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過去への伝言も未来からの使者も清濁を合わせて飲み込んで全部乗せで繋がる|谷口賢志

ファンコミュニティ『独演会』の話。

天才科学者・天馬博士がタイムマシンを開発し、今の僕、谷口賢志(43)が30年前に戻れたとして、森の中で缶蹴りをする中学生の谷口賢志(13)に、「お前、将来ファンクラブがあるからな!」と伝えても、谷口賢志(13)に、「じじい、超ぶっ飛ばすぞマジで」と凄まれるだけだろう。

未来は本当にわからないものだ。

そんな『独演会』で、日々を彩るために何をしているかと言えば、「繋がる」ことである。

すべて会員限定で、「シーン」という文章も写真も動画を投稿できる日記機能、「グルチャ」というチャット機能、スクラッチなどアプリ内イベント開催、ファン限定チケット予約先行、「生独演会」として最低週1回は生配信を行い、トークテーマを募集し、酒を飲みながら数時間に渡ってわちゃわちゃ話したりしてる。つまりアプリひとつでSNSの良い所全部乗せの会、それが独演会だ。

中でも驚かれるのは、「ダイレクトメッセージ」の機能で、独演会ではこれを、常時解放している。つまり、日常茶飯事LINEのように僕と会員がやり取り出来るようになっている。お陰様で、毎日売れっ子ホストぐらいメッセージの受信返信をしてると思う。ホストをしたことないのであくまでRolandさん的イメージだけど。

正直、このダイレクトメッセージ解放に関しては失敗したと思っている。天馬博士にヴァイオレット・エヴァーガーデンを開発してもらい、彼女に代筆をお願いしたいところだ。だが、もう後には引き返せないので、売れっ子ホスト(43)として、前を向いて歩んで行きたいと思っている。

冗談はさて置き、僕は、僕の演技を楽しんでくれる人たちと、「繋がる」ことを選択した。

一長一短。人間は誰かと繋がることで幸せを感じるが、同時に苦しみを感じるときもある。

SNSの普及により、コミュニケーションの形は大きく変化した。急速に。人類は進化に追い付けていけていないとさえ感じるときがある。間違いなく僕は追いつけていなし、Twitterを始めた当初なんて、傷つくことが多かったし、誰かを傷つけてしまっていたかもしれないとも思う。

だから、ファンコミュニティを作ることにした。

人間が人間と繋がることをやめることが出来ないなら、繋がることで幸も不幸も味わうなら、心から繋がれる人たちが集まれる場所を作ろう。そう思った。

お陰様で、独演会の中には笑いもあるし、発見もあるし、泥酔もあるし、ときには言い合いもあるし、反省もある。たくさん幸も不幸もあるけれど、そこには何より、繋がっている「実感」がある。

この、独演会での「実感」を元手に、谷口賢志が企んでいる真の目的は・・・

「地球征服」

である。会員全員に洗脳を施し、この計画が今のペースのまま進めば、あと数年で頓挫する予定だ。未来はどうなるかわからないけどね。

さて、今日も地球制服への歩みを進めるべく、生独演会を開催しよう。様々なトークテーマでみんなで盛り上がろう。酔っ払おう。なんかちょっと良いこと言って洗脳しよう。この苦しい現状を繋がることで乗り越えよう。そして、みんなで「天下」という名の場所で笑い合えるようにしよう。

天才科学者・天馬博士がタイムマシンを開発してくれて、30年前に戻れたとして、家の中でスマホを前に独演会で生配信をする役者・谷口賢志(43)に、未来からの使者・谷口賢志(73)が、「コロナなんてもうねぇよ!あとお前、天下獲ったぞ!」と伝えてきたらこう言ってやろう。

「じじい、当たり前だろ?」


日日是彩日

谷口賢志



●ファンコミュニティ●

谷口賢志の『独演会』


●出演情報●

舞台『RUST RAIN FISH』


『BANANA FISH』The Stage -後編-

いつもサポートありがとうございます。余す所なく血肉に変えて、彩りを返せるよう精進します。心より深謝。