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本土に帰って

先日、京都研修も兼ねて1週間お休みがあった。
島を出発する前日はお祭りに参加し、汗だくになりながら1時間キンニャモニャ踊りをみんなで踊った。
京都はさらに暑く、蒸し風呂に入っているかのようなモワッとした空気だった。
ところが研修を終え、1週間して戻ってくると、島の空気は様変わりしていた。
車はクーラーが不要で窓から入る風は少し冷たく、虫の鳴く声も違う。
すっかり島は秋を迎えようとしていた。

そんな島と本土の違いは他でも感じることがあった。

まず、スーパーで買い物をしたとき。
野菜コーナーでは色とりどりの野菜や果物がたくさん並んでおり、久々の光景にワクワクした。
次に、両親に魚を捌いて調理しようと意気込んでいたので、魚コーナーに向かった。
しかし、姿の魚がほとんどいない。切り身でさえ種類が少ない。
諦めきれず、もう一軒スーパーに行った。しかしない。
島では漁協に行けば、複数種類の魚が並んでいる。
時期的なことももちろんあったと思うが、魚が身近で買える環境の良さに改めて気付いた。
近年、色々な物の高騰により魚も値上がりしている。さらには温暖化により海の状況も変化している。
この先ますます色々な種類の魚を食べられなくなってしまうのか…とスーパーの魚を見ながら考えていた。

それから、以前より植物が気になるようになっていた。
稲を見ると今までは「もうすぐ新米食べられるな〜」くらいしか思わなかったけど、
もう稲刈りをしている地域もあることに驚いた。シェアハウスで少量ではあるがお米を育てているので、その稲と比べて実家近くはむしろまだ青々としており、植えた時期が遅かったのかな…などと考えたり。
道端の畑にトウモロコシが育った痕跡があり、そこでは支柱がされておらずトウモロコシ同士が支え合って育てられていた。
支柱は必要な物だと思っていたが、そういった育て方もあるんだな〜と思ったり。

島での暮らしが本土に帰ってきちんと生かせるのかは不安だが、少しだけ調理のスピードが上がったり、魚の捌き方が分かっていることはただただ嬉しい。

本土で久々にハンバーガーを食べた。
先生に「本土に帰って某ハンバーガーチェーン店で食事をすると味が濃く感じる。」(自炊が多く薄味に慣れているため)
、、という話を、わたしはハンバーガーを食べた2日後くらいに思い出した。すっかり味覚が変わってしまったのではとドキドキしていたが美味しく完食していた自分がいる。
わたしの舌を繊細と言うにはまだまだ程遠いようだ。