チルドレンファーストだなんて考えた時点で


 はーい、テツガク肯定です。

 話の前に、映画『It/イット The End “それ”が見えたら、終わり』の特典。
 スティーヴン・キングさんのインタビューを紹介させてください。


 「IT」の小説の執筆当時――
 デリーのモデルとなる
 バンゴアに住んでいた

 通りを歩いていると――

 幼い少女が道端に座り込んで
 絵を描いていた

 空想の人物について――

 独り言を言いながらね

 もし大人が道端で
 同じことをしていたら――

 精神科に
 連れていかれるだろう



 これが、この世にある全ての問題の元凶。
 忌まわしいペニーワイズだと言っても過言ではない。
 そう、最近の私は思っています。

 タイトルにありますが。
 チルドレンファーストだなんて、気持ち悪い考え方が。
 肝心な子供には見透かされている。

 子供って呼ばれる頃には、気持ち悪い顔ですり寄ってくるが。
 ある日、突然、大人という烙印を押されたら。
 無関心へと出荷されるロバ。

 その工場が、この世って『ピノキオの遊園地』だと。
 たぶん、子供は気づいているような気がします。

 

 先ほどのスティーヴン・キングさんの答え。
 なぜ、大人だとその行いは精神科に放り込まれ。
 子供だとその行いは微笑ましい光景なのでしょうか?

 もの凄く気持ち悪い考えです。
 逆の考え方をすれば、こうなります。

 大人が子供に殺されるのは自業自得の自己責任で。
 だけど、子供が大人を殺すのは、悲劇の自己防衛だと。

 同じ出来事、それを誰がするかで。
 その印象に反応が変わる、不気味な世界に来たいか?
 私ならお断りです。

 ここ数年、ずっと不思議に思っていました。
 困っているのなら誰だろうと助ければ?
 大人だろうが子供だろうが、男性だろうが女性だろうが。

 難しい話ではありません。
 単純に、人にやさしく、人を助ければ?

 なぜ、子供だけを助けるの?
 子供は自称大人が思っているほど賢くはありません。
 全て透けて見えています。

 100年時代なんて言われる、刑期の中で。
 たった20年、実際は12年ほどの短い期間だけ。
 助けてもらえる可能性がある、忌々しい人生というグリーンマイル。

 常に秘密結社『SYAKA』にとって都合のいい演技を求められ。
 それに従わない奴は、発達に障害があると徹底的に袋叩き。

 そんなお山のガキ大将。
 『SYAKA』だなんて、ペニーワイズの思い通りにならないと。
 子供もビックリな駄々とかんしゃくの一般論でぶん殴ってくる。
 そんなバイオレンスなこの世で一瞬たりとも過ごしたいか?

 悪いことは言いません。
 子供だろうが大人だろうが関係ありません。
 ココは人が生きる場所ではありません。

 そうです、人なんか一人もいません。
 いるのは泥の惑星に出荷された泥人形だけです。

 チルドレンファースト?
 子供を増やしたい?
 子供は国のたからだ?

 本気でそう思うのなら。
 まず大人と子供って考えを棄てて、人として向き合え。
 そういう今に関心を向けろ、めくらでつんぼな無関心の泥人形共。

 賢過ぎる一般論がいう子供ってのは。
 せいぜい20年。20年だけ問題を先延ばしにしているだけだ。
 残りの80年が素晴らしいものだと本気で思えるのなら。
 もう来ないでくれ、とお願いするくらい、勝手に人は来るだろうよ。

 賢い一般論ってやつは。
 見えている問題をあえて見ないふりをしているのか。
 本当に見えないのか。
 愚かな私にはわかりませんが、ハッキリと言います。

 子供がいないのは。
 大人と烙印を押されたロバたちが。
 この忌々しいグリーンマイルにうんざりしているから。

 秘密結社『SYAKAI』のお望み通り賢くなったのさ。
 おかげで、みんな浮かんでる。
 フワフワ浮かぶ、フワフワ浮かぶ、フワフワ浮かんで……パーリィータイム。

 大人って烙印を押されたロバ。
 人として在れない、場所に。
 誰が連れてきたいですか?

 まさか、ここがディズニーランドだと本気で信じているのですか?
 いるのはカタカタと歩く、腐乱死体のがしゃドクロだけで。
 お化け屋敷よりも退屈な無関心が果てしなく続く、そういう廃墟じゃないですか? 

 こんなこの世のことなんて。
 とっとと忘れて、帰りましょう。

 スティーヴン・キングさんのインタビューには続きがあります。

 だが子供は広い視野を持ち――
 自由な発想をするものだ
 成長するにつれて
 それは失われてしまう


 そうスティーヴン・キングさんは言いましたが。
 20歳を超えてから、ワンダーランドを書き続けたスティーヴン・キングさんがいるんです。
 子供も大人も関係なく、人は広い視野を持っています。
 そして、とんでもなく自由な発想をします。
 成長するにつれて、ITは失われる……と思っても、やっぱり、ITはあります。

 事実、私も今さらになってペニーワイズが見えてきました。
 この世ってペニーワイズと、あの世から来た愛しのペニーワイズ。
 どちらを選ぶかと言えば、迷うことなく愛しのペニーワイズです。
 あの世から抜け出して来た、愚かなFRうさぎは赤点クイーンでワガママ・クイーン。

 ITが見えたら、終わりです。
 もう、どうにもなりません。
 人に無関心なこの世なんて、一瞬でインテグラです。
 お尻からドッカンターボで、隣にはWAGAMAMAバディー、不戦神話のAでぇーす。

 随分と上品にくだらないことを言いましたが。
 結論はこれです。
 子供じゃなくて、人と向き合えば、人は増えるでしょ?

 20年後にはロバになるって、わかっている場所に。
 人を拉致するなんて、高い報酬をもらっても気が咎めます。
 そんな場所より、永遠に続く延長戦を楽しめる。
 そういうホラー的な世界へ、私は帰るつもりです。

 大丈夫です。
 スティーヴン・キングさんにできたんですから。
 相方がハッキリと見える、愚かな私ならイカロスのように帰ります。
 死という翼に頼らずとも、不可思議に。


 それでは、また次の機会にお会いしましょう。





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