292回~反復について

1,イントロダクション

 先日、たまたま「佐久間宣行のオールナイトニッポン」をradikoで聞いていたら、冒頭のトークで、佐久間プロデューサーが、「『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を同じ映画館で292回鑑賞した男性」について述べていた。
 タイトルの292回は、そのギネス記録に基づいたものである。第一、292回も観たら、本編のセリフや時間ごとの場面も覚えてくるんじゃないか、と思えてしまう。

 実際に調べたところ、本当にヤフーニュースはじめ、様々な映画ニュースに載っていた。シネマトゥデイのニュースはこちら↓

 この映画は、長さが2時間半くらいだから、最大回数見ることが出来たとしても、6,7回くらいなのだろうか、と思ってしまう。
 もっと良い時間の使い方あるだろう、と思う反面、こんなに贅沢な時間とお金の使い方があるのか、と呆然としてしまった。

 今回は、反復することについて、少し書いてみようと思う。

2,反復について(自分自身のこと)

 自分は、趣味が読書や映画鑑賞という、インプットするようなものばかりが多い。インプットをし過ぎると、頭でっかちになり、若干脳がショートしかけていることも多い。
 外山滋比古氏は、「忘却も時には必要」とエッセイに書いてあった。嫌なことなら忘却したいが、なかなか出来ない。

 ちなみに、自分が何度も(3回以上)読んでいる本は、サミュエル・ベケットの『ゴドーを待ちながら』、高橋源一郎氏の『さようなら、ギャングたち』、村上春樹氏の『風の歌を聴け』、安部公房の『砂の女』、アルベール・カミュの『異邦人』と、数作品ある。
 何度か読んでいると、「あれ、こんなこと書いてあったっけ」とか、「ここ読むと改めて良いなあ」なんて、思うことがある。
 自分が、読書を「面白い!」と思うキッカケを与えてくれた、町田康氏は、児玉清さんとの対談で、「筒井康隆氏の「夜を走る」という短編を50回くらい読んだ」と言い、トークショーでも、何度も読むことが大切と説いていた。筒井氏の前でも、その趣旨のことを言ったら、筒井氏は疑ったという。やはり、小説家を志す人は、何度も研究したり、練習したりすることが必要なのだと感じた。

 映画だと、アッバス・キアロスタミ監督の『桜桃の味』は、5回くらい鑑賞した記憶がある。ヴィム・ヴェンダース監督の『パリ、テキサス』も3回くらい見ている。アンドレイ・タルコフスキー監督の『ノスタルジア』も、3回くらい見た。富田克也監督の『サウダーヂ』も3回見たけれど、年月があいているから、忘れている部分もある。映画も小説同様、「この場面あったっけ?」と新鮮な気持ちになったり、同じ場面で涙を流すこともある。ゴダールなんて、何度見ても理解できないものも多いが、一つでも理解出来そうだったり、「これからオマージュ来てるんだな」など、想像できそうなものだったら、やはり見た甲斐があったと思える。

 漫画だと、漫☆画太郎が昔、面倒だからって、何度も同じコマを反復しているが、それで逆に面白くなっている、
 お笑いにおける、「天丼」も反復に近いものを感じる。

 やはり、自分のためになることは、何度もやることが必要なのだと気づいた。自分も、書くことを反復していきたいし、受けようと思っている資格勉強をめんどくさがらず、間違えても何度も解いていきたい、と思った。

3,終わりに

 これを書いている時に、「オードリーのオールナイトニッポン」を聞いていて、スペシャルウィークだったため、ゲストが来て、お二人がトークを繰り広げていた。ゲストは、エンタの神様において、「あーい、とぅいまてーん!」で、プチブレイクした「ですよ。」さんだった。
 2015年のR-1ぐらんぷり3回戦のですよ。さんの映像にハマった若林さんがラジオで話していたり、視聴はしていないが、「激レアさんを連れてきた。」にて、「ボリビアでサッカー留学していたが、それが全く活かされず芸人になった男性」みたいな感じで紹介されている。

 あの「チョココロネ」は、落語のネタのように、繰り返し熟成されるものなのか、どうか聞いてみたいとのことだったが、凄い面白かった。楽しんでいるなあ、と思った。最終的に、オードリーの2人が、ヤジを飛ばしまくったり、春日さんが珍しく、トーク中にツッコミを入れたり
 昔のエンタの神様のキレや軽さが皆無になり、逆にコクが出てきたように思えてきた。そんな感じがした。まるで、継ぎ足した秘伝のタレのように熟成されているようだった。
 最近は、「あーい、とぅいまてーん!」のギャグに由来して、謝罪代行みたいなサービスも行っている。
 いつか、オードリーのネタライブかANNで、ですよ。の100点のチョココロネが出ることを願っている。
 やはり、反復したり、何度も練習することが大切なのだと気づきました。
 それでは、また今度。

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