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病院で 精液検査をしてきたら…|男が不妊治療に向き合うということ

夫の目線、男の目線から不妊治療のブログをはじめてみることにしました。基本は自分たち夫婦のためのメモですが、誰かが読んで役立ててもらえることも意識しながら書いてみますね。妻は妻でアメブロで、ブログをはじめました。だからもしかしたら、どこかのタイミングで妻のブログも紹介するかもしれません。その方が、夫の視点と妻の視点を比べられるから、これを読む皆さんの情報としても有意義かもしれませんからね。

※ 追記:妻がいいというので、妻のアメブロを紹介します。こちら『40歳で結婚!からの妊活・不妊治療ノート』です。

まっすぐな妻、呑気な夫

2週間ほど前から、神奈川県の地元の婦人科のクリニックに通いはじめました。妻と一緒に不妊治療をするためです。妻も僕も子どもが欲しい。でも、2人とも40代です。僕が45歳、妻が40歳。ただ闇雲に子づくりに励むよりも、やはり正面から向き合った方がいい。

妻は、女性として、当たり前にそういう考えがあったのだろうと思います。最初から真面目にまっすぐ向き合おう、と。でも、男性である僕はと言えば、呑気なものでした。

僕「食事を正せば何とかなると思う」
妻「食事じゃないと思う」

それで、最初は、妻の付き添いみたいな気分で、妻が予約した診療にあい乗りする形で、初診を受けてみることにしたのです。今、振り返れば、僕は、「不妊治療」というものに対して、全く真剣味が足りなかった。ここには、やはりギャップがあったように思います。

ブラックジャックのような初老の頑固先生

出かけて行ったのは、地元の婦人科の病院です。地域に根ざした医院で、待合室は大にぎわい。だいぶ、人気の高いクリニックなのでしょう。一体、どんなクリニックなのやら…。

すると、出てきたのは、初老のだいぶ怖い頑固先生です。ブラックジャックを彷彿とさせる雰囲気。余計なことは言わない。厳しいことをビシバシと口にする。診察を受けている間にも自ら電話に出る。ちょっと風変わりな先生です。

婦人科でのあっさりな診察

妻は台の上に乗っけられて、シャツをめくられ、パンツの上に肌をあらわにされ、お腹をグリグリとされ、採血をされています。

何ともおもむろにされていたので、横で驚いていると、今度は、自分の番。しかし、男に関しては、特に何かをされるということはあり、質問をされてたと思います。確か、僕と妻に浴びせられた質問は、次のようなものでした。

・いつ結婚したか?
・いつから子作りにはげんでいるか?
・いつから不妊治療しているのか?
・前に不妊治療したことはあるか?

精液を入れる試験官

そして、男性である自分には、試験管のようなものが手渡されて、ここに精液を入れるようにと言われたのでした。

結構大きいサイズの試験官。変な話、ここには、男性のアレがすっぽり入るのだろうか?という疑問さえ沸いてくるサイズです。

八味地黄丸

で、このクリニックで処方されたのが「八味地黄丸」という漢方薬でした。「ハチミジオウガン」と読むみたい。で、これどんな種類の漢方かというと次の通りです。

・基本=「腎」の働きを正しいものにする漢方
・「五臓(肝・心・脾・肺・腎の働き)」のうちの「腎」の働きが低下した「腎虚」による症状を正す
・高齢者に用いられることが多い薬
・体力のない、疲労や倦怠感が激しい人のための薬
・寒がり、手足や腰から下が冷える人のための薬
・夜間にトイレへ行くことが多い人のため薬
・のどが渇く人のための薬

・その症状としては、尿関連、頻尿・夜間頻尿、排尿困難、残尿感、軽い尿漏れ
・その他の老化関連、腰痛、しびれ、かすみ目など
・冷えにともなう痛みを取る
・足腰などの慢性的な痛みやしびれの改善
・高血圧にともなう症状(肩こり、頭重、耳鳴り)などにも

参照:ツムラのHP

ざっとツムラHPの内容から抜粋してみると、どうも体が冷えていて、尿がアカンらしい、ということがわかります。自問自答してみると、確かに体は冷えている。そして尿も若い頃のようには勢いがない。は、恥ずかしいけど…。

そう考えるとこの処方された漢方、あながち的外れなもの渡されているわけではないようにも思えてきます。

男、精液にまつわる3つの恐怖

で、初老のブラックジャック先生に言われたのは、

「これ1日2袋飲んで、精子少し元気にして、1週間後、ここに精液を入れて持ってきて!」

ということでした。

「こわいっ!」と言うのがその時の正直な感想です。この怖いには、3つの意味があります。

1)何か未知のものに足を踏み入れる「こわいっ!」
2)結果が悪かったら、男としての責任をどう取れるのだろうという「こわいっ!」
3)子どもができないって言われたら、最悪だという「こわいっ!」

です。

初診から3回目の診察までのスケジュール

最初の診察から、この日記を書いている今日ではや3回目です。これまでの診察を時間軸で並べると、こんな感じです。

2019年1月12日(土) 初診、八味地黄丸処方

↓  1日2袋の服薬をつづけ、19日の朝、精液採取(自慰をしました)

2019年1月19日(土) 2回目の診察、精液検査提出、八味地黄丸処方

↓  
1日2袋の服薬をつづける

2019年1月26日(土) 3回目の診察、精液検査の結果、八味地黄丸処方

精液検査の結果

ここまでは、今日までの流れを書き連ねました。それは全て、これをお伝えしたいがためと言っても過言ではありません。

何と、結果が、芳しくなかったのです。見てみると、「精子の数が足らない」、そして「精子の運動率も足りない」加えて「量も足りない」と感じです。

PH  7.4(基準値クリア。7.2以上が正常)
分泌量 1.9(基準値以下。本来は2.0以上)
精子数 6(基準値以下。本来は20以上)
運動率 5%(基準値以下。本来は50%以上)
奇形精子数 17%(基準値クリア。30未満が正常)

これを見せられ、聞かされたときは、正直なところ、頭が真っ白になるくらいのショックを受けました。(顔には出しませんでしたが)

最近はお酒もあまり飲んでいないし、性行為は順調に行っていたので、個人的には間違いなく健康だ!という確信があったのです。しかし、実際のところは、全然違っていました。

ブラックジャック初老先生:
「君ね、精子の数が足りない。運動量も足りない。それから量自体もね。だから泌尿器科へ行って、見てもらってきなさい。精子の運動力は、静脈瘤(記憶曖昧です)がどったらこったらでふんじゃかかんじゃかで……」

正直、「泌尿器科へ行け!」というメッセージ以外は頭に残らず、何を言われているのか、よくわからなかったです。

とにもかくにも、ここで死刑宣告のようなものを下されたこともあり、僕はまさしく「踵を返す」かのごとく、その足で泌尿器科へと行くことにしたのでした。

結果を見ての妻との会話

僕「ごめん。俺のせいだった」
妻「違うよ。私だって悪いって言っていたから」

妻の優しさが本当に救いでした。

不妊治療をする中で、仲が悪くなってしまう夫婦というのは少なくないようです。

子どもは欲しい、でも、そこを頑張り過ぎるがゆえにうまくいっている夫婦関係が悪くなってしまったら意味がない。本末転倒だ、というようなことを示唆してくれたのも妻でした。

これはまさしく妻の言う通りだなと思いました。ありがたいお話です。のろけのように聞こえてしまっていたらごめんなさい。

いざ、泌尿器科へ…。精液検査のセカンドオピニオンというやつか?

さて、今日午前に診察を受けた医院から、電車で15分ガタゴトと揺られて向かったのが、泌尿器科でした。これは、特別すごいところを探したわけではなく、グーグル検索をして、口コミがいいところでアクセスのしやすい場所を見つけました。

予約もなく、待つこともなく、中へと入ると、またここの先生もちょっと違った意味でブラックジャックチックに迎え入れてくれました。助手のような看護士さんは、60歳くらいでベテランとしての仕事をテキパキと見せてくれて安心感があります。

泌尿器科の先生:
「えっと、あんたは初婚? 奥さんはどう? で、セックスはどんくらいしてんの? 下の病気はしたことある?」

と、やはり仕事なのでズケズケと聞いてきます。そして、

泌尿器科の先生:
「そもそも、不妊治療って言うのは、3年とか夫婦の営みやってできない時にやるもんだけど、あんたたち夫婦はだいぶ焦っているのかね。」

僕:
「いいえ。違います。僕たち、2人とも子ども欲しいと思っていますし、40代なので、できることは早めにしておいた方がいいと考えていて…。で、今日は、ここに精液検査の結果があって、とある婦人科で結果が悪いから泌尿器科で見てもらって来い、と言われて…」

泌尿器科の先生:
「どれどれ、あ、結果は悪いね。でも、これ精液取るとき、5日間出さないで取るとか、全量を取るとか、取ってからすぐに検査に出すとか、したの?」

僕:
「取ってからすぐっていうのは、やったと思いますが、5日間出さないって言うのは、どう言う意味ですか? 射精をしないってことでしょうか? あと全量っていうのは、多分、全量だった気がしますが、特に注意してたわけじゃないです」

泌尿器科の先生:
「ああ、そう。じゃあ、これ参考にならないね。一旦リセットで、もう1回精液検査し直した方がいいと思う。精子って言うのは、一回出すと、だいたい3日間くらいしないと回復しないんだよ。だから、あんたの場合、最低5日、禁欲した上で、精子提出できる?」

僕:
「エーーーっ!そうなんでスカーーー!出せます出せます!」

と言う具合の会話が展開され、僕は海底から地上に戻されたトビウオのように、水面の外の空気を吸ったのでした。単純に嬉しかったです。

新たな戦いに向けて。精液よ!活性化せよ!

しかし、ここでぬか喜びはできない。1週間後、また僕は、自らの精液を提出しなければならないのですからね。

ちなみに、せっかくだから、これを機に購入しておいた、TENGA精育サプリメントも使ってみたいな、と考えています。これです。↓。

あ、これ、別に宣伝じゃないですから。良さそうなので、試してみるか、と通販で買っといたやつです。八味地黄丸とのハーモニーがどうなのか?ちょっと気になるところですが、タイミングをみて使ってみようと思っています。

もう心の中は、

「どうか、精子よ精子よ、元気に活性化しておくれ!」

という想いでいっぱいなのです。

というわけで、今日はこの辺で。第一回だったのでこれまでの経緯を含め書いて長くなってしまいましたが、明日からはサラリサラリと、短めに書いてゆきたいと思っております。

※ 妻のアメブロ『40歳で結婚!からの妊活・不妊治療ノート』と交換日記的にやっています。おひまな方は、妻のものも読んでやってください。