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Z世代に伝えたい、優しい世界の作り方(2章)④

「隼人、今日の火はどうだい?」
「今日の火は最高だぜ」
どう見てもいつもと同じ火だけど、隼人にとっては最高らしい。
「山田さんが来たんだけど、子供が生まれている村があるらしいぜ」
「こんな時代でも子供は生まれるんだな」
「人間って強いんだな、都会は壊滅しているらしい」
「そうか、田舎より都会のほうが被害が大きかったんだな、しかも都会ほどライフラインが無くなったら生活ができないだろう」
「そういえばあきらはここに来る前はどこに住んでいたんだっけ?」
「それが、あの時の激しい揺れで気を失ったみたいで、ここに連れてこられた前ははっきりと分からないんだ、たぶん東京で会社員していたと思う」
「あきらの倒れていた近くにロードバイクがあったぜ、見に行ってみたら思い出すかもしれないぞ」
「そうかなー、でも過去のことを思い出さない方が幸せかもしれないけどな」
僕はロードバイクが置いてある場所に行ってみた。すると、ロードバイクで山梨の山を走っていた事を思い出した。そして、中野区に住んでいたこととスーパーの店員をしていたことも思い出した。


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