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アート独り言。(KYOTO GRAPHIE京都国際写真祭2023 高木由利子 パラレル・ワールド)

アウトプット後に猛烈に襲われる虚無感に打ち勝つには強烈なインプットしかないのである。

昨年、二人展の準備の為に諦めた展覧会。今年こそはと京都行きを決めた。

京都国際写真祭はトリエンナーレのように、京都の至る所で開催されている。
全部まわりたい所だが、まだ展覧会の為に余力を残す必要があったので2ヶ所のみに絞る。

最初に向かったのは二条城。新幹線を利用すれば30分ほどで京都に着く。あっという間に二条城に到着。

二条城の庭園チケットのみ購入、高木由利子さんの展示へ。
高木由利子さんは元々はヨーロッパで活躍していたファッションデザイナー。
ファッションから離れたいと思っていた時期に、ポール・スミスから声を掛けられて撮影したのがはじまりとか。

入口からインパクト大

私自身、学生の頃はファッションデザイナーに憧れ、アパレル業界に入ったので興味深々だ。アパレル業界にいた頃はハイブランドやスーパーモデルが流行っていた。テレビのファッション通信もよく見ていた。

簡単には撮ることが出来ない写真ばかり。40年という長いキャリアがあってこその作品。衣服や人体を通して人の存在を撮り続けている。

衣服って本当に特別なもの。素敵なドレスを着た時、おしゃれな服を着た時、気持ちが高揚する。そしていつもと違う服はまるで自分にとっては鎧のようで、激弱なメンタルをいつも支えてくれているのだ。
ここぞという、いわゆる勝負服はなくてはならないものだ。

入ってすぐの大型作品は障子紙で作られていて、写真を「裏から見る」ことが可能なのだ。格子状の向こう側にある写真と、表からの写真は表情が異なる。

巨大な作品
裏からも鑑賞可能

奥に進むとギャルソン、Dior、KANSAI、イッセイミヤケ、ヨウジヤマモト等・・・
ため息がでるような衣装たち。
壁面ではなく小型テーブルに展示されている。


展示方法が素晴らしい


サイズもとても見やすい。見ているだけで気持ちが高揚する。
日常的に民族衣装を着る人たちを撮影するプロジェクトも圧巻だった。
石膏?フレスコ?のようなものにプリントされた写真も。

近くで見ないとわからない

そして二条城という貴重な場所で展示することをしっかりと受け止め、建築家と一緒に作り上げた空間。
決して傷付けることのないように、細かいとこまで神経が行き届いている。

壁だけにとどまらず、立体的に展示したり、窓からちらりと覗くと外にも展示などさまざまな工夫がされていた。

バランスが完璧
外にも展示

平日ではあったが、高級なカメラやオールドカメラを首から下げた人が次から次へとやってくる。

今回はそんなに展覧会をまわらないので、2時間ぐらい留まっていた気がする。スライドショーも何回も見た。でもずっと見ていられた。

3度ほど行ったり来たりして、帰ってしまうのがもったいないと思いつつ、次の展示へ向かった。

↓帰りの新幹線で編集出来た。写真展だったけど、受付で聞いたら全て撮影可能だった。

つづく

アート独り言。(KYOTO GRAPHIE京都国際写真祭2023 松村和彦 心の糸)|TERAMAKI 


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