お京とお寺

浄土真宗 本願寺派 若坊守(お寺を守る若手)をしています“お京”です。 お寺ではない家…

お京とお寺

浄土真宗 本願寺派 若坊守(お寺を守る若手)をしています“お京”です。 お寺ではない家庭で育ち、保育士、看護師を経て、お寺の住職と結婚しました。お寺ならではの暮らしや心地よさの発信に加え、学んだあれやこれやをお伝えしていきます☆

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  • 寺嫁お京の仕事

    主にお寺の中でのお仕事を紹介しています。

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“寺嫁お京”の自己紹介

”寺嫁お京”の生態 九州地方の浄土真宗 本願寺派 某寺 の若坊守。 41歳(2022年9月現在)。 夫と娘の3人家族。 ”寺嫁お京”の暮らし 義両親は、お寺を継いでいないため、住職の祖母(現坊守)と3人でお寺運営。 住職の祖母は、お寺の敷地内の住宅に住んでますが、 私たち夫婦は、お寺の近くにマンションを賃貸して通勤方式を取っています。 ”寺嫁お京”noteを始めたきっかけ 「お寺の仕事をしている。」と言うと、 「お寺の仕事って何しているの?」 「旦那さんってお葬

    • 不妊治療を続けるかやめるか

      不妊治療(第二子)を続けるかやめるか。 について年明け前から頭の片隅で考えている。 何やらかんやら何かとパタパタしたことで、そのことをじっくり考え込む時間が取れなかったのは幾分か自分を保つための助けになった。 頭の片隅であってもその比重は重く、対外的な装いから離れるとそのことを考え始め 「やめようかな…でも…続けようかな…でも…」 の負のループに陥ることを繰り返していた。 夫の法話を思い出す。 「幸せとは」 らしい。 うん、よく分かるよ、分かっちゃいるんだよ。 が

      • お京とお寺のお仕事〜寺報 始めました〜

        もうすでに多くの寺院さんが、寺報(お寺からのお便り)を出されている中、おそらく自坊史上初、寺報を刊行することになりました。 夫は月参り(ご命日の日にご自宅に読経しにいくこと)で御門徒さんと関わることがあるのですが、 普段は坊(お寺)を守る私自身がこちらから御門徒さんの懐に入る機会は少ないために、何か歩み寄れる方法がないかと考えていました。 そんな時、 「寺報も伝道のひとつ」 ということを知り、寺報いいかも。と思い刊行を相談。 もちろん私は、にわか仏教徒であるために 「

        • 「自己実現」について考え考え考えた果て

          つい先日、知人との話の中で 「これから“自分がこうなりたい”“こういう自分になりたい”というものはありますか?」 と尋ねられることがありました。 「……えぇ…っと… なりたい像ですかぁ…?」 「自己実現」についての問いかけに対して 答えを持ち合わせていなかった私は考え考え考えあぐねた結果 「模索中…ですかね………」 と中2っぽい返答をしてしまいました。 いや、中2の皆さんに失礼や。すみません。 一旦その話を終えても 「自己実現」「なりたい自分」について返答できなかっ

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        • 寺嫁お京の仕事
          8本

        記事

          スーパー坊守不在の御正忌報恩講〜皆さんのおかげさまです〜

          こんにちは。お京です。 お正月に96歳スーパー坊守が自室で転倒。 尻もちをつき圧迫骨折との診断で自宅療養となりました。 コルセットと鎮痛剤にて保存的療法で大事には至らなかったものの(これ、かなり丈夫な証) しばらくは痛みが強く起き上がるまで20分近くかけて行い、ベッドサイドでの生活が中心でした。 半月たった今ではリビングまで歩け1人で入浴できるまでに。(ぱちぱち👏) 脅威の回復力に「さすが」の言葉しかでません。 (本人は、途方もない時間に感じていただろうけど) しかし、

          スーパー坊守不在の御正忌報恩講〜皆さんのおかげさまです〜

          明けましておめでとうございます⭐︎名前変えました⭐︎

          皆さま、今年もどうぞよろしくお願い致します。 「寺嫁お京」から「お京とお寺」に 名前を変えました。 今後はお寺自体やお寺の中にいる自分を俯瞰しながら、 これまでより少しだけ広い視野でお寺ライフを伝えられたらと思い改名しました。 あくまで自分の意識変革のためで、読んでくださる方にとっては特段変化ないかもしれません(汗) が、これからもお読みいただけると超絶喜びます。    能登半島地震、羽田空港事故にて被害にあわれたかた、ご遺族の皆さまに深くお悔やみ申し上げます。

          明けましておめでとうございます⭐︎名前変えました⭐︎

          寺嫁お京 2023

          こんにちは、寺嫁お京です。 2023 の寺嫁お京 🔸仏の道 🔸茶の道 🔸華の道 をどうやら歩み始めているらしい。 そんな自分を客観視するとちょっと笑える。 「こんなつもりじゃなかったんだけどな〜」と。 看護師業を辞めたことを皮切りに向き合い始めた仏教。「南無阿弥陀仏」という声も違和感なく唱えられるようになり始めた。 他にも「あまねく」とか「尊いご縁を〜」とか「おかげさま」とか「他力」「自力」とか、「仏縁」とかそういうthe仏教語が私の口から出てくるなんて…分からないも

          寺嫁お京 2023

          「おかげさまで」を本気で言ったあの日

          【この記事では、不妊治療や出産や子どものことについて書いています。】 こんにちは、寺嫁お京です。 これまで感覚的に、なんとなくこういう場面でつかうんだろうなぁ〜と気にも止めず使っていた言葉。 「おかげさまで」 「おかげさまで元気になりました。」 「おかげさまで無事に着きました。」 「おかげさまで大きくなりました。」 「ありがとうございます」と同じくらい、お相手の存在や行為に感謝する効力を持つ言葉にも関わらず、それを本気で使い始めたのは娘を出産した時だ。 出産予定日

          「おかげさまで」を本気で言ったあの日

          ちょいちょい開催されるお寺の奥さん向けの研修会は、思いの外面白いという話。

          「寺族婦人会(じぞくふじんかい)」というものなのですが、お寺に携わる家族?のことを「寺族」と言います。 寺族の婦人、つまりお寺の奥様方向けの研修会が数ヶ月に一度行われています。 看護師業をしていたこともありますが、これまで 「婦人会」というアナクロリズムな名に 何となくそこに属したくない反抗心(ごめんなさい。)のようなものもあり、結婚して数年はほとんど携わっていませんでした。 しかし、知りもせず批判は愚かな行為だと心改め、お寺のことに前向きに携わるようになり、研修会にも参加

          ちょいちょい開催されるお寺の奥さん向けの研修会は、思いの外面白いという話。

          秋の彼岸会〜3年ぶり御斎づくりの再開やいかに!〜

          こんにちは、寺嫁お京です。 コロナ禍にて中止していた御斎作りをこの度のお彼岸より再開いたしました。 正直、御斎づくりの再開に関しては、継続するか否かは随分と祖母とともに悩みました。もちろんコロナ感染症対策としてどうするかは理由の一つでありますが、 その最も根源には、今後顕著に現れるであろう 御斎づくりメンバーの高齢化 後継の担い手不足(就労、お寺離れ、菩提寺との関係希薄化) という問題があったのです。 かつ、祖母個人としては、大人数になる彼岸会の御斎を経済的に外注するわ

          秋の彼岸会〜3年ぶり御斎づくりの再開やいかに!〜

          寺嫁お京のお仕事〜お盆がもたらすグリーフケア〜

          こんにちは、寺嫁お京です。 「暑さ寒さも彼岸まで」… 彼岸まで続くのか〜!ってくらい残暑残暑ですね。 この度は浄土真宗の自坊のお盆についてお話します。 浄土真宗における盂蘭盆会とは https://www.hongwanji.or.jp/mioshie/words/001198.html と、こういうことのようで、挿絵のインパクトが・・・。 寺嫁お京のお寺でのお盆 経緯は分かりませんが、自坊では、これまで御門徒様に集まっていただいてのお寺での盂蘭盆会の法要は行っ

          寺嫁お京のお仕事〜お盆がもたらすグリーフケア〜

          ちょうど1年前に

          こんにちは、寺嫁お京です。 『自分語り』 は、脳の報酬系という回路(快楽中枢)が活発になり快感を覚える、とのことで、この度皆様の興味があるなしに関わらず厚かましく『自分語り』をさせていただきたく存じます。 6月15日で看護師業を退職してから1年経ちました。 お寺の仕事に専念するためでもなく、 看護師業頑張ったから勇退でもなく、 昨年の1月に育児休暇明けから職場復帰して 3ヶ月間で急激に心のバランスを崩し、あれよあれよという間に2ヶ月間の休職後、退職したことが経緯です。 1

          ちょうど1年前に

          寺嫁お京が寺嫁お京になるまでのお話

          こんにちは、寺嫁お京です。 若坊守暮らし。 いろんな方との出逢いがあり面白く楽しく過ごしている中で、高確率で聞かれるのが 「どうやってお坊さんと出会ったの?」 これが、お寺でない者同士の結婚であれば「出会いは?」という個人への興味なのですが、お寺の方との結婚となると、不思議なものでお寺ありきの質問となる傾向があります。私もそうでしたw 夫との出逢い 私たち夫婦の出会いは、社会人のテニスサークルでした。 そのテニスサークルは、職業不問、年齢不問、性別不問、テニス経験不問

          寺嫁お京が寺嫁お京になるまでのお話

          仏前結婚式の司会に賜った仏縁

          とある日。 夫の「仏前結婚式の雅楽の篳篥をお願いしたい」とのご依頼がありました。 続けて、「奥さんにも式のお手伝いをしてほしい」と。 夫に「どうかな?」と聞かれ、 完全に“お茶出し係だろう”と思っていた私。 「あぁ、いいよー。お手伝いできるよー。」 と受けました。 夫「司会だって。」 私「うぇえええええ?!司会?!」 一瞬考えたのち、 『好奇心>不安』 だったので、そのままお受けすることにしました。 もちろん司会なんてしたことありませんw こんにちわ、寺嫁お京です

          仏前結婚式の司会に賜った仏縁

          寺嫁お京のお寺の仕事〜お茶汲み〜篳篥が繋いだ肥後古流とのご縁

          こんにちは、寺嫁お京です。 芸人のとにかく明るい安村さん、日本ではもはや馴染みすぎてしまった芸が、英国のオーディション番組で大ウケでしたね。 ご本人さんはそこまで意気込んでおらず、同じ芸で8年くらいお仕事されてるようで、そのくらいの熱量で同じことを続けていると思いがけず再ブレイクがくるものなんですね。 Don’t warry!! I’m boumoring!! ってとこでしょうか。 お茶道“肥後古流”に出逢うまで ゴールデンウィーク明けからお茶道を習いに行くことにし

          寺嫁お京のお寺の仕事〜お茶汲み〜篳篥が繋いだ肥後古流とのご縁

          寺嫁お京のお寺の仕事〜御仏飯をあげる〜

          こんにちは、寺嫁お京です。 年々、春が一瞬で過ぎ暑さが到来する時期が早くなっている気がします。 本日はお荘厳のひとつである『供飯』についてお伝えします。 供飯とは 自坊では、住職との会話では「お仏飯をあげる(さげる)」と言っています。ちなみに、さげることを「下供」といいます。 お仏飯としてあげるお米は、春季彼岸会法要のときと秋季彼岸会法要の時に、御門徒さまから永代経供養米としてお米をお供えしていただいています。 以前の記事で、供養米についてお伝えしています。併せてお読

          寺嫁お京のお寺の仕事〜御仏飯をあげる〜