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約3年ぶりに母校のグラウンドで開催された公式戦の観戦にいきました。
応援の声や会場に訪れた人の数に懐かしさと嬉しさを感じながらも、どこか寂しさを感じたのは、きっと大学時代が楽しかったからだと思います。

僕たちが卒業した2020年度。その年は、コロナが大流行を始めた年でした。
未曽有の事態に誰もかれも行く先が見えずどうすればいいのかわからない、思い描いていた”大学4年生のシーズン”を真っ向から黒く塗りつぶされ、もがき苦しんだシーズンでした。

練習もまともにできなかった時期や同期にも友人にも会うことが許されない時間が過ぎ、徐々に練習が再開されるも、いつ行われるかわからない公式戦のためにひたすら準備を繰り返す日々でした。
トップチームは公式戦を戦っている。自分たちは練習だけの日々。何でだろうと感じることもありました。ただ、"トップだから"という部分は納得する材料ではあったので、何か力になれるように、できることはやりたい、だからせめて応援だけでも、、、と思うけど会場にさえ足を運べない状況でした。

僕らが過ごしてきた大学3年生までのシーズンは、全て応援がある試合ばかりでした。2軍以下のアウェイの試合はさすがに応援がほとんどなしでしたが、ホームで開催する場合は必ず応援の声があって、トップチームの試合には応援に駆けつけて、全部員が全部員を応援する環境が常にありました。

4年生のシーズンも当然、そんな環境になると思っていただけに、それが突然奪われてしまった何とも言えない感情は、今でも思い出せます。

そして約2年半の時が過ぎた今日。後輩たちがホームでトップチームの選手を応援する姿がそこにありました。少し前から声出し応援が可能になっていましたが、母校の試合を観戦することや応援アリの環境で観戦することは、OBとしては初めてで、やはり応援はいいなぁとしみじみ感じていました。

今は戻れない、もう2度とない大学4年生の時期に、こんな応援の中でシーズンを過ごせたらどんなだったろう。そう思う気持ちが生まれてくることは、とめられるものではありませんでした。

後輩たちが羨ましい、という気持ちが強いかと言えばそうではなく、なんというか、純粋にどうだったろうなぁと考える気持ちがそこにありました。

コロナ初年度という歴史の教科書に載るような場面で、前例のない時間を過ごせたことは、応援と引き換えに得た非常に大切な経験と大きな財産です。

これから先、何度もあの応援の声を聴いては、4年生の幻のシーズンを思い返す、想いを巡らせることになるだろうと考えると、不思議と笑みがこぼれます。

そんな気持ちにさせてくれた、そんな考えを巡らせる機会をくれた後輩たちや運営に尽力した方々に心より感謝します。

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