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大奥 2023 徳川家光×万里小路有功

2023年7月23日、『大奥』がプレミアムドラマ(毎週日曜夜10時)で再放送開始されました。改めて観ると物語の深みが伝わります。NetFlixでアニメ版が配信されています。アニメ化もするだろうとは思いました。

さてドラマの感想に入ります。


感想


原作、前回のドラマ化(2012年)以上に徳川家光×万里小路有功(までのこうじありこと)編をより深みを与えました。時代風俗考証もしっかりし江戸時代初期~前期は日本戦国・安土桃山時代の風俗を引き継いでいるから徳川吉宗編(江戸時代中期)と比べると衣服、髪型の違いがわかります。

幼少期、見ず知らずの実父(徳川家光)を赤面疱瘡で亡くし、春日局によって実母から切り離され「将軍・家光」に仕立てられ、「女性」の人生そのものを奪われた「千恵」を堀田真由が『鎌倉殿の13人』(2022年)で北条義時2番目の妻・比奈(姫の前)を演じたとは思えないほど自暴自棄になって苦しむ男装の少女が万里小路有功の出合いで心身ともに癒され母となり幕府を率いる「女将軍」に成長する姿を視聴者に見せました。

伊勢・慶光院の院主として江戸に赴き、春日局によって強制還俗させられた上、家光の側室となり家光を心から支え、そして「大奥総取締」(この役職名は後世の創作によるもので「御年寄」が正確な大奥女中の役職名です)となり大奥を束ねていく万里小路有功ことお万の方を福士蒼汰が演じ有功の喜怒哀楽を表現しました。家光鬱憤(うっぷん)ばらしの宴での女装姿は完璧で家光の心を完全に開かせる契機の場面は原作以上です。

そして何よりも強烈に春日局を怪演したのは斉藤由貴です。歴代の春日局役の中で恐ろしい印象を与えたのではないでしょうか。1980年代後半のアイドルが泣く子も黙る春日局を演じるとは当時のファンは予想したのでしょうか。

※ 2023. 8 . 9 追記


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