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大奥 2023 医療編 2

『大奥』医療編、徳川家光以来の男将軍・徳川家斉(演:中村蒼 史実も当然ですが男性)の物語が始まりました。映像から見ても従来の大奥作品と同じ「美女3000人」の大奥で女の御台・茂姫(演:蓮佛美沙子)ら側室を従えて御鈴廊下を通る場面で始まりました。しかし異なるものがあります。側には幕府の実権を握る母・徳川治済(演:仲間由紀恵 史実は男性)がいました。よしながふみの『大奥』家斉編は大奥も幕閣も全て女性で唯一人の男将軍という異質な幕府を見せました。


感想

『大奥』14話、ホラーそのもの!
特に仲間由紀恵の徳川治済はサディストかつサイコパスで正室と側室を仲違いさせ自分の母(徳川宗尹)ら家族を厭いなく殺害し、暇をする部下を始末し、地位や財産分与を手に入れても退屈する女性として登場しています。実際の徳川治済もそうでしょうか。

原作を読んだことがありますが「好色将軍」と呼ばれた徳川家斉、実際は漫画で描かれた人物だと思います。家斉は将軍就任当初、徳川治済が将軍実父として実権を握り幕府を支配していたから彼は何も出来なかったでしょう。子供を作ることを母から強要され苦悩の日々を過ごし幕僚も狼狽するのもうなづけます。

江戸城の独裁者として権力を握り続けた治済に制裁が下されます。

ある日、治済は家斉が赤面撲滅の熊痘接種を密かに取り組んでいることを知り茂姫共に葬り去ろうと決心し毒入り羊羹を出します。倒れたのは治済で手を下したは茂姫とお志賀の方でした。茂姫とお志賀の方は自分の子が殺され仲違いをさせようとした真犯人が治済だと知り復讐するため茂姫は狂乱し、お志賀の方は大奥総取締・滝沢として治済に取り入り2人が対立している振りをするところを見せました。

それを知った家斉は赤面疱瘡を撲滅させ男子の人口を回復させます。

女将軍によって断絶した(させられた)男子相続を復活させたのが皮肉にも男将軍で今まで女性が担っていた役割を男性が受け継ぐことによって男女逆転社会を終結させました。内容は原作通りでテレビドラマはそれをより深みを持たせることが出来ました。ただ放送時間上の制約で省略されたのは残念です。

※ 2023. 11. 10 追記


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