわかってくれると信じている。

辛いんだから我慢する必要はないと自分にいつも言い聞かせてる。薬飲んでも効かないくらい痛いときもある。そしてそれが月1で来るし、これからも付き合っていくものだからできるだけ辛くないものにしたい。最近の私は、生理の日を「なんでもありの日」にして楽しみにしている。生理の日はパフォーマンスが下がることが目に見えてるから、他の日に頑張って、生理の日は思いっきりダラダラする。どんだけネットしてもOK。どんだけ寝てもいい。もし仕事や何か用事が入ってしまったら全然キャンセルするし、できるだけ負担にならないようにする。帰りに好きなお菓子買ってもOKの日にした日もあったな。そんな感じでこれからも私は生理と付き合っていくことにする。


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