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事業会社のPMMからマーケティングコンサルタント(才流(サイル))に転身したのは、ぶっちゃけ断る理由が思いつかなかったから、という話

私と才流という会社の出会いは1年前くらい。前職の先輩から「ちょっと手伝ってくんない?」と言われ、才流のナレッジデーターベースの移行の段取りを組み上げるとか、BtoBマーケコンサルには全く関係がないお手伝いをしていた。

当時の上司に勧められて栗原さんの本は読んだけど、そういう特殊な関わり方しかしてなかったから「実際のところ才流って何屋なんだろ」という謎な印象すら持っていた。(今となっては大変失礼な話である)

さらに当時、本業の業務自体は大変自由にやらせていただいていたし、今すぐどこかに転職したい!という気もなく。
何より事業会社での色々な企画がメインキャリアだったので、コンサルの求人なんて見たこともない。

そんな私が気づいたら才流に入社していたわけなので、周りからはよく「なんで転職したの?」と聞かれる。シンプルに答えると「断る理由が見つからなかった」という話なのだけど、周りはジト目。(それはそう)
ただこれが面白いくらいに、中身を伝えたら「それは確かに!」と納得していただけるので、そもそも受ける理由がなかった私が、断る理由がなく入社するまでに得た一連の情報を(当時のテンションそのままに)開示してみようと思う。
そんな企業あるんだ、という当時の私の驚きが、少しでも伝われば嬉しい。

前提情報:簡単なプロフィール

武田法子(32)、リクルートキャリア→横浜のVertical SaaSベンチャー→クラウドサイン→才流。
マーケ、営業、営業企画、CSM、CSOps、商品企画をベンチャー〜大企業で経験し、”売ること”に関して比較的網羅的な知見を有していることが強み。
そのため副業はバックオフィスや現場の生産性向上系を何社か。
2022年5月後半に才流にジョインして、初の女性コンサルタントとして様々なジャンルの企業様のBtoB営業・マーケティング活動の支援を行う予定。

ここでお気づきになる方もいると想うが、受ける時点ではBtoBマーケティングをキャリアの軸にするという考えも、コンサルタントという立場から仕事をするという事も選択肢になかったので、今でも自分の選択には驚きはである。

いよいよ本編:会話形式で振り返る、断る理由を探したけどすべてキレイに打ち返された件

「参考程度にサイルの話も聞いてみなよ、別に入らなくても全然いいし。」(原文ママ)というメッセージをいただいたので、本当に全く入る気はなかったが、副業先ということもあったのでカジュアル面談をお願いしてみた。

冒頭から、中澤さん(採用責任者)から説明された情報のパンチの強さに、目が点になってしまった。

全文:https://sairu.co.jp/recruit

週4.5日勤務で給与800万円〜のフルリモート求人?いやいや見せ方うまいなぁ、これがコンサルかやっぱ怖いなぁ。(本音)
遠くで心のシャッターが若干閉じた音がしたが、とはいえ大切な副業先である。断るにしても、ちゃんと断る理由を見つけようと思った。

Q. つまり残業時間が長いんですよね?

中澤「全体で3時間/月とかですね。私もほとんどしてないです」
武田「…それは所謂”サビ残”というやつではないです?実態ですか?」
中澤「家族持っている人が多いので集中して働いてしゃっと終わってます。あと起業や副業している人が多いので定時以降も仕事をしている人はいると思いますが、才流の仕事ではないと思います。笑」

Q. じゃあノルマがハードなんですか?

中澤「コンサルは1人メイン上限3件までと決まってますし、受注は事業責任者がしてくるので価値提供に集中してもらえますよ」
武田「え、でもお客様が溢れたらどうなるんですか、誰がやらざるを得ないですよね」
中澤「お客様には、今もまさに案件が空くまで順番待ちしていただだいています」
武田「(?!)」
中澤「だからまあ、採用が急務というのはありますよね。笑」

Q. だとしたら、年収は入社後からずっと据え置きの前提ですよね?

中澤「いえ、利益を分配する考え方なので全員一律でベース給与が上がります。実績としてもあがってますよ」

説明時に実際に投影していただいた資料から一部抜粋

Q. ちょ、ちょっとまって下さい人事評価がないんですか?

中澤「ないんです。“人が人を正しく評価することはできない”という代表の考えからで」
武田「なるほどすごい…ただそれ、サボる人とかいたら終わりますよね」
中澤「事業成長と給与アップが連動するのでサボるのは得策ではない仕組みですね。あと、スキルをより高めたいプロフェッショナル人材しかいないので、仕事に対してそういうスタンスの人はいないです」
武田「(なんかサラっと言ったけどすごいことじゃない?)」

Q. フルリモートいつか終わったりしませんか?

中澤「その前提で入ってきていただいてますからね、さすがにそれは。笑 あと、山梨県の北杜市に移住されたコンサルタントの方とか福岡県で新規事業の立ち上げをしているメンバーもいるので、そう簡単には出社とはなりませんしできません」

Q. 今すぐ転職の意思が正直なく、検討は慎重にもしたく、面接してもすぐに意思決定できませんがいいですか?

中澤「全然大丈夫です。当社タレントプールの考え方を採用していて、内定に関しても基本は同様の考え方をしているので、ご自身のペースで考えていただいて大丈夫ですよ」


ここあたりで「あれ、魅力的すぎないか?」「とりあえず受けてみることにデメリットがないぞ??」という感覚に。(引き続き大変失礼な話である)

少し本気で才流という選択肢について考えてみたいなと思ったので、面接に進ませていただくことにした。ただ私も気づけばしっかり30代。転職に関してはかなり慎重なっているのである。ということで、結構失礼なことを承知で、引き続き色々突っ込んでみた。
(ここからは数人の方とのやり取りを「社員」というワードに集約する。全員30代で自立した雰囲気むんむんのマイルドな男性をイメージして読み進めていただきたい)

Q. 実はブラックだったりしませんか?

社員A「ブラックを何と呼ぶかわからないですけど。例えば労働時間なら、自分は子育てあるので7:00〜16:00の勤務にさせてもらってます。残業はしないですね」
社員B「人的な意味ならマネジメントはないし、コミュニケーションにストレスのないいい人しかいないので、働きやすいですよ」

Q. 人数少ないので心配なんですが、ぶっちゃけ暴れん坊が1人くらいいませんか?

社員A「びっくりするぐらい、みんないい人です」
社員B「直接会うことはほとんどないけど、オンラインでさえめっちゃいい人です。これから拡大していく過程でどうなるかな〜とは思ってますが、少なくとも今はほんと全員いい人。これは自信あります」

Q. マネジメントがないってむしろ心配なんですけど、一部全く知見の無い領域がある自分で大丈夫ですか?

社員A「みんな面倒見は良いので、聞いたら何でも教えてくれますね」
社員B「他社でマネジメントやってた人多いし、メソッドカンパニーなので教えるということに抵抗はなく、教え合いの文化は当たり前にあります。どちらかというとおせっかい、ってくらいまで教えてくれるからそこは心配いらないと思いますよ。あと社内のドキュメントだけでも色々すごいナレッジが溜まってるので、それで自己解決できるところも多分にあります」

Q. 副業したいんですが実態は審査厳しいとかNGとかないですか?

社員A・B『ないです、自分もやってます』

Q. いいところしか見えていなくて怖いです。悪いところを教えて下さい

社員A「うーん?いやー???難しい質問だな…?」
社員B「なんだろー…成長過程で今の会社の姿勢と色々変わったら嫌だなあ、とかはありますかね」

※尚、これは入社後にいろんな人に何度も聞いているが、唯一絞り出された答えが「ボケが少なくツッコミが弱い」だった。(謎)

Q. どこでも活躍できそうですが、なぜ才流に?

社員A「フルリモートだからどこに移住しても問題なく仕事ができるからとか、子育てあるから時間も柔軟にしたかったし、でもスキルはもっと高めたかった。色んな意味で生き方として魅力的な環境が用意されてる会社だと感じました」
社員B「マネジメントに疲れたから。大人な組織、最高です」
武田「(なるほど他社には当てはまりにくそうな入社動機…)」


このあたりでだいぶ気持ちが引っ張られている自分に気づく。いかんいかん。転職で一番怖いのは、一旦色眼鏡をかけるとなかなかはずせないことなんだ。
気持ちを引き締めて栗原さん(社長)との面談に臨んだ。

Q. 正直コンサルタントって私の将来につながっているかわかりません

武田「受けておいて本当に恐縮な発言なんですが….将来は業務委託で色々なベンチャーを幅広にお手伝いしたいと思ってるんです。なのでマーケティングの知識は重要だと思うものの、そこに思いっきりキャリアを振り切るというのは今までの経験からしても正直違うかなって…」
栗原「何パターンか興味を持ってもらえそうな仕事があるのですが。一番良さそうなのでいくと、新規事業のマーケティングコンサル。新規事業のマーケティングはPMFや社内体制含めすべてこれからのことが多く、広い範囲をコンサルティングをすることが多いので、将来と直結するリッチな経験が積めるんじゃないでしょうか」
武田「(あれ、完全に魅力的すぎるぞ?)」

Q. 評価制度なしって相当魅力的に見えてるんですが、拡大していったら維持は無理ですよね?

栗原「まだ才流としては見たことのないフェーズなのでどうなるかわからない、というのは事実です。ただ調べてみると海外には1000人を超えても人事制度を作らず運営ができている会社もあり、やり方次第では可能なのだと自分は考えています。どうにもらならない状況になってしまったら方針転換をしなければならないとは思いますが、そうなるまでは、そしてそうならないようにこの状態を維持していきます」
武田「(その場最適のフィーリング制度じゃなくて、めちゃめちゃ考えた上での信念だった!)」

これはまずい。大変にまずい。完全に心を揺り動かされている。
ただ何度も言うが別に今すぐ転職しようと考えていたわけじゃないので、自分の現在の気持ちが”衝撃からくる一時の衝動”なんじゃないかと感じる。
そんなもやもやした思いを抱えているときに….

妊娠が発覚(爆)

なるほど残念だけど、多分運命じゃなかったんだなこれは。だから本当はいい会社なことはわかってるのに、どこか気持ちにストップがかかっていたんだな。うん、生命の神秘。

Q. あのすみません、子供ができました。今入ると迷惑になるので検討時期を改めます。(Qじゃない)

中澤「問題ないです!ぜひ、来てください!」
武田「?????え、でも産休入った人どころか女性いないですよねこの会社。検診も月1〜2回はあるみたいなんです。ほか時間でカバーはできると思いますが日中の稼働時間にどうしてもブレはでちゃうと思うんです」
中澤「問題ありません。現メンバーも家庭の事情でそういった働き方になることは多いです!」
武田「(あれ想定外だぞどうしよう)…さすがに初めてのことなので育休も取らないと心配ではあるんです。1年以内の育休ってとれないですよね?」
中澤「取得できます!当社はパパが多く、育休取得実績もかなりありますので安心してください」

…本当に困ったぞ。揺れてるな、明らか揺れてるな、私。だめだ、正気を保て、断る理由を探すんだ。

中澤「ちなみに本件に対する、弊社のスタンスは以下の通りです。

  • 優秀な人の獲得が優先、そのために必要な制度は順次整備していきたい

  • そのためには女性が働きやすい環境整備は必須

  • 武田さんには、後から才流に入ってくる女性社員のためにも、必要な環境構築に協力して欲しい」

コロリ。

ダメ押しだった。
入社前からこの柔軟性と器の広さを見せつけられて、心動かずにいられる人がいるだろうか?

…以上が、転職を全く考えていなかった30代妊婦(絶対転職しない層)の私が想定外の転職を決意することとなった理由の全容である。
一部でも、皆様にとって参考になる追体験があれば嬉しい。

さて、ここまできてうっかり才流という会社が気になってしまった人も安心してほしい。あなたにも、カジュアル面談の門戸はしっかりと開いている。
私がそうであったように、あなたにも同じ門が開いているのだ。
ただし、入室の際は十分気をつけてほしい。気軽な気持ちで話を聞くと、いつの間にか引き込まれ、いつの間にか入社日を調整している自分に気づくはずだから。


エピローグ

本当に断る理由が見つからないけど、子供ができたとわかってからは家族に猛反対されそうだぞ、と怯えた私は本当に断る理由を探していた。

項目建てするのも恥ずかしい、最後の最後の断る理由はこれ。

「PCがmacじゃないと私だめなんです!もうWindowsには戻れません!(ヤケクソ)」

中澤さんはニコリ。

「もちろん入社時に選択できますよ。2年ごとにPCは新しいものに交換するので、そのタイミングでWindowsに切り替えとかもできますし。あ、ちなみにこだわりあれば自分で好きな機種買ってもいいですよ、20万円の購入補助もありますし、安心してくださいね。」

…もう、完敗。


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