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集中力がすべてを解決する

「アウトプット大全」など多くの著作を近年出している
樺沢紫苑さんの最近の著作を紹介します。
仕事の効率化を進めるヒントになる内容満載です。
多忙を極める教育現場に、少しでも活用できればと思っています。

最近のパソコンは性能がいいので、このようなケースは少なくなりましたが、昔は、ソフトウェアを3つ立ち上げると、途端に処理速度が遅くなり、4つ目のソフトを立ち上げた瞬間に画面がフリーズしてしまう、ということがよくありました。それと同様のことが、私たちの脳でも起こります。
一度に複数のことを処理しようとすると、脳の処理速度が遅くなり、余計に作業に時間がかかるだけでなく、脳の情報処理の許容量を超えた瞬間、ミスが発生してしまうのです。
同時に複数の仕事をこなすことを「マルチタスク」と言います。「マルチタスク」とは、「仕事に関するメールを打ちながら、大切な得意先との電話連絡をする」「企画書を作成しながら、部下から重要なプロジェクトの進捗具合の報告を聞く」などといったように、複数の仕事を同時進行する行為です。

P.66

生徒の話を聞きながら、別の仕事をしていないか?
保護者からの電話対応をしながら、別の仕事をしていないか?
会議に出席しながら、別の仕事をしていないか?
目の前に集中することこそ、実は効率的なのかも。

これまで述べてきたように、脳のワーキングメモリの容量はせいぜい「3つ」です。ほとんどの方は「3つ」以上のことを一度に言われると、混乱状態に陥ります。ワーキングメモリのオーバーフローが、「パニクる」状態の脳科学的正体です。「パニクる」原因がわかれば、対策はいたって簡単。脳の「トレイ」に空きを作ればいいだけです。
「ブロジェクトの修正案、スタッフにメールしておいて」と言われたら、即座に「修正案、Aさん、Bさん、Cさんにメール」と、「TODOリスト」に書き込めばいいのです。

P.153

「あとでやろう」と思って、そのまま忘れてしまい、トラブルが発生したり、クレームが来て、ようやく自分の「うっかりミス」に気付く。「先送り」によるミスというのは、よくあるミスのパターンだと思います。
「仕事が忙しい」ときは、脳のリソースに余裕がないので、「覚えた」つもりでも、まったく記憶に残っていないのです。これは、自分の記憶力に願ったせいで引き起こされたミスと言えます。
そんな「先送り」ミスをゼロにする方法があります。それは、「先送り」にした案件を、「先送り」にした瞬間に、今日の「TO DOリスト」に追加することです。
たとえば、「あとでホテルを予約しよう」と思ったら、「出張のホテル予約」という数文字を「TO DOリスト」に書き加えます。10秒もあればできるでしょう。

P.160

相手と立ち話の中で「○○しておいて」と言われたことを、
メモせずに記憶しようとした時に起こりがちです。
付箋だらけの机は綺麗ではないと感じますが、
忘れる前にメモをしておく習慣をつけるのは大切ですね。
寝る際に、枕元にメモできるものを置いておくのも、
よく聞くエピソードです。

創造性の4Bという言葉があります。4Bとは「バー(Bars)、バスルーム(Bathrooms)、バス(Buses)、ベッド(Beds)」のことです。これらの4Bは、多くの人がアイデアがひらめきやすい場所として知られますが、「ボーっと脳内整理」をする場所としていずれも格好の場所なので、電車やバスでの移動時間以外にも、入浴時間や、カフェやバーで一人でいる時間などを活用して、「脳内整理」を行うといいと思います。

P.218

https://www.lib.pref.yamanashi.jp/cgi-bin/refjirei/refs.cgi?c=common&n=30

似たような言葉に三上(さんじょう)というものもあります。
これは、文章を考えるのに適した場所として、
中国の政治家・学者欧陽修が友人の謝希深に語り『帰田録』に書いた言葉で、
馬上(移動中)・枕上(寝室)・厠上(トイレ)のことです。

移動中・寝室・トイレは、
古今東西問わず、アイディアが出やすい場所という認識なんですね。

学校を変えていくアイディアも、
移動時やトイレ・寝床から生み出していきたいと思います。
そして、生まれたアイディアをすぐにメモする習慣を
つけたいと思います。

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