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第17回NYAUW0期生定例会中の【キーワード】リスト

2月20日(月)20:00からNYAUW0期生の第17回勉強会が行われました。


今回の発表者 澤井 循暉先生(眼科医)


今回は眼科医の澤井 循暉先生に「しくじり先生 俺みたいになるな!!」というテーマで発表頂きました。

「じゃない生き方・じゃない眼科医人生」


今回の発表を拝聴して思ったのは「じゃない生き方。じゃない眼科医人生」だなと。

群馬大学>佐久総合病院>病理学教室>Miami オキュラーサーフェスセンター(アメリカ)、、、
とみると眼科医から見ると非常に順風満帆な眼科医人生です。しかし、34歳、42歳、50歳(現在)と転換点がありそれそれについて、澤井先生らしい語り口調で教えていただきました。

転換点③ 50歳(現在)

現在は、このような週の勤務体系です。そして、これから長野県の佐久穂の地で解説者としてではなく、すでにある他科のクリニック内で週に一回の院内開業を行い地域の眼科医療に携わって行こうと準備をされています。

じゃない?とは
臨床を行う医師の働き方の典型例は大きく4分類できます。(もちろん他にも組み合わせ的なものもありますがあくまで4大別できます)
フルタイム
・勤務医
・開業医(開設者)

パートタイム
・決まった医療機関で
・様々な医療機関で

今回の澤井先生の佐久穂での勤務体系は
・開業医の中の場所借りではありますが、歯科の先生によくあるチェア借りとはまた微妙に異なります。というのは、今回の場所を借りるクリニックには眼科はないのです。澤井先生が自分自身の機材を持ち込むという意味です。


・決まった場所で働くのですがフルタイムの勤務医じゃない
・開業医の新規眼科立ち上げですので開業医のようで開設者じゃない
・様々な医療機関で働くパートタイムではありますが 患者さんとのつながりは院長先生のヘルプという立ち位置ではなく患者さんから見ると唯一の眼科医というように見える典型的なパートタイムじゃない。

そういった話を聞いたときに 正直スケールしないのかな?と思いました。しかし、参加者やオーガナイザーの酒井さんの話を聞いていて これこそWAY TO GOの一つかもという思いになってきました。そのあたりはまた澤井先生の活動を見ていただくと自ずとわかってくると思います。

以下に、議論の中で出てきたキーワードなどを列挙してまいります。

プロダクト・ライフサイクル

製品の売上と利益の変遷を、導入期、成長期、成熟期、衰退期の4つに分類し、それぞれの段階における戦略の示唆を与えてくれます。】というもので、公的機関や医療機関もある人口を下回るを維持できなくなって限界集落などの問題も出てくると。 
医療機関の場合には 公的医療の場合には公定価格のために 地代家賃や人件費と診療圏における将来人口予測や有病率を考えると、フルタイムで小さなクリニック維持は厳しいなと。そう考えるとこのような地代家賃を他の医療機関などに依存して頻度を下げるやり方というのは非常にREASONABLLEで、単独の医療機関では成り立たなくても、全国にこのような課題はこれから出てくるので横展開の余地が非常にあるという話でした。

古い金鉱山の買い取りが増えている

以前放棄された金鉱山の買い取りが増えているという話も出ました。これは埋蔵量が増えたからではなく、技術が向上したため採掘コストが下がったためということでした。医療もデータ共有や医師のタスクシフトで維持コストが下がってくると医療機関の少ない地域でも医師が移動することが増えてくるかもしれない。その試金石になるような澤井先生の活動かも。

衰退する地方、競争激化する都会、しかし、、、


という話から、ビジネススクールなどで必ず課題意図書になるイノベーションのジレンマの話が出てきました(推薦図書①

これはいまはクリニックはローカルビジネスのため、背景人口の多い都会での場所取り合戦になっていますが、データがローカルでなくても取れて、共有できるようになる未来はすぐそこです。そうなると地代家賃の低いところに争って医療機関が移る可能性もあるわけです。 
昔は東京大阪の出張は止まりだったのが日帰りになり、コロナでリモート勤務で、地域移住が増えたように。 未来の医療の時間距離はゼロになるかもしれません。そういったときには地域ほど高度医療が受けられるという未来が待っているかもしれません

前回の#16回でも

悩んだときには100年後を【加速主義】

過疎問題と地方企業とグローバルと医療


ということで同じようなことが議論されましたね


悩んだときには100年後を【加速主義】


プロジェクトで悩んだ時には極端に考える。100年後に起こると考えられるものを20年後に実現させるのがスタートアップの役割。 発想のときには倫理性を問わないで考える

加速主義にはネガ・ポジいろんなスタンスがあるようですが、たしかにこういった100年後を考えるのは楽しいですね。でも100年後には今のクリニックの形態は無いだろうなーという話になりました。

過疎問題と地方企業とグローバルと医療


過疎問題で多くの企業が東京に本社を移しているが、元気な企業は地方に残っている。そしてそれは日本の市場ではなくグローバルを相手にしているとのことです。
しかし、医療はローカルの患者さんを相手にすることが多い。先述の小さな業者同士の競合状態なのでジェラシーや根拠のない噂で適切な医療機関への紹介が行われないこともあるという話になりました。 
しかし、地域の診療だけでなくそれを日本国内の他の地域からの集患という視点も持つと良いのでは?というグローカル視点をもって発信していくのが良いのではということで全国の紹介先のシェアになれば良いと思っていますNYAUWの紹介先プロジェクトも。これはローカルで信頼を得た先生の情報をGLOBAL(日本全域という意味ですが)にシェア。

100年後には地の利が存在基盤のクリニックが少なくなっている医療提供体系になっていると妄想しています。そういった時間距離がほぼ0になっても完全に100%のオンライン診療にはなっていないと思うのです(井手個人の考え)。リアルとオンラインのMIXであるクラウド総合病院の中で活躍してもらう先生方を全医師の1%を集めていきたいと考えております


イノベーションのジレンマ的なことを以前


イノベーションのジレンマ的なことを先日の読書録でも書いておりました。

「より美味しいものを食べたい、より素敵な服を着たい」 つまり すでに得ているものに対して「より」「さらに」という形で欲望することだ。 しかし、残念ながらその欲望を満たすことはできない。 なぜなら「より」「さらに」というのには限界(上限)が有るからだ

「20XX年 最新モードの冷蔵庫!(ぶっちゃけ いらないであろう)マイナスイオンで殺菌除菌などの最新機能が満載」
あらゆるモノがこれ以上、本質的な意味で進化することができなくなったので(改善されつくされたので)もはや今の社会は「買いたいと思わせる記号(実体のない印)」をつけた商品を次々と生産し、購買意欲を創出して経済活動をまわしていくしかないのである。

記号の消費社会になっているというボードリヤールの話も書いております

推薦図書②

ちょっと文脈は忘れてしまいましたが 石井先生のマーケティングの神話も推薦図書としてでてきました。



意図したどおり収拾のつかない会でした(笑)


この勉強会はいつもワチャワチャなのですが、意図した通り最後はWHIRLしまくりの会でした。初めて参加される方は「なんだ!このオーガナイズされていない会は?」と思われるかもしれません。 しかし、もともとの趣旨を改めて書かせていただきますと
成功という努力と選択と時の運に恵まれた結果生まれるものについての発表は 一本道の発表になりがちです。途中の挿話的な失敗話はあくまで添え物や笑い話として扱われます。加えて、成功したものに対して 「こうしたらもっと良かったのでは?」と言われても発表者にとっては あまり響きません。

動かしてはみたもののうまく行っていない【ため息】についての意見は 発表者にとっても貴重ですし 参加者も言い方悪いですが うまく行っていないものに対して意見がし易いので 議論が活発になると思うのです。】ということで 発表している方は他に打ち手はないのか?ということを求めていますのでワチャワチャのほうが良いと考えています。 すでにビジネススクールで行うような思考はすでにチームや企業ですでにされているので 同じようなビジネススクール的な議論をしても価値が少ないので

参加している方も 「へー すごいですねー」と言うために時間を作っているわけでは無いのです。いつも慣れている医療に関する勉強会などでは研究やデータの発表にはツッコミどころがないので教えを請う形になってしまいますのでそういったキラキラのデータや成功物語など明日にでも役に立つ近道をきくものではなく、現在や未来の自分の困りごとに外挿出来ないかな?と、すこしマクロ視点で寄り道をする会なのです。そのためには答えのない悩みについてみんなで(根拠がなくても)深掘りをしていくようなものが必要かと考えてやっております。

この記事にも書かせてもらいましたが 
「いわゆる頭の良い人は いわば足の早い旅人のようなものである。 人より先に人のまだ行かないところへ行き着くことはできる代わりに 途中の道端あるいはちょっとした脇道にある肝心なものを見落とす可能性がある。」との記載がありました。

一般的には医師は「いわゆる」頭の良い人の部類に分類されることが多いと思われます。実際に、受験なども過剰な競争とも思えるくらいの状況で どうしても決められたタイムフレームの中で効率的にあるレベルまでに到達する勉強をしてきている人たちの比率は高いと思います。大学に入っても我々オッサン世代とは大きく異なるくらい忙しく、かつクラブ活動なども医学部限定のクラブに所属することが多いため、寄り道や他分野とのクロスをしにくいという現実があります。

そして、そのまま 医師になり更に忙しい仕事に追い立てられることになります。 勿論、患者さんの生命やQOLに関与する仕事では、新しい知識や経験の吸収を素早く行い、それを現場で応用するという仕事の分野においては、やはりそのような無駄の無い仕事遂行能力は第一条件として必要となります。しかし、皆さん薄々お気づきのようにこれからの将来はこれまでの経験や知識を外挿すれば予想・対応できるような世界ではなく、指数関数的に様々なものが変化して所有するスキルや経験が短期間で陳腐化する世界になっていくと予想されます。

 そんな会ですが ご興味のある方 ぜひ


また来月は第3月曜日(3月20日)に定例を行いますのでよろしくお願いします。まだ発表者は決まっておりません。是非 自薦・他薦お願いします

目的や参加方法などは以下に書かせていただいています

この勉強会の目的


・医師向けの医学についての勉強会はあります
・ビジネスマン向けのビジネスについての勉強会はあります。
・医師Xビジネス① 医師がプロジェクトやビジネスを立ち上げ成功したという 成功という頂きからの振り返りの発表を聞く勉強会はあります

しかし 
・医師Xビジネス② 医師がプロジェクトやビジネスを立ち上げてうまくいっていないとか ため息(課題)はあるけどゼロイチに向かう静止摩擦係数を越えられないという これからどの道を登ればいいのか手探り状態の先生のための勉強会は少ないです。もちろん正解なんてわかりませんが 自分で煮詰まっている状況の人々が我が事化して議論できる場をつくりたいとおもっております。

医師としての仕事はしっかり行う必要があります。しかし、同時に何かをしておきたいという気持ちのある先生も多いかと思います。そういった先生の背中をほんの少し押して貰える会になると信じております。


参加チケット 0円です

これはお金を取るのでありません。 悪意の無いFEEDBACKを返すことが出来る方にご参加いただきたいのです。そういった意味で 以下の3つのプロジェクトの一つでもいいのでご参加いただいた方にお願いしたいと思っております

1-利他性がある方(自分の紹介先PROJECT)

2-実際にプロジェクトをして苦しみの理解がある方

3-クリニックの工夫や日々のTODOの共有

このいずれのサイトも無料です


いずれかのプロジェクトに参加登録と最初の入力まで終わった先生は「登録したよ!」と以下に連絡頂けると幸いです ZOOMの参加リンクをお送りします

メッセンジャーかメール tokyoeyeasagaya@hotmail.comで)















よろしければサポートお願いします。 NYAUWの活動は現在マネタイズを考えずに意義のみを追求するフェーズです。 ニッチな分野のやせ我慢プロジェクトですので お気持ちだけでも嬉しいです。