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Z世代に伝えたい、優しい世界の作り方(3章)①

夕食後に火を囲み、みんなで都市部の暮らしについて話した。
「今日、山田さんのところに行ったら、山田さんは都市部に行ったそうだ。代わりに都市部から林さんという方が住んでいたよ」
山田さんと交流のあったはじめが、それを聞いて驚いた。
「あの山男って感じの山田さんが、都市部に移住するとは意外だな」
「僕もあの山田さんがまさかとは思ったけど、どうやら子供ができたみたいなんだ」
「そうか、それなら便利な都市部に行きたいよな」
僕はみんなの意見を聞いてみることにした。
「都市部には政府ができて、国になったらしい。このなかで都市部に行きたい人がいたら遠慮なく言ってくれよ」
「何言ってんだ、俺はこの生活が好きなんだ」
と隼人が言った。
「この生活ではなく火が好きなんだろ?」
「その通りだ」
「おさむはキャンプ好きだから、残るか?」
「当たり前だ、一生キャンプするぜ」
「シェフはどうする?シェフのような料理の達人は都市部で働けるだろ?」
「そうだな、考えさせてくれ」
「俺には聞かないのか?」
「はじめはキャンプ場の持ち主だからな、残れよ」
「そのつもりだ」
「僕は、働きたくないからここにいようと思う」
「あきららしいな」
とはじめが言った。


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