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インド占星術の占星術師さんに、直接いろいろ聞いてみた。

なますて。天竺奇譚です。
この記事は、インド占星術について知りたいけどよくわからない筆者が、知り合いの占星術の先生のところに疑問を聞きに行った内容をまとめたものだ。

筆者の興味はインド文化の中の占星術と宝石の扱われ方なので、スピリチュアルな内容を期待する人にとっては期待外れな内容だと思うので、まずそこは事前に伝えておきたい。

また、インド占星術には様々な手法や考え方があるらしく、この先生に聞いた内容だけが正しくて他が間違っているというわけではないので、そこはご了承いただきたい。

それでは、筆者とともにインド占星術の世界を覗いてみよう。

インド文化の理解に欠かせない占星術

インド神話を学ぶにあたり、どうしても避けて通れないのが占星術の世界だ。太陽神スーリヤ、月神チャンドラなどは、インド占星術(ジョーティッシュ)ではとても重要な神様である。
また、インドの歴史や文化を語る上で、占星術を切り離すことは難しい。インドのマハラジャやムガル帝国の皇帝たちがこぞって宝石を身につけてきたのも、占星術が関係しているからだそうだ。
ファッションの歴史もそうだ。宝石と占星術の関係は深く、インドには惑星の神々(ナヴァグラハ)が宿る9つのお守り石(ナヴァラトナ)を指輪にして身に着ける文化もある。
古来からダイヤモンドや真珠の産地として名高かったインドでは、宝石を薬として使用する風習もあるという。

そして占星術は、現代でもインドの人々の日常に深く浸透している。
結婚相手も結婚式の日取りも占星術で決めるし、子供が生まれたらホロスコープを作ってこれからの人生の重要な日時を占うし、男女かかわらずお守り石が入った指輪をつける。

かくいう私もインド占星術はインドや日本で何度か占ってもらったことがある。その的中率は「は??」と思わず声が出るほどのものだった。

どうして当たるのか理由はわからないが、インドの文化としてこれほど浸透しているにはなにか理由があるに違いない。
インド占星術と宝石と惑星の神様、どうして繋がりがあると考えられているのだろう。いくつか資料をあたってみたが、いかんせん素人には内容が難しくてよくわからなかった。数学も天文学も全く理解できない…

どうしようかと考えあぐねていたとき、そういえば知り合いにインド占星術の先生がいたわ!と思い出したのがこの記事を書くきっかけになった。
かくして私はさっそく質問をまとめてアポをとり、先生のもとへと向かったのであった。

占星術の先生について

今回お話をお伺いしたのは、御徒町で占星術師をしているラジャ・ラジグル先生だ。

ラジャ・ラジグル先生。笑顔が優しい占星術師さん。

★ラジャ・ラジグル先生の紹介
ラジャ・ラジグル先生は日本在住のインド人だ。お祖父様が占星術師だったこともあり、幼い頃から占星術を学んでいたそうだ。占いの的中率が高いと評判で、過去にはテレビに出演したことも。インド政府観光局からの依頼でイベントに出演することもある。ちなみに先生のお父様は国会議事堂で同時通訳の仕事をしていたので、ご本人も日本語はものすごく堪能だ。
本業は貿易商で、ジャイプルで宝石について勉強した経験を活かし、御徒町で貿易のお仕事をしている。お忙しいところ、今回のインタビューを快く引き受けてくださった。

【1】インド占星術について質問してみた。

インド占星術というのは、どういうものなのでしょうか。

インド占星術は、生まれた日時や出生地から計算してホロスコープを作り、そこからその人の持っている運命やカルマをみることができます。
宇宙や天体の動きと人間の体は対応しているというのがインドの考え方なので、星を読むことでその人の運命を調べることができるのです。

この思想は、日本だと「梵我一如」、ざっくりいうと「世界や宇宙と個はつながっている、呼応している」という古代インドから続くインド的な考え方だ。インドの思想の根本であり、様々なところに影響を与えている。

インド占星術は、人間の運命を星の運行に当てはめて解析する学問です。占星術を学んだ人であれば、ホロスコープをみると過去にどういうことがあったのかわかるから、ある程度は当てることはできるとおもいます。
でも、過去を当てることはあまり重要ではありません。その人の悩みを聞いて、今後の方針などを決めるお手伝いをするのが占星術師の仕事だと考えています。過去より未来を見た方がよいですね。

インド占星術には9つの惑星があるそうですが

9つの惑星(नवग्रह ナヴァグラハ)は以下の通りです。

1)太陽 スーリヤ
2)月 チャンドラ
3)火星 マンガラ
4)水星 ブダ
5)木星 ブリハスパティ
6)金星 シュクラ
7)土星 シャニ
8)ラーフ
9)ケートゥ

ラーフとケートゥはインド独特の思想で、太陽と月を食らおうとするアスラ(魔神)のことだ。不死の薬アムリタを盗んだラーフは、太陽と月に告げ口されたので首を切られてしまう。怒ったラーフは首のまま太陽と月を追いかけている。残った体はケートゥとなった。日食と月食が起こるのは、ラーフが彼らを食うからだと言われている。

それぞれの惑星が示す要素があります。たとえば月は水や女性、優しさ、冬、白、真珠など。太陽は男性、赤、夏、力の中心、ルビーなど。体、心、仕事など、それぞれを象徴する要素があり、ホロスコープを作る時にその人の情報がどの部分に一番強い影響があるのかをみます。

インド人はどうしてインド占星術を重視しているのでしょうか?

生まれてすぐホロスコープ作って運命を占うのは、子供に少しでもよい環境を与えたいということでしょう。結婚や起業などの人生の節目も同じで、人間はどういう仲間や環境にいるかで変わってくるので、事前にわかる問題はできるだけ避けて、よりよい明るい未来を歩きたいと考えるのが自然です。

先生の占いは、名前や手相も使いますよね。

私の場合は手相や名前など、占星術以外の手法も使って総合的に占います。
名前での占いは、苗字ではなくて名前の「音」で占います。名前がどの音で始まっているかで相性や性格、運命を知ることができます。
インドでは音を重視します。マントラもそうです。音と世界がつながっているという思想があるからです。

インドではもともと口頭伝承のほうが紙に文字を記すよりも良いことだと考えられていた。そのため、重要な聖典は師から弟子へと同じ発音で暗記して伝えてきた。聖典の言葉は神の言葉とされているので勝手にアレンジすることは禁止されている。音に神が宿るという思想だ。なるほど、そういう占いもあるんだなあと。

また、手相も占星術と同じで、てのひらに惑星と対応する場所があって、その位置にどんな印があるかで占います。例えば、金星の位置にこういう印やシワがあるとこういう性質、などです。日本で手相といえば、女性は左手のようですが、私は利き腕をみます。だから天竺さんは右手。左利きの人は左手をみます。一番よく使う利き手には、エネルギーがたくさん流れているという考えです。

手相の中にも宇宙があるという。さすがインド…

ヴァラーハミヒラの『ブリハット・サンヒター』(6世紀頃)には、人相や手相でその人がどういう状況なのかを占う方法も書かれている。手相はインド由来だと聞いていたけど、歴史があるんだろうなあと思った。

インド占星術が当たるのはどうしてでしょうか。

占星術はホロスコープを見るので、ホロスコープの見方がわかっていれば当たることは多いです。あとは占星術師との相性もあると思います。
占いはもちろんホロスコープやそのときの状況も大切ですが、私の場合は、直感が働くことも多いです。占いが当たらない場合は、そういう直感が働かない場合もあるので、相性が悪いのかもしれません。
もし納得のいく答えを導けなければ、ほかの方に占ってもらった方がよいでしょう。

先生はジャイナ教徒ですが、占星術師に宗教は関係ないのでしょうか?

占星術は、よりよい未来にむけた生き方を探るためのもので、宗教というわけではありません。なので、あまり関係ないかもしれません。
インドでは宗教に関係なく占星術を気にしている人は多いです。重要な日時は占いで決めます。特にヒンドゥー教徒とジャイナ教徒が重視しています。私の祖父は占星術師でしたし、ムスリムの占星術師もいます。
神様へのお祈りの仕方や占い方、考え方は違うかもしれませんが、空にある星は同じです。

ジャイナ教は仏教と同じくらいの時代から続くインドの宗教の一つだ。今でもインドには数百万人の信者がいる。徹底的な不殺生主義で、在家の人たちも生き物を殺さないようにと代々金融関連や貴金属、宝石商などの商業に携わる人々が多い。
インド占星術はヴェーダの思想も基本にあるが、今では世界中の人が学んでいる学問でもあり、とてもフラットなお答えだなと思った。

定期的に占いに通った方がいいのでしょうか?

ホロスコープは生まれた時の情報で作ります。基本的なところは変わらないので、頻繁に占いに通う必要はありません。そうですね、多くても一年に一度で十分ではないでしょうか。占いに依存するのはよくないことです。
ただ、その人にとっての悩みや占ってほしいテーマは変わることがあるでしょうから、そのタイミングで話を聞いて、よりよい選択をする後押しをしてあげることはできます。

【2】インド占星術と宝石について

インド占星術では、ホロスコープをもとにその人に合った宝石を処方するという考え方がある。『ブリハット・サンヒター』にはたしかにダイヤモンドやルビーなど、宝石を身に付けることの記述もあるので、宝石と占星術は昔から関係があったし宝石の力が信じられてきたのがわかる。ただし、惑星と宝石との対応については記載がなく、もっと後に作られたようだ。
とはいえムガル帝国時代にはすでにナヴァラトナ・ジュエリーはあったので、この思想は最近生まれたものではない。すでにインドでは伝統となっていると考えてよいだろう。
宝石とインドの歴史は深いので、ここではインドでは宝石がどういう役割をもっていると考えられているのかを聞いてみた。

インドでは、お守りとして宝石を身につけるそうですが、宝石にはどんな役割があると考えられているのですか?

宝石は、人間が生まれるよりも前から、長い時間をかけて地中深くで自然に作られた結晶なので、とてもエネルギーがあると考えられています。真珠やサンゴも自然が作りだした神秘的な宝石です。
そのような自然のエネルギーの塊を体に直接身に着けることで、体のエネルギーの流れがよくなると考えられています。その人に合ったよい石をつけると、体を健やかにするのです。インドには宝石処方という考えがあります。
また、お守りの石は肌に直接触れる必要があります。

お守りの宝石は必ず必要なのですか?

必要じゃありません(笑)必ず必要なものなんてこの世にはありませんから。その人が欲しいなと思えば身につければいいし、欲しくなければつける必要もないんです。宝石は薬と同じで、必要ない人にとっては全く必要ないんですね。風邪でもないのに風邪薬を飲むようなものです。

お守りの石を持ったからといって全ての問題が解決するわけでもありません。例えるなら、喉が痛いときにドラッグストアでのど飴を買うようなイメージです。飴を舐めて予防すれば、風邪を引くのを防いでくれるかもしれません。無いよりはあったほうが心強いし、予防できるきっかけになるもの。
お守りの石を身につけることで、気持ちが前向きになるのであればあったほうがいいでしょう。前向きな気持ちは全ての問題を解決します。

インドでは宝石を粉薬にする風習もあるそうですが。

宝石の粉を飲むこと?あります。インドでは宝石を粉にして、飲み薬とする場合もあります。ミルクやいろんなスパイスと一緒に飲むこともあるようです。日本にも金箔とか銀箔いりのお菓子ってあるでしょう。ああいうかんじですね。

インドでは、真珠の粉は体に良いとか、エメラルドの粉は胃薬になるとか、粉にした宝石が飲まれることがあると本に書いてあったので聞いてみたが、今でも文化として存在するということがわかった。ただ、素人が勝手にやっても効果はないと思うから注意だ。

どんな宝石ならお守りになるのでしょうか?大きくて値段が高いほうが効果があるのでしょうか?

その人と相性が合っていれば値段は関係ありません。宝石は、安いものから高いものまでピンキリです。商品価値として値段が高いからお守りに良いというわけではないです。大きすぎても重いだけでしょう。
インドの俳優さんたちもお守り石をつけてる人がいますが、高価なものじゃないことも多いです。その人にとって、その人が一番いいと思ったときに手に入れた石が大切なのです。
値段は安くても問題ないです。気持ちの問題です。
あなたが「この石だ」と認識した瞬間、それはあなたのお守りになります。あなたが何も思わなければ、どんなに高価でもただの石です。そこにあなたの気持ちがあるかどうかで、お守りになります。

追記:インド占星術ではお守り石の指輪をつくるときは通常は3カラット前後の石がよいとされるらしい。ただ、3カラットというと日本人の感覚でいうとめっっっちゃでかいし、値段も高くなる。普段使いしやすい小さい石がよい場合は事前に予算と一緒に小さい石がよいと伝えておくほうがいいみたいだ。ちなみにダイヤモンドは大きさは関係ないらしい。

宝石の相性という言葉が頻繁にでてくるんですが、ぶっちゃけ相性って何でしょう?

宝石は自然が生み出したものだから生きています。宝石は生き物なんですね。人間でも、人と合う合わないってあるでしょう。あの人はどうしても相性が悪いとか、相性がいいとか。それと同じで、宝石にも相性があるのです。人生と同じで、旅の途中で人と出会って仲良くなることもある。同じように、石と出会うこともある。ということです。

お守り宝石はダイヤモンドの代わりに水晶でもよいのでしょうか。

できればダイヤモンドがよいですが、ホワイトサファイアやジルコン、透明な石を代わりに使うことがあります。水晶でも問題ありません。色が重要です。惑星の色と宝石の色が同じが良いので、違う石にするなら惑星と同じ色の石を使います。ただ、人工の石ではなく天然の石が良いです。

ダイヤモンドやルビーなど、値段が高い石は買いにくいのですが…

実はダイヤモンドやルビーは、大きさや質によっては数千円以内で買える安価なものもあります。「本当はダイヤモンドやルビーが欲しいけど予算がないから別の石で……」と悩んでいる場合は、予算に応じた安いグレードの石を探すとよいでしょう。もちろん同じ色の別の石で比べてみるのもよいと思います。

お守り石にするのに悪い石はありますか?

あります(断言)。外からヒビが入っていたり、割れたり欠けたりしているのはよくありません。割れた鏡は縁起が悪いのと同じです。ただし、石の中のクラックや内包物は問題ないです。それらがない石はとてつもなく値段が高いですから。
あと石の種類は、特に問題無いと思います。インド占星術では伝統的な9つの宝石から選びますが、もし他にも気に入った宝石があればそれをお守りにしてもいいでしょう。

インカローズなど、比較的新しいとされる石でも気に入ればお守りにして問題ないらしい。

サファイアは不幸を呼ぶともいわれています。土星(シャニは不幸の神と言われる)の石だからでしょうか?

サファイアは……(遠い目)サファイアは、すごく難しいです。合う、合わないがはっきりする特別な石です。人によっては手に入れて数時間で影響が出ることもあります。とにかくパワーが強い石です。見分け方ですか?入手してしばらく何も悪いことがなければ、そのまま持っていても問題ないです。そういう強い石なので、昔の人は重視したのではないでしょうか。

サファイアについては別の記事にまとめているので詳しくはそちらをどうぞなのだ 

他にも占星術的に注意する石はありますか?

ダイヤモンドです(断言)。ダイヤモンドのような強い石にはいろんな人の思念や感情が入るので、手に入れた人も影響を受けてしまいやすいと考えられています。ホープダイヤモンドの物語もそうですね。まあでも、あまり気にすることはありません。ほとんどの場合は直感で選べば問題ないです。気になるようであればプージャーでお清めします。

有名なホープダイヤモンド

やはりダイヤモンドは別格らしい。地中で作られるときの圧力が強いのでほかの宝石よりもなんだかいろいろ強いそうだ。ちなみに呪いのダイヤで有名なホープダイヤモンドの逸話は史実から見ると信憑性が薄いらしい。

お守りの宝石の指輪をわたすとき、プージャー(儀式)を行うことがありますが、これはどういう意味があるのですか?

宝石は指輪になるまでの間にいろんな人が触っています。石を掘った人、売買してる人、カットした人、指輪を作った人、無数にいます。だからそれらの思念をプージャーで浄化して、まっさらなゼロにします。そうしたら、新しい持ち主のところで、その人だけのお守りになるからです。太陽の下でやるのが一番いいのですが、外でやるのは難しいから室内でも問題ないです。

プージャーに使うのは、牛乳、サフラン、ギー(バター油)、ターメリック、聖水(ガンジス川の水を精製した特別な聖水)水、蜂蜜、ローズオイル、お香など。
どれも浄化の力があるものらしい。

プージャーに使うアイテムを使って、宝石を司る神様のマントラを108回唱えながら宝石を清めます。決められた日の決められた時間に、石を浄化する儀式を行うことで、気持ちを新たにすることができます。

ヒンドゥー教やジャイナ教で行われるプージャー(儀式)は、浄化することがとても重要になる。日本ではパワーストーンには石に力を込めますという宣伝文句はよく見かけるが、インドの場合は浄化してクリアな状態にしてから新しい持ち主に渡すという思想が、とてもインド的だなあと思った。

プージャーは必ず必要でしょうか?

さっきも言いましたが、必ず必要なものはないんですよ(笑)
私はジャイナ教徒だからジャイナ教のマントラを唱えたあと、たとえばルビーだと太陽神スーリヤのマントラを持ち主に108回唱えてもらいます。
ヒンドゥー教徒の占星術師だと別の方法を取るでしょう。
浄化という意味では、指輪をつける前に水道水で洗い流して、惑星のマントラを唱えることはおすすめしています。
でも、プージャーをしなくても、信じる神様が別にいるのであればその神様にお祈りすればよいし、そこに気持ちが入っていれば問題ありません。
石を持つことになる人の心。気持ちが一番大切です。

こんなかんじで、それぞれの惑星と宝石に応じたマントラがあるようだ。

ラジャさんは宝石も扱っているお仕事ですが、占星術とセットで宝石を販売しているのですか?

よく聞かれるのですが(笑)占星術と宝石の販売は全く別の仕事です。
私は占星術師ではあるけれども、本業のビジネスでは、宝石以外にも食料品など様々な品を扱っています。
ですので、ビジネスと占星術師の自分とは使い分けています。たまたま自分の仕事で宝石を扱っているというだけです。
占星術を行うときには、宝石については私から一切お話をしないポリシーです。

インドでは、占星術師が相場よりも高い宝石を無理やり一緒に買わせることることがあるそうだ。宝石と占星術の関係によくないイメージを持って欲しくないので、慎重に対応していますととおっしゃっていた。

お守り石が知りたい場合はどうすればよいですか?

自分のお守り石について知りたい方には、通常の占いとは別料金で承っています。通常の占いをする際にこちらから宝石療法についてお話しすることはありませんので、もし必要であればお声がけください。

店では宝石を扱っていますから、インドのように直接原石を見て選んでもらって、オリジナルの指輪を作ることが多いです。石を持ち込まれるかたもいますし、手持ちの指輪やアクセサリーのリフォームして、石が肌に触れるような設計のお守り指輪にすることもできます。もちろん石だけでも販売しています。

依頼すればルースなどを見せてもらうこともできる。ただ、鑑定日と同日には難しい場合もあるので、事前に確認が必要とのこと。

最後に。インド占星術に興味をもった方になにかメッセージはありますか?

インドの文化に興味をもっていただきありがとうございます。
コロナの影響で、様々な生活様式が変わり、大変な時代になりました。
最近は、占いをしてほしいという方も以前より増え、心の支えを探している人たちが多くなっていると感じています。
不安が多い世の中だからこそ、ネガティブな気持ちを捨ててポジティブに前向きに進めるお手伝いができれば嬉しいです。

ラジャ・ラジグル先生への連絡先

ホームページ:http://indian-astrology.jp/
インスタグラム:https://www.instagram.com/indian_astrology_tokyo/

鑑定依頼は口コミが多く、今までは積極的にネットで告知はしていなかったが、最近インスタも始めたそうで、ZOOMやインスタDMでのオンライン鑑定も可能とのこと。

インタビューの総括

ラジャ・ラジグル先生、ありがとうございました。
めちゃ長い質問リスト持って突然押しかけたのに、お忙しいところ快く答えてくださり感謝しかない。

インド文化の中にある占星術や宝石への思想が少しでも明らかになったのはとてもありがたかったし、宗教と占星術の関係とか、リアルなインドに触れることができて興味深かった。

先生の占いに対する姿勢もフラットで現実的なので、すんなりと理解しやすかった。先生がジャイナ教徒ということもあるのかもしれないけれど、宝石の値段は関係ない、安くていいよと言ったときは、商売っ気がなくてうっかり笑ってしまった。

歴史的には、インドの王様たちはパワーが強いとされる質が高い宝石を求めて金を湯水のように使って集めまくっていた。でもそんな宝石に囲まれた王様たちが、最終的に幸せだったのかは誰もわからない。
占いや石は、あくまで自分の気持ちを前向きにするためのものです。頼ってはいけません。という答えを聞きつつ、ぼんやりとそんなことを思った。

いやーそれにしても、先生のお答えが超インドだった。
日本ではパワーストーンというと「石に私のパワーをいれておきますね」みたいなのが多いけど、プージャーは「徹底的に浄化すること」であるというところが本当にインドだなーと感じた。
あと何でも宇宙になってしまうところ。手のひらも宇宙だし、声も宇宙。ブラフマンとアートマン。宝石と惑星。すべてが対応している。インド哲学の世界につながっていくところ。
本の世界ではなくリアルな世界で、こういう思想が一般的にさらっと出てくるのがインドなのだろうなあと。

御徒町で一時間ほどインタビューさせていただいたが、あっという間にその場がインドになってしまった。チャイも出てきた。飲んだら新しいチャイをいただく。まさにインド。

というわけで、今回はここでおしまい。

もちろん本インタビューは「先生の目線からみたインド占星術と宝石」ということなので、ほかの占星術師の方からみたらまた違った答えがでてくるのと思うので、そこは理解していただきたい。あくまでも、答えの一つとしてご参考にというかんじだ。

この記事が、インド文化を知るためのきっかけの一つとなれば嬉しい。

ここまで読んでくれてありがとう。
読者の皆様に惑星の神々の御加護がありますように。
オーム・シャンティ・シャンティ・シャンティ。


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