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RACIチャート、マネジメント、戦略なき戦いに勝利なし!忖度をゴミ箱に蹴り込み、マネジメントの扉を開け!; 航海日誌No14

 記; QC星人
航海日誌; 西暦2022年05月02日

RACIチャートより、田中角栄氏が大臣に就任した時の言葉を思い出した。
“私が大臣として結果に責任を持つから、優秀な官僚のみなさんは、存分に職務を果たして欲しい。その為に、常に大臣室の扉は空けておく。いつでも相談に来て欲しい。”記憶違いもあるかもしれないが、こんなニュアンス。RACIチャートは無かっただろうがズバリ。
長い歴史が積み重なり、時代や世代が変わり、表現や名称が変わり、新しい方法や考え方に見えても、その本質は変わらず、残り続けるのだろう。
 
その為か、RACIチャート自体よりも、Accountable=説明責任とするのは誤訳で、結果責任が正しいとする話題に興味をひかれた。Responsible=実行責任=船長だが、Accountable=結果責任=社長もしくは企業だろうし、プーチン大統領も、Accountable。

説明責任を誤訳とする記事を読むと、Accountからお金に関連付けた説明がある。確かに、組織、企業などのTOPには資源(金など)と権限が大きく絡む。実務者は、その権限により、上から指示される。
出航時、上が不在でも、船長は管理下だ。
普段は、上は何をしていたのやら、その結果が遭難だ。まさに、権限や資源を背景に、管理/指示する上=Accountable=結果責任者だ。
 
欧米での企業への社会的制裁金が大きいのも、これと根は同じに感じる。
説明したから責任を果たしたとか、辞任したから責任を果たしたとは、お気を静め下さいとの意味だけで、起きた問題は、何も挽回されない。
せめて、資源(報酬など)を返納するか、制裁金を払えば、その運用で挽回が可能だろう。
 
RACIチャートを知ったのは、マネジメントに関する検索だった。そこで、企業戦略に目を向けた処、戦略にも、お金などを含めた資源配分や、権限、多くの情報へのアクセスなどが深く関係する事より下記。
Responsible=業務遂行や作業実施=中間管理職や担当者=実行責任
Accountable=方針や戦略立案=経営者や上級管理職=結果責任
Consulted=実行前および実行中の報告、相談=方針確認、計画修正など
Informed=実行後の報告

凄くシックリ感じた事から、Accountableの誤訳原因として、忖度が浮かんだ。誤訳とまでは言えないが、忖度も本来の意味に対して、悪い部分だけに偏り定着した感がある。
戦略が明確で、マネジメントが誠実に実施された場合は、忖度する余地が無くなる。
忖度は、戦略やマネジメント不在を容認する行為となる。
 
“戦略なき戦いに勝利なし!”
真実は解らないが、プーチンのウクライナ侵攻背景に、ネットでは侵攻は容易との忖度情報があったとの記事もある。間違った戦略への誘導は、禍でしかない。
偏った忖度には、実行責任より責任が重く、結果責任と同等の罪があるのかもしれない。
やはり、忖度は、ゴミ箱に蹴り込む必要がある。
 
Accountableが、説明責任となってしまったのは、偏った忖度文化、お上(かみ)には逆らえない、曖昧を好む文化などが影響しているのかもしれない。結果責任としては、遭難させた観光船会社には、欧米的な制裁金をかし、被害者への救済とし、業界や企業への再発防止となって欲しい。
Accountableが、結果責任だとの意識を高める事で、目先の儲け主義から脱却し、将来を見据えた戦略、管理体制構築や、マネジメント向上へと繋げて欲しい。
 
“戦略なき戦いに勝利なし!”
それが必然なのは解るが、マネジメントが目覚めるまで、忖度をゴミ箱に蹴り続けよう。
そして自分が考える最善の実務を続けよう。それが単なる戦術や戦闘の積上げなのは解るが、マネジメントが目覚めるまでの延命策だ。
それまでは、忖度を蹴り続け、マネジメントの扉を開こう。

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