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ラブな抵抗

Love.
愛。
それは偉大な力。

私はすべての苦しみから再生する力、信じる力を得ることができると思っている。だが、苦しみが深海の暗闇のように終わりがないような気持ちになるほど、愛なんて忘れてしまう。

私は鬱と長年付き合ってきたが、ひどいときは落ち込むと言うより、何にも感じられなくなる。悲しみも怒りも喜びも。愛の存在にも気づけなくなる。精神科に処方してもらった薬を服薬してなんとか色んなことを感じられてる。

薬を飲んで、普段の私は日本でクィアとして、女性として暮らすことが辛くて、大変で、常に怒ったり、疲れたりしてる。

そんな私がここ半年怒っているのはパレスチナの状況だ。

10月にハマスの襲撃を機にイスラエルによるガザの空爆が激化して、ニュースに流れたときは衝撃だった。何故こんなにも憎しみに溢れた、怒りに任せた非人道的な行動をイスラエルは取れるのか?それまでパレスチナ人が何十年もイスラエルに占領されてきたこと、アパルトヘイトが起きていたことを知り、何故今になってこの情報を私は知ったのか、何故誰も私の周りの人は怒っていないのか理解できなかった。

何かしなければ。遠くからパレスチナ人の自由のために闘うにはどうしたらいいのか考えた。こんなことが私たち人間が暮らす同じ地球で起きていて、見て見ぬふりなど、私にはできない。何故ならインターネットも移動手段も増えていて、国際関係は深まるばかり。日本に住んでたら関係ない、日本は島国だから、なんて時代遅れな考えだ。この地球の平和を守るために動きたい気持ちは、大して不思議なことではなく、ごく当たり前だと考えていいと思う。

そこで今すぐ身近な物でできることは、パレスチナの人との連帯を示すための布パッチを作ることだった。"Free Palestine"とゴムハンコで一枚一枚プリントされた布に、すぐに身につけられるよう安全ピンを付け、500円で販売。全額今もっとも悲惨な状況にあるガザ地区の支援に寄付。現在もこの活動を続けている。

私にとって、クィアとしてLGBTQIA+の人権のために闘うことはパレスチナ人の人権のために闘うこととそう離れていないと感じた。実際にパッチ販売を開始すると、多くの購入者はセクマイ当事者やアライの方で、パレスチナ人の状況に共感していることが分かった。

今新たにザ・ベルベット・ハウスは別の活動を開始している。

それはパレスチナの状況をもっと沢山の人に知ってもらいたいと思っていて、パレスチナについてのパンフレットを作った。ベルハのお客さんに声をかけ、同じようにパレスチナ人の自由と即停戦を願う仲間たちに協力してもらい、歴史的背景と今わたしたちにできることを記載したパンフレットだ。

配布を希望する方には下記リンクからPDFをダウンロードできるようにしてる。印刷と配り方はお任せします。お店や職場に置いたり、デモやイベントでどんどん配って下さい。


[印刷時にはA4で印刷し、四つ折りにするといい]

そしてベルハの所在地である川西市や、大阪でも配布を考えているのだが、ここであなたの力が必要です。

ベルハとしては、怒りの声をあげたい気持ちも皆さんと同じようにあるのだが、大衆に関心を持ってもらうには怒りよりラブの力を借りたいと思う。あまりにも酷すぎる状況に怒りしかなく、心が固まってしまっているのだが、それでリーチできる人は同じように怒っている人。パレスチナ人の自由のためには愛を持って訴えかけることが必要なのではと感じている。

ここで少し人権活動の歴史を振り返ってみよう。1960年代から70年代アメリカでは、ベトナム戦争に反対する人たちの間で、今の私たちのように怒りで動いていた事例も多いのだが、ラブの力で抵抗していた事例もある。その中の一つは「フラワーパワー」だ。デモなどで警察に囲まれた時、銃を向けられた時、花を一輪銃や警察のポケットに差し込んだ人たちがいた。

画像引用元: https://www.magnumphotos.com/newsroom/politics/behind-the-image-protesting-vietnam-war-with-flower/?utm_source=pinterest&utm_medium=social


花を持つことや贈ることが平和や愛を象徴する行為とされ、"花の力"が強調された。この期間には、1967年のサマー・オブ・ラブやベトナム戦争への抗議運動など、花を使ったシンボリックな行動が多く見られた。この様子は新聞やテレビで取り上げられ、アメリカ人たちのベトナム戦争への考えを大きく変えた。

画像引用元: https://www.allure.com/story/flowers-powerful-symbol-of-resistance?epik=dj0yJnU9el9VX2dWbDZhOUd3d0J3a0tvR250VWYyTmwwbjk5dzImcD0wJm49bTdBZmlUOFdDUUxSUTRrZm5Ib0ZCQSZ0PUFBQUFBR1lNeEhB

悲惨な状況の中でポップなことをすること自体に「そんなことしてられっか!今すぐ停戦しろ!虐殺やめろ!」と抵抗を感じる人もいるかもしれない。それはそれでいいと思う。私もパレスチナの状況のアップデートを日々見ていると、もっと手荒く反発したくなる。だが、フラワーパワーによって大勢の意識を変えられた実績が過去にあるため、ぜひできることはなんでも挑戦したいと思う。

そこで、今回パンフレットを配るに効果的な方法は花を一輪添えて配ることではないかと思いついた。花を配っていたら、通行人の警戒心も少しは落ち着くであろう。愛を持って、花とパンフレットをたくさんの人に配って、パレスチナのことを知って、考えて、話してもらうきっかけ作りをしたい。配布はベルハ所在地の川西市と、人通りが多い大阪駅を予定している。

そこで今日はお願いがあるんだ。

まず、パンフレットを印刷するために印刷代がかかる。そして、一緒に配るお花は紙で手作りする。卒業式などでよくみるペーパーフラワー。少しアレンジして、パレスチナでよく咲いている真っ赤なポピーを作る予定だ。

画像引用元: https://koboiproject.com/2023/11/12/the-poppy-is-the-flower-of-palestine/

ポピーの花は赤、黒、緑と、パレスチナの旗の色でもある。ポピーの花を作りながら、パンフレットと一緒に配るというラブリーな風景を作りたい。それらの材料費がかかる。あとは、1人で行動するにはリスクがあるので、一緒にフラワーデモをしてくれる人も募集中だ。参加したい方はベルハのインスタにDMをいただけたらありがたい。

*4月20日追記:「フラワーデモ」ではなく「Flowers for Palestine」に改名しました。詳しい説明はこちらの記事を読んでください↓

クィアフェミニストの皆さん、セクマイの皆さん、アライの皆さん、フェミの皆さん。というかみんな!どうか力を貸していただけないだろうか。

お願いの内容:
1.一緒にフラワーデモしてくれる人
 参加したい人はインスタにDM送ってね↓↓

https://www.instagram.com/the_velvet_house

2.活動にかかる費用の支援=9320円
 ・ペーパーフラワー(約100本分)材料費3500円
 ・パンフレット(2000部)の印刷費5820円

支援の方法は下記の口座へ振込、またはこの記事の一番下の「記事をサポート」ボタンから支援をお願い致します。

三井住友銀行
川西支店
普通口座
04743727
久木田依子

 ***現時点: 9820円
全額リーチできました!ありがとうございます!!

そして、これからもこのような活動を続けるために、月額500円のベルハサポートグループに入っていただけると嬉しいです。ベルハでコーヒーを一杯注文するのと同じ価格です。

どうぞ宜しくお願いいたします。

Love,
The Velvet House

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