便益を超えた関係性を築く
今回の記事では、NineCraftの価値観である「便益を超えた関係性を築く」について説明をしていきます。
「便益だけの関係性」とは何か?
ビジネスにおいて、「便益」は非常に大切な概念です。
ニーズのあるお客様に便益の期待を作り、取引を生み出す。
これは、およそすべての「ビジネス」に共通する基本的な考え方です。
時代と共に何が便益であるかの定義は変わっていくものの、「便益」がビジネスの中心地であることはまだまだ変わりそうもありません。
便益無きところに関係無し。
関係無きところに便益無し。
これは、「ビジネス」においては徹底されている「当たり前」であり、売り上げを作って成長していくために欠かせない考えだとされています。
そして、便益の提供と受領のみによって結ばれた関係性を「便益だけの関係性」と呼んでいます。
人間は「便益だけの関係性」のみでは、より良く生きていくことはできない
「ビジネスにおいて便益は大事であり、その便益をもとにビジネス上の関係性は作られる」
これは疑いようの無い事実です。
しかし一方で、「人間は便益だけの関係性のみでは、より良く生きていくことはできない」というのもまた事実。
便益だけの関係性は、便益がなくなった時に消滅してしまうからです。
この事実はしっかりと捉えておく必要があります。
例えば、「最新のPlayStationを持っている田中くん」がいるとします。
この最新のPlayStationは日本中で話題になっていて、手に入れることが非常に難しいゲーム機です。
そんな中、あなたは田中くんがこのゲーム機を持っていることを聞きつけ、友達と一緒に田中くんの家に遊びにいくことにしました。
この時のあなたは「最新のPlayStation」という利便性を獲得することが目的です。
田中くんとはPlayStationという利便性によって結ばれた「便益だけの関係性」と言えるでしょう。
しかしながら、ゲーム機が壊れてしまったり、自分がそれを手に入れてしまったとしたら、あなたはどうするでしょう?
恐らく高い確率で、田中くんの家に遊びに行くことを止めるでしょう。
当然、そのようになってしまったあなたと田中くんは深い関係性を築くことはできません。
これは「便益だけの関係性」の法則です。
便益が無くなったところに関係性は築けません。
しかしながら、田中くんの立場からしてみれば、このような「便益だけの関係性」のみで、より良い人生を過ごすことはできません。
「最新のPlayStationなんて無くても、田中くんと遊びたいから家に行って良い?」
そんな友達の一言によって生まれる関係性が、田中くんの人生をより良くしていくのです。
「便益を超えた関係性」をビジネスシーンに持ち込むべき
人としての当たり前をブランド表現に持ち込む。
ブランドに人格を求められる時代において、これはどのブランドも一度は考えてみるべき大切なテーマです。
だからこそNineCraftは、前述した「便益を超えた関係性」という概念をこそ、ビジネスシーンに持ち込むべきだと考えています。
その関係性をどのように構築するかはいくつか方法があり、実践しながら開発をしている途中です。
ひとつだけその方法をご紹介するならば、「利益の出ない場所でお客様の喜びのために自らの意志でアウトプットする」という方法がわかりやすいかもしれません。
例えば、こちらの投稿をご覧ください。
パンパース公式が11/17の世界早産児デーに行った投稿です。
「早産児のためのおむつ」というマーケットは、ビジネスを行うために多くの便益が獲得できる場所だとはいえません。
しかし、パンパースはその場所で、お客様の喜びのために「早産児のための商品を作る」という意志でアウトプット(商品開発)を行っています。
このような姿勢をお客様に認知してもらうことで、お客様と「便益を超えた関係性」を構築する大きなきっかけとなります。
NineCraftもまた、お客様にサービスを行う中で「自らの利益がない場所でお客様の喜びのために自らの意志でアウトプットする」とうことを意識しています。
今までのビジネスの常識からすると、これはあまり効率的だと言えない行動でしょう。
場合によっては「生産性の無い行動だ」と言って、上司の叱責対象になるかもしれません。
しかしながら、NineCraftのメンバーにはこの行為を「強く推奨」しています。
「便益を超えた関係性を築く」ということは、人生をより良く生きる上で大切なことであり、我々自身お客様に向き合う中で強く意識していきたい大切な価値観なのです。
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