今日あったちょっといい話(長いです)

今から20数年前、イギリスの寮で唯々日々修行の様な毎日を過ごしていた自分(詳しい話はnote参照してください)
https://note.com/tenpeiarai/m/m302ee17872dd

Boarding Schoolだったので各国から生徒が集まっていたのですが、自分が住んでいた寮にも様々な国籍の子供たちが集まっていました。

自分はブラジル人のMarcusと仲が良く、何よりもパンクロック好きでギターを弾くという共通点が大きく、たまーーーーに行くことが出来た繁華街で掘り出し物のCDを買っては貸し合ったりしてました。

イギリスでしかも20数年前なので、ほぼほぼ終焉のほうではあるがブリットポップのカルチャーは根強く残っており、ラジオからOasisが流れない日なんてありませんでした(今はどうなんだろう)。

Marcusはどうだったか覚えてないですが、自分も例外なくOasisが好きで、OasisがOasisであったあの時代にイギリスにいたっていうのは今でもすごく貴重というか・・いいことだったんだなと。

そんな中、「Tenpei、Oasisなんか聴いてんだろ？だせぇなおい！」とケンカ売ってくる輩が。普段からあまり仲良くなかったグループの中の韓国人です。

最初は仲良かった気がするんですが、そいつはだんだんめんどくさいグループとつるみはじめ、だんだん疎遠になっていき、気が付いたら中高生のイキった感じ全開のHipHopファッションに身を包んだDQNになっていたやつです。

まあ国民的バンドであったし、それをだせぇは理解できるんですが、「ギターとかだせぇ」「ロックとかだせぇ」「そんなんだからお前はだせぇんだ」と、とにかく難癖つけてきた彼に、自分も思春期真っただ中の子供であったので我慢もなく、ちょくちょく手を出し足を出し頭をだし・・・・・
喧嘩をするほど仲がいい、とかそういうやつではなく、唯々シンプルに仲が悪い関係でした。

そして卒業し、そこから一度も連絡などなし。関係が修復して卒業したとかではないのでそりゃそうなのですが、先述の理由もあり共通の友人もあまりいなかったので、誰かの集まりのついでに見かけたとかもなく20数年経過したんですが、

さっきFacebookのメッセンジャーにメッセージリクエストがあり、一人の送り主から2通のメッセージが。

送り主はその韓国人。メッセージの1つは音声ファイルでした。
聴いてみると、つたない感じのクラシックギター特有のナイロン弦の音。何の曲だったか思い出せないけど確かクラシックの定番曲。その主旋律を単弦でたどたどしく弾いている感じのファイルでした。

その音声ファイルに続いて、一通のテキストメッセージが。「元気？」とか「久しぶり！」とかそういう枕詞はなく、一言。

「今になって思う。あの頃、お前とMarcusにギターを習っておけばよかった」

不覚にもニヤッとしてしまったので、このビデオと一言メッセージを返信しておきました。

https://www.facebook.com/tenpeiarai/videos/3243396292346859

「今日は、お前がOasisを聴いてた俺とMarcusをバカにしてから20数年目の記念日だw」

そして、
「だけど、お前のギターの腕前も悪くないな」
と付け加えておきました。

今はメルボルンに住んでいるそうです。

元気そうで何より。