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【白血病】前々処置の進捗

 先日から現在も前々処置が続いている。今回はその進捗状況と今後の予定を投稿していこうと思う。


↓↓↓↓前回の記事はこちら↓↓↓↓



▶前々処置の成果

▷前半1週間の成果

●前半1週間:大きな変化なし、服用量を本来の量に増加して経過観察

 前半1週間はこの抗がん剤の服用ルールとして『お試し量』での服用であった。結果としては微妙な変化はあったものの、抗がん剤による効果なのか測定の誤差なのかはっきりとわからないレベルの変化だった。
 それでも症状が悪化しておらず、身体への副作用も特に現れなかったため、本来の服用量に引き上げたうえで1週間服用を継続することした。

 それからの1週間、感染症検査などが必要になるほどの発熱が発生することもなく、微熱が出ることはあったものの、副作用らしい症状もなく、比較的良好な体調で過ごすことができた。「副作用が出なさ過ぎて心配」と前半1週間で言われたのが気になるくらいだった。(恐らく副作用と抗がん剤の効果に相関性はない。単純に抗がん剤を服用しているのに体調への変化がなさ過ぎたことを心配していた様子)

 そんな感じで効果測定直前の3連休は変に精神を揺らされる感覚が大きかった。『この1週間もまったく効果がなかったのではないか?』『症状が悪化しているのではないか?』という不安を拭いきれなかったからだと思う。

 かくして今週頭、先週の治療成果の測定のための骨髄検査を行った。

 これは自分がお世話になっている先生とは全く別の病院の血液内科の先生の動画であり、どちらかというと医療従事者側へのレクチャー動画のようだが、今は毎週この検査を行い、骨髄中の白血病細胞の量を測定している。
 なお、自分は絶対に見れない。自分が処置を受ける際に具体的な行程のイメージができてしまうことで恐怖心がが跳ね上がるからだ笑
 ちなみに、自分の先生は非常に手際が良く痛みもほとんどないので助けられる笑

▷後半1週間の成果

●後半1週間:骨髄中の白血病細胞が半減

 骨髄穿刺は目視での検査とフローサイトメトリーの2種類の方法で検査を行った。
 まずは目視確認、結果は上記のとおり。ただし、今の抗がん剤を継続利用するかの判断は、フローサイトメトリーの結果次第となった。
 フローサイトメトリー検査によって、現在の自分の白血病細胞がどのようなタイプなのかが判断できるそうだ。それにより、今の抗がん剤でまだ効果があるのか、それとも今の抗がん剤で潰せる分は潰してしまえているのかの状況を見てから判断する。

 ただ、まずは一定の効果が確認できたことは素直に嬉しい。前回測定した際には白血病細胞の割合は30%弱(20%以上で白血病状態)だったものが今回は10%強(≒非寛解状態)、半減するだけの効果が出ている。今の抗がん剤の服用を始めてから、大きな副作用はほとんど出ていない。それで効果があるのであれば、できればこの状態を維持していきたい。

▶フローサイトメトリーの結果

 そして先日フローサイトメトリーの結果の報告を受けた。

●今の抗がん剤で潰せる白血病細胞が残っているので継続して服用

 検査結果では、まだまだ今の抗がん剤で白血病細胞を潰せる余地があるとの判断となったため、引き続き現在の抗がん剤の服用を継続することになった。理想的な展開となった。

▷2つの不安要素

 ただし、安心できない要素が2つほどある。

 というのも、ここしばらくは複数の抗がん剤を服用しているため、今の抗がん剤が効いているのか、以前服用したものが遅くなって効果を見せているのか、その因果関係の把握が非常に難しいそうだ。
 自分の先生は「正直わからん。だから日々の採血と毎週の骨髄穿刺でしっかり動向を見る」と答えてくれた。下手に推論を述べられるよりもよほど安心できる説明だ。やはり今の先生に命を預けていくことは正解だと確信できる。

 いま自分は一般的な治療プロトコルではない治療を進めている。そのため参考になる症例やデータが少ないため、治療の良し悪しの判断が非常に難しいようだ。
 だからこそ採血と骨髄検査で細かく動向を調査していく必要があることも理解できる。

 そしてもうひとつは、現在潰している白血病細胞が減少することで、別のタイプの白血病細胞が芽を出す可能性もあるということ。
 今年の8月まで、自分は『リンパ性白血病』との闘病を続けていた。しかし、7月ごろから体内に増え始めた白血病細胞はリンパ性ではなく『骨髄性
白血病』
の性質を有しているものだそうだ。
 決してよくあることではないが、現実問題として自分の身体を蝕む白血病細胞が変質?してしまった。故にこれまでの治療方法では効果が期待できないためプロトコルのない治療を進めていくこととなった。
 それが再び発生しない可能性はない。そうなると今の抗がん剤が効果を発揮できなくなるためまた苦境に立ち戻ることもありうるそうだ。
 とはいえそれについては予兆のようなものがあるわけでもないので、そうならないことを祈るほかに手段はない。

 先生との理想論としては、来週の検査でもしっかり白血病細胞が減っており、今使っている抗がん剤の本来の服用期間である28日間連続服用を行い、潰せる白血病細胞を潰しきったうえで移植前処置に進んでいければという話になった。ただし、現在の奏功の理由が確定できていない以上、安心はできないので引き続き別の抗がん剤を服用することも視野には入れていく。

 そこまで前々処置を引き延ばして、自分の寿命的に問題はないのかと聞いてみたところ「10月に説明した寿命が残り2,3か月というのは、白血病細胞が当時のまま増加を続けた場合、今回のように減少したのであればその分体調や体内の血球状態も幾分快方に向かうだろう」と言われた。
 冷静に考えたら当たり前だ。白血病細胞が身体を殺しにかかっているのだから、それが減っているということは身体に余裕ができているということに他ならない。
 闘病が長くなりすぎて根本を忘れかけてしまっている。白血病が体内にあることが当たり前みたいな感覚になってしまっていた。こいつは潰したいやつだった。

 誰に需要があるのかわからない表の出番である。
 各値は採血の度に微妙な増減を繰り返しているが、輸血や白血球を増やす処置を行わずとも何とか一定の水準を維持できている。白血病は血液を製造する骨髄内の工場のストライキにより身体が死に向かう病だが、これが何とか踏ん張れているのは恐らく抗がん剤により骨髄内のストライキ中の社員をある程度締め出すことに成功しているからだと思われる。

▶今後のスケジュール

 そんなこんなで前々処置がさらに延長されることになった。
 来週頭まで前々処置を延長し、その検査結果を基に移植前処置に進むか、さらに継続して服用を続けるか、別の抗がん剤の服用を試すのか、選択する必要ができた。それまでは引き続きリハビリなどを行いながら様子を見ていくことになった。

●11/06~12:今の抗がん剤服用継続
●11/13  :骨髄検査
●11/15  :フローサイトメトリー検査結果確定
      治療方針選択(以下①or②)
①効果が良好な場合:もう1週間今の抗がん剤継続
②効果が不良な場合:別の抗がん剤服用→効果測定
③②終了後    :移植前処置に移行

 ざっくりとしたものになるが、今後はこのスケジュール感で動くことになる。もちろん途中に何かあれば緊急的な対応が必要になるだろうが、恐らくは11月末~12月頭くらいに移植になりそうだ。昨年の移植が12月中旬のため1年越しの再移植となりそうだ。
 余命を含め厳しい状況を伝えられてから約1か月。幸運にも多少良い方向に進みつつあるが以前生死の綱渡りの真っ最中である。気を緩めることなく自分のやらなければならないことをやりつつ、少しだけやりたいことにも手をつけたいなと欲が出てきている。

▶雑記

 体内の血小板が低いながらも安定してきたので、思い切って先生に相談したところ、OKが出たので、半端に伸びた髪の毛をきれいに刈り上げてもらった。カミソリを使って剃るところまではできなかったけども、半端に毛が残っているよりはさっぱりさせておいた今の方が数段楽だ。そしてこのまま前回の記事に書いた雑念も刈り取ってもらえると非常に助かる。

 1度気にし始めてしまったためか、最近は自分の目線や考え方が以前ともまた違う、よくない方向に流れていってしまっているような気がする。
 もう少し肩の力を抜いて日々を過ごせばいいのかもしれないが、何だかやることなすこと『これが残された時間でやるべきことなのか?』と考えてしまうと、ほとんどのことに手がつかなくなってしまう。

 唯一笑顔が出るとすればリハビリと自主的な筋トレくらいになってしまった。身体を動かす間はあまり頭を使わなくてすむ。終わった後の心地よい疲労感は、何かひとつことを終えた達成感を感じさせてくれる。肉体的な疲労は精神的な疲労を上回るおかげで夜も眠れる。やはり筋トレは悩みを解決してくれる有効なメソッドと言えそうだ。
 ただし気をつけないと、白い壁に囲まれた無菌室で笑いながら筋トレしてる様子を下手に見られることは別の病棟への移動を促される可能性もありそうだ笑

最後までお読みいただき、
ありがとうございました!