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いちばんたいせつなこと

星の王子さま(サン=テグジュペリ、1943)から、
心に残った箇所をいくらか抜粋しておこうと思います。
昔から読んでいますが、改めて読んでみると、また新たな発見があります。
その時その時の状況によって、感じ方が変わるのが、読書の面白さですよね。
今日も、息子と図書館に行って、
新たな出会いと学びの機会を探して来ようと思います。

ちなみに、読んだことがない人のために、
Chat GPTによる紹介文を掲載しておきます。
(思ったよりも、ちゃんとしています。)


ヒツジをほしがるのは、その人がいるっていう証拠だろ」と言っても、おとなたちは肩をすくめて、あなたを子どもあつかいするだけだろう!ところがもし「王子さまは小惑星B612から来たんだ」と言ったなら、納得して、あとはあれこれ聞かずにほっておいてくれるだろう。おとなってそんなものだ。でも悪く思ってはいけない。子どもはおとなに対して、広い心を持ってあげなくては。

24ページ

「いつかその子たちが旅をするときに、役に立つと思うよ。仕事には、先延ばしにしてもだいじょうぶなものも、たまにある。でもバオバブの場合は、ぜったいに取りかえしがつかなくなる。ほく、なまけ者が住んでた星を知ってるんだ。そいつ、パオバブの小さな木を三本ほっておいたから…」
そこで僕は、王子さまの話のとおりに、その星を描いた。

30ページ

「大事なこと!」かなづちを手に、よごれた機械油で指先をまっ黒にして、変なかっこうに見えているにちがいない物体にかがみこんでいる僕を、王子さまは見ていた。
「おとなみたいな言い方だ!」
僕は、少しわれに返って、恥ずかしくなった。でも容赦なく、王子さまは続けた。
「きみはごちゃ混ぜにしてる…大事なこともそうでないことも、いっしょくたにしてる!」

37ページ

<あの人は>と王子さまは、また旅を続けながら思った。<ほかのどの人にも、見くだされるんだろうな。王さまにも、大物気どりにも、酒びたりにも、実業家にも。でもぼくには、ばかげて見えないのはあの人だけだ。それはきっとあの人が、自分自身以外のことをいっしょうけんめいやっているからだろう>

76ページ

それから、こう思った。<ぼくはこの世に一輪だけの、財宝のような花を持ってるつもりでいたけど、ほんとうは、ただのありふれたバラだった。あとは、ほくのひざまでの高さの火山が三つ、でもそれも、たぶんひとつはもう永遠に消えたままなんだ。そんなものだけじゃ、ぼくはりっぱな王子さまになれないよ…>そうして王子さまは、草の上につっぷして、泣いた。

96ページ

「さようなら」キツネが言った。「じゃあ秘密を教えるよ。とてもかんたんなことだ。ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない」
「いちばんたいせつなことは、目に見えない」忘れないでいるために、王子さまはくり返した。
「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、きみが、バラのために費やした時間だったんだ」
「ぼくが、バラのために費やした時間…」忘れないでいるために、王子さまはくり返した。
「人間たちは、こういう真理を忘れてしまった」キツネは言った。「でも、きみは忘れちゃいけない。きみは、なつかせたもの、絆を結んだものには、永遠に責任を持つんだ。きみは、きみのバラに、責任がある…」
「ぼくは、ぼくのバラに、責任がある…」忘れないでいるために、王子さまはくり返した。

108ページ

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