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映画館で働いていたころ

こんにちは。倉本です。
movie theater THE SPOTの焙煎士をやってます。

最近は、コーヒーについての記事が多くなってしまってたので
今回は、私が映画館で働いていた時のお話を書きたいと思います。

なぜ、私がコーヒーだけではなく、映画についても発信しているか
少しは伝わるかなと思います。

いつもとテイストは違うんですが
最後まで読んでくれると嬉しいです。


私は、コーヒー販売を始める前に、映画館でアルバイトと正社員含めて約8年間働いていました。

仕事自体は大変でしたが、自分の好きなものを扱い、自分の手で映画を届けていることの嬉しさがやりがいで続けてこれました。

この8年間でわたしは、4つの劇場の運営に携わり
どれも自分にとっては特別な劇場でしたが
特に思いれのある劇場で働くことができました。

その劇場は、昔住んでいた家の近くにあり
小学生の頃からよく親に連れて行ってもらっていた田舎の劇場です。
ショッピングモールなどにもはいっていない
映画館のためだけに建てられた劇場でした。
昔の映画館は、暗い空間の劇場が多く
子供ながら、暗い空間に大きな音、たくさんの人たちにドキドキした空間でした。
チケットを買うだけでも映画館の扉の外まで列が伸びるほど多くの人で賑わっており、
ポップコーンの香りや、チケットの確認するお姉さんの制服がかっこよくみえていました。
いつか自分も映画館で働いてみたいと、子供ながらの夢でした。


大学卒業後ずっと夢だったその劇場で働き始めることができました。
私が働き始める時には、その劇場は20年近く映画を流し続けていました。
空調などの設備は、ギリギリついているのがやっとで
壁や床は剥がれており、もう使われなくなったシアター入り口の入場開始を伝えるライト。
人によっては、汚いと思われるかもしれませんが
自分にとっては、ずっと頑張ってきた凄くかっこいい映画館です。

そんな劇場で数ヶ月経ったころ、
劇場の支配人から建物の老朽化が進み取り壊すことが知らされました。

驚きと、思い出の劇場がなくなる悲しみでいっぱいなりました。
とはいえ、自分にはどうすることもできず。。

いま自分ができることは、
20年間お疲れ様の意味を込めて
最後の日まで劇場を綺麗にして、お客様を迎え入れることだと思い、1日1日を大切に映画を流しました。

最後の上映は「ボヘミアンラプソディ」
たくさんの人の思い出を作った場所は
何も残さずになくなってしまいました。

最後に支配人が教えてくれました。

「映画館は、その街に文化を広げて
周りに新しい施設ができ暮らしを豊かにする
でも、少しずつ自分の街に映画館があることが当たり前になり客足は離れてしまう。なくなってしまう時はどの劇場でも悲しいよね。」

支配人は、以前にも最後の劇場任されたことがあり
同じような経験をされていました。

最近では、サブスクなどで手軽に映画をみれるようになりました。
お家でのんびり自分のペースでみる映画も最高です。
映画館は、あの人と一緒にあの映画をみた思い出や
映画をみた帰り道の天気や話した内容
喫茶店で感想を言い合ったり、劇場のみんなでつい声を出して笑ったり
そんな思い出を作れる場所だなと思います。

自分のお気に入りの映画館をみつけて
足を運んでみることで
新しい出会いや、感動に巡り会えるかもしれません。


最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は、自分の経験を記事にしてみました。
コーヒーだけではなく、映画館で過ごした日々が
今の自分に大きく影響を与えてくれていました。

今後も、コーヒーと映画の魅力を少しでも伝われば嬉しいです。


movie theater THE SPOTでは
「映画」×「coffee」 映画と共に楽しむコーヒー、をコンセプトに自家焙煎豆を販売しております。 豆はスペシャリティーコーヒーや希少な豆を取り扱っており、 注文が入ってから少量ずつ手回し焙煎機で丁寧に焙煎を行うため 新鮮な状態でコーヒーをお楽しみいただけます。

是非、お立ち寄りいただけると嬉しいです。




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