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#5 様々なボイストレーニング紹介!

前回のブログで、声帯の手術を経験するところまで、お伝えしました、現役クラブ歌手約20年以上の平山テリです。

発声が悪いため、老舗ショークラブの歌楽歌良屋ショータイムに出演できなかったので、本格的にボイストレーニングを始めたのが20代後半。様々な先生のレッスンを受けてきた経験をお伝えしていこうと思います。お役に立てていただけたら幸せです。

喉声を直したい私に、歌楽歌良屋のオーナーに紹介してくださったのが、〇〇大のバリトンシンガーでした。その大学は発声に関しては信頼できるということでした。毎週通いました。しかし、全くわからず、知りたい呼吸法についても何もわかりませんでした。1時間3000円という破格でしたのでとても助かりました。
私が知りたかったのは、呼吸について。それに気がついた後、先輩に紹介していただいたのは、黒人シンガーの故ネイザン・イングラム氏でした。「呼吸に必要な筋肉の使い方を学ぶことができる」とのこと。2時間で1万円でした。半分は呼吸のエクササイズのみ。半分の1時間で発声、曲をみていただきました。今までしたことがない苦しい呼吸法に目が覚めるような思いをし、呼吸エクササイズにも関わらず、ものすごく発汗して、体力を使いました。(呼吸法エクササイズは#12のブログでご紹介します)帰り道の電車の中では熟睡でした。このエクササイズを始めて3ヶ月経った頃、歌楽歌良屋のオーナーに「声が変わってきた」言っていただき、これこそ私が求めていたボイトレだと確信しました。
1年半ほどで、アシスタントをさせていただき、彼の譜面を書かせていただいたり、生徒さんの発表会をまとめるなどの貴重な経験を経て、3年で卒業しました。
呼吸については自信がついてきましたが、肝心の歌についてはまだまだでした。

歌楽歌良屋のお仕事では毎日ショータイムで歌います。
呼吸法を習う前に歌っていた曲は、間違った発声の癖がついているので、発声を完全に治すために、歌っていたロックの曲を暫く封印させて頂きたいと、オーナーにお願いしました。プロとしては失格です。そんな我儘を聞いてくださり、発声を直すことに集中させていただけました。オーナーも現役の歌手なので、気持ちを理解してくださり心から感謝しました。

ここから、歌楽歌良屋の先輩のロックシンガーのH.O氏にお世話になりました。ご自分のバンドでも活動されながら、レコーディングの仕事の経験も豊富な先輩でした。
しかし、発声の疑問はまだまだ多く、すべて解決とはいきませんでした。

その後30代に入り、バスシンガーの田中一正先生に、ソルフェージュを徹底的にみていただきました。ソルフェージュとは、音程を取るための練習教本です。音程を正確にするために、完全に階名で歌えるようにしました。(音名と階名の違いなど、#13のブログで改めて解説します)
この頃に、声帯の硬化がおこり手術しました。
術後の不安な時期は、ボイストレーナーを探しに探しました。商業ミュージカルに切れ目なく出演していた同僚に紹介してもらった女性先生。藁をも掴む思いで通い始めましたが、入会金5万円、1時間1万5千円の高額が払えず悩みまくって4回で辞めました。頑張ってお支払いしましたが、毎週はとても通えず、わたしにはなにも得るものはありませんでした。

声帯手術からは時間が経ち、次の課題は、軟口蓋を完全機開け切って声を出してみたいということでした。
ボリュームを出そうとして身体中の力を入れて歌っていた為、喉が閉まっていましたので、それを開けるための発声法を教えてくださる先生が必要でした。
この時は、音大卒の後輩シンガーに紹介して頂き河合武彰先生に助けて頂きました。
私が40代間近の頃です。
ご高齢で、がん治療のため声帯を失っておいででしたが、ホワイトボードを使って元気に指導してくださいました。
なんと、自分のゲンコツを口の中で入れながら発声するというものでした。
これが本当に辛かった。「身体中が痛いし、顎も痛いし、大変なことを始めてしまった」と後悔しました。しかし、この方法はわたしにとって目から鱗の、素晴らしい経験となりました。
現役オペラ歌手がメンテナンスにも通う素晴らしい先生なのにも関わらず、1時間1万円と、クラッシックの先生にしては良心的お値段で助かりました。最初は週2回が必須で3ヶ月、ということでしたが、金銭的な問題で1ヶ月だけがんばり、その後週1回で通いました。
これだ!と実感できるまでは2年かかりました。
かなり変わった指導法ですので、実際に対面での先生の指導でないと学べません。独学ではできない危険な発声ですので、ご興味のある方はご連絡くださいませ。
顎が外れたり、顎関節症になる可能性があります。

以上、私のだいたいのボイトレ経験でした。
このあとは、ボイストレーナーとしての勉強として学んだ先生があとお二人おられます。

それはまた後に公開しようと思っております。