『ローマ法王に米を食べさせた男』は、過疎の村を救ったスーパー公務員の物語であり、高野誠鮮によって書かれました。この本は、限界集落と呼ばれる過疎高齢化が進む村を救うために、高野が行った様々な施策や取り組みを紹介しています。具体的には、ローマ法王に献上するためのブランド米の開発、UFOを使った町おこし、若者を呼ぶための施策、広報戦略など、地方創生に向けたユニークかつ効果的なアプローチが描かれています。また、農家、行政、JA（農協）の間の複雑な関係や、村社会の実態についても言及しており、地方創生を考える上で重要な知見が得られる作品となっています。

この本は、新しい行動を取る際の制限は存在しないというメッセージを通して、読者に対し、周りを巻き込む力や、諦めずに挑戦し続ける大切さを教えてくれます。また、著者は周囲を動かすために心理学的手法も独自に学び、実践していたとのことで、そのプロセスも興味深い点の一つです。

この記事では、知恵を用いて少ない資産を最大限に活用することの重要性を、史記に登場する田単の「火牛の計」のエピソードを例に説いています。紀元前三世紀、田単は1000頭以上の牛の尾に油にひたした葦をつけて火をつけ、それを敵陣へ突入させて大混乱を引き起こし、勝利を収めました。この話から、限られた資源を賢く使って大きな成果を上げることができるという教訓を引き出しています。