#1464 持続可能な学習発表会・学芸会
今,私の学校は,学習発表会シーズンである。
そんな中,子どもたちの劇の衣装をせっせと作ってきた教師がいた。
「すごい」とは思った。
しかし,「違うよなぁ」とも思った。
正直,「自己満足ではないか?」と考えた。
確かに教師自身が衣装を作れば,失敗や遠回りもなく,思い通りのものを作ることができる。
しかし,子どもたちには「衣装は先生が用意してくれる」というヒドゥンメッセージを与えることになる。
これでは,子どもたちの自立性は育たない。
また,台本やパワーポイントスライドなども同様である。
全て教師がお膳立てしてしまえば,子どもたちの創意工夫の場がなくなる。
そして,子どもは教師の言われた通りに動くロボットと化す。
指示待ち人間となってしまう。
そんな人間に育てたくはない。
そして,衣装も台本も全て教師が用意していたら,時間も労力も足りなくなる。
持続可能性が全くないのである。
そこで必要になるのが,子どもたちの手を借りることである。
「手を借りる」というよりも,「自分たちの劇なのだから,必要なものは自分たちで作る」というスタンスである。
衣装も子どもたちが考案し,手作りする。
台本の大筋は教師が決め,細かいところは子どもたちが加除修正する。
※もちろん,台本の全てを子どもに任せてもよい。
パワーポイントスライドも作り方を教え,実際に自分たちで作る。
このように子どもが主体となって,「劇を形づくる要素」を作っていくのである。
ここには「持続可能性」が存在する。
教師が疲弊せず,子どもたちの創意工夫を大切にしていくことができる。
もう教師が全てお膳立てするのはやめにしよう。
子どもは「お客さん」ではない。
教師は「何でも屋」ではない。
子どもが主体であり,教師はその支援者なのである。
肝に銘じておきたい。
では。
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