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【注意喚起】音声認識の活用 #xDiversity / #xDiversity_Subtitle

また?って思う方には尚更である.ムーブメントが過ぎ去ってゆき,次なるムーブメントがまたやってくるからこそ,忘れてはいけないのを何度も強く声を挙げていかないと,本当の意味で当事者を場に残してしまい,それぞれが自己満足のみで終えてしまうのを見過ごす私を辛しく思うからだ.

以前にも上記の記事を書いたし,下記の活用事例でもちゃんと強調している.​

そして,今回もまた,とあるプレリリースについて誤解を招かないようにちゃんと述べよう.

今回のプレリリースは,透明ディスプレイを用いたものである.

詳細は下記をご覧ください.

今回も想像以上に反響が凄まじかったが,ちょっと意図外の捉え方していらっしゃる方も見受けられた.

まず,今回のケースは,論文でも明記されている通り,レジや受付などのシチュエーションを想定している.

元々,レジや受付などで困っていたが,コロナ対策などでマスクやアクリル板などを用いてソーシャルディスタンスを保たないといけなくなり,相手の口元などが見えなくなったのも受けて困難を極めた社会情勢である.

そこで,この透明ディスプレイを用いれば,店員や受付担当者がマスクでもマイクが口元付近にあるため,確実に音声認識へ話し言葉を入れるようになるわけで,スマホや筆談を用いるよりも相手の顔を見ながら字幕を見ることができるとともに,自分が音声認識とチャットを切り替えたりスマホのマイクを相手に向けたりする手間もなくなるではないかという提起である.

なお,これはまだユーザースタディを行なっていない状態でのデザインや提起問題をまとめた内容であり,実際はまだ確かめていない状態である.

しかし,会議や福祉施設,教育とかで使える!みたいなコメントを見る度,心を痛めそうで辛しく思っている.

伝わったつもりで実は伝わっていないという懸念は確かにあるのだ.例えば,電話リレーサービスに関して音声認識を簡単に導入するのは危機感を感じると世界ろうあ連盟と国際難聴者連盟が共同声明を出している.

つまり,今回のコンセプトは,伝わったで終わるのではなく,伝わる/伝えるのプロセスを可視化することで,相手が受け取っている状態(音声認識の結果)と同じように確認できるようにする部分である.

しかし,逆に別に懸念する部分がある.それは相手が日本語の理解を持ち合わせているかである.だからこそ,私はこの透明ディスプレイの応用例を会議や福祉施設などに導入するという考え方に対しては「No」である.

特に福祉施設や教育関連などは,ろう・難聴児達は第一言語である日本手話で,第二言語である日本語を理解できるようにしていかないと,音声認識の結果を見ても文脈や誤認識などが判断できなくなってしまう懸念,常に目を酷使しながら論理的に考えたりするのは子供達にとって尚更過負担であるに違いない.

この記事でも同じだが,何度も言う,当事者抜きで自己満足で終わらせてはいけない.そして,音声認識を初めとするコンピュータとの共存を当事者達と一緒にもっと考えていかないか.考える場を積極的に設けよう.自己満足で終わらせてはいけない.音声認識で伝わったつもりにならないで.

これが私の祈りである.

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