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自身の還暦祝にR60を走ろうと思ったらそんな国道はなかった件

さるコミュニティでお仲間になった、66歳のイケオジが居ます。
学歴も職歴も申し分ないんだけど、そんなことは人生を語る上で些少なアクセント。
それよりも65歳で組織を離れてから、いや離れると同時に自身の会社を立ち上げ、多くの組織のコンサルタントやサポートに引く手数多あまた。そう、組織から離れて、会社の同僚や看板から離れて、個人としての仕事を始めて、その先を含めてこそのワークキャリアであり、ライフキャリアですね。

その彼は、50歳で一念発起して大型二輪免許を取得され、趣味として大型バイク=ハーレー・ダビットソンに乗っておられて、自身の独立起業を機に、『66歳になったらハーレーに乗ってアメリカの Route66を横断走破する!』という夢をSNSで周囲に公言し、つい先日実現されました。

Route66 というのは、『アメリカ合衆国中東部のイリノイ州シカゴと、西部のカリフォルニア州サンタモニカを結んでいた、全長3,755km(2,347マイル)の旧国道』で、『州間高速道路の発達によりその役目を終え、1985年に廃線』となっています(Wikipedia)。
古くからアメリカの映画や小説、音楽などの中に多く登場し、Disney映画の『カーズ』の舞台にもなる等、今なおアメリカのポップ・カルチャーの題材にされている道路です。
そんな歴史ある道路だからこそ、『66歳になったら横断走破してみたい!』という男の子の心を揺さぶるのでしょう。

ならば私も!
と張り切ってみたのですが、大型バイクの免許は持っていない、クルマで走ってもロマンが感じられない、そもそもアメリカに縁がなく英語も喋れない…
加えて、66歳でそんな冒険旅行に出る金銭的・精神的余裕があるのか?(少なくとも時間的余裕はありそうだが…)という不安もあり、仮に予算捻出できたとしても連れ合いとの旅行もろくに行っていないのに独りで海外旅行が許されるものか…と、障壁が多過ぎることに気付きます。

というわけで、じゃぁ国内で妥協して、『自身の年齢と同じ号線の国道を走ってみる』という案はどうか?と考えてみました。
その足は 1800ccの HARLEY-DAVIDSONではなく、自身の還暦祝いに購入予定の HONDA Hunter Cub(125cc)です!

結論から申し上げますと、
国内の国道は、1号線から58号線までを数えた後、その次は101号線まで飛んでしまいます!
即ち、59~100番は『欠番』になっていて存在しないのです。

ということは、『還暦の記念に国道60号線を走ってみよう!』とか、『定年退職を機に国道65号線を走ろう!』とかいう話し自体が実現し得ないし、だから周囲にもそういうお話しはとんと聞かないわけですね…

ならば、『自身の年齢と同じ号線を走る』為には、今58歳のうちに国道58号線を走っておかないと、次のチャンスは101歳になってしまいます!
101歳での運転は、これはもう絶望的です…

ということで急いで国道58号線を調べてみたのですが、なんと、58号線は『鹿児島県鹿児島市から種子島、奄美大島を通り、沖縄県沖縄島の那覇市に至る一般国道である。複数のフェリーで結ばれている』(Wikipedia)ということで、しかも総延長約880kmのうち海上区間が約610kmと国内最長を誇る国道のようでした。

となると、
・今から秋~冬を迎え、沖縄とはいえ観光シーズンでもない時期にひたすら海を走ることになる。
・海上ルートの殆どを、フェリー乗り継ぎながらの行程となる。
・そもそも58歳というのが何の節目でもなく、無理して国道58号線を走破することに客観的・合理的な動機づけがない…
等の事情により、今、慌てて国道58号線を走るという計画は一瞬にして頓挫してしまいました。

…というちょっとした小話で終わっておいても良いのですが、折角なので、何故、日本の国道で59番から100番が欠番になっているのか?ということについて、簡単に書いておきます。

かいつまんで結論から言いますと、河川に一級河川・二級河川があるように、国道にもかつては一級国道と二級国道があって、一級国道が1番から順に40番、50番と附番…。二級国道は101番から順に附番と、そんな感じの理屈のようです。

国道というのは国が政令で指定した道路の総称ですが、最初に国道が定められたのは1876年で、その時には一等国道から三等国道まで三つのカテゴリー。
全ての国道は東京の日本橋を起点にしていて、そこから横浜港・大阪港・神戸港・長崎港・新潟港・函館港の六つの港までを結ぶのが一等国道、伊勢神宮や京都、陸軍の司令部のあった仙台や広島などを結んでいたのが二等国道、全国の県庁所在地などを結んでいたのが三等国道、ということになっていたようです(まいどなニュース 2021/4/8 小嶋あきら)。

その後、この3種が国道1号から44号までの番号付きに整理され、『明治国道』に(さらに随時追加されて61号まで増)。
1919年には『道路法』公布により『大正国道』が制定。
昭和に入り1952年、全面的に改正された道路法で、一級国道と二級国道という新しいカテゴリーが生まれ、当初は一級国道は1号から40号までの40路線、二級国道は101号から244号までの144路線が指定。
それから一級・二級ともに随時追加指定されたり格上げもあって、現在に至ります。

そして私が生まれました1965年、一級と二級が統合されて『一般国道』に。
それ以降は国道に二桁の番号はつけられなくなります。例外としては最初に紹介した国道58号線で、これは1972年の沖縄の本土復帰によるもの。

因みに、現時点で国道の番号の最後は507号で、これまた沖縄県糸満市から那覇市に至る一般国道とのことです。

よし!
取り敢えず、65歳=定年退職記念のドライブは、国道1号線(総延長765km)をクルマで走破してみるか!(125ccのHunter Cubでは高速道路に乗れないのでしんどいかと…)
それも、今の1号線でいう東京日本橋~大阪梅田区間ではなく、東海道に倣って京都三条大橋が終点だな!

このツアーに同行いただける方、いらっしゃいましたら奮って応募ください!

※標題写真は、当の66歳ご本人の10/14ブログ写真から許可を得て拝借しました。

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