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初めて嫌いな季節を忘れた、と。それは初恋というやつです 終止線迎えてなおも響く恋 お帰り…
うららかな週の初めの轢死体軌条に咲きし柘榴翳りぬ ほろほろと脂の溶ける夢だった 寝惚け眼…
ありふれた尸を焼きし葬儀屋の背広を清む濃いファブリーズ 無理筋ばかり通しては「悪いね」と…
鍋に浮き立つ卵を忘れ 生保レディを殴打する午後 真白き襟は赤く血まみれ 俺の腕に絞められた…
「喩えないでくれ 『そのままの君』ですら喧しい ヴォカリーズをやろう ぼくらだけの純粋持続…
なんという処だ 泥濘みで足が厳しい 微睡みもとうに逃げ去った 襤褸腐った上着に 饐えた垢の…
不遜な脳髄に 紛い物の血肉 同一集合内で順序を定義したがる 二本足の生き物が生まれる前 アノマロカリスが万物を食っていた 繊細に過ぎる 二股の末梢神経で タンチョウのように爪先立つ 忙しない骸骨の時代 見えますか?あれがカンブリア宮殿です 太陽風が穏やかになった頃 アリストテレス→ノストラダムス→ホモサピエンスの順に ネオ・アノマロカリスが食い滅ぼし 数学と預言と余剰の歴史が終わりました 今日の授業はここまでにします
全てを失ったか? まだだ 気道を確保し 拳を固くせよ おまえはおまえとして 始原より最後の個…