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チョコレートについてあれこれ

最近、cotenラジオでチョコレートの歴史の話を聞いたので、自分でもちょっと調べてみました。
なんだかすごい食品だな、と痛感した。。

歴史を概説すると、5千年以上前から南米でカカオは栽培されていて、すっぱくて苦い飲み物だった。高貴な飲み物で、精力剤としても利用された。大航海時代にヨーロッパに持ち込まれ、そのあと甘くなったり、加工しやすくなったり。なので最初は甘くなかったし固形でもなかった。

チョコレートは発酵させている

 まず発酵過程がすごい。自分はカカオを発酵してからチョコを作っていることすら知らなかった。
 カカオの豆と果実を使い、まず糖類からのアルコール発酵(酸素のない嫌気、主に酵母)、次に酢酸発酵(酸素のある好気、主に酢酸生成菌)、そしてそれを乾燥させる。乾燥させるとアルコールも酢酸も飛ぶので、ようは発酵過程で生じた副次的な代謝産物(日本酒などで言う、いわゆる風味や雑味など)を得るために発酵している。この代謝産物は、次の「焙炒」の工程で香味物質に変化するので、「発酵は香味物質の前駆体を作るため」と言える。すごいな。古代では酸っぱい飲み物だったので、その頃の工程から由来しているんだろうけど、今でもこの方法が採用されているのがすごい。発酵させないチョコレートもあるんだろうか。。

結晶化

 次に結晶化の過程がすごい。ココアバターには6種類の結晶構造があり、そのうち5型のみ美味しい。なので、この5型を狙って作るための様々な手法が開発されていて、温度管理のテクニックもすごい(テンパリング)。チョコを室温とかで長期間放置すると、白い粉を吹いてマズくなるけど、それは6型の結晶構造らしく、いちばん安定だけど味はマズイらしい。なるほど。

ルビーチョコ

 あと、あんまり関係ないけど、ルビーチョコレートがなんで「第4のチョコレート」と宣伝されているのかずっと気になってたので、この機会にちゃんと調べてみた。結論としては「カカオの品種に由来する差異」ということが分かった。

 ルビーチョコのサイトとかでによく書かれている分類は、以下のような感じ。

  1. ブラックチョコレート:通常のもの

  2. ミルクチョコレート:乳成分をまぜる

  3. ホワイトチョコレート:カカオバターのみ。カカオの黒い成分(カカオパウダー)を使ってない。乳成分もアリ

  4. ルビーチョコレート:ルビーカカオ豆という特別なカカオの品種から作られるもの

 ルビーチョコの説明には、「ルビーの色と味を引き出す前駆物質が自然に存在するものがルビーカカオ豆なのです」とある。製造工程の詳細は調べられなかったけど、たぶん製造工程によって第4と分類しているわけではなく、カカオの品種によって「新しいチョコレート」と銘打ってるのだと思う。
 ブラックとホワイトの違いは使っている原料の部位の違い(製造工程の違い)なので、赤ワインと白ワインの違いに似ている。ミルクチョコはミルクを追加したかどうかなので、製造工程ともいえるし、追加した原料の違いともいえる。でもホワイトにもミルクが入ってたりするので、分類としてはヤヤコシイ。一方でルビーは、これらのどの分類法とも違っていて、カカオの品種の違いなので、分類手法が統一されていない感じもある。
 なので、この分類方法には論議がありそうだけど、言ったもん勝ちともいえるし、マーケティング戦略ともいえるし、「完成した製品がこれまでのチョコレートと明確に違うとの主張」つまり「製品の質の違い」、とも言えるかもしれない。このへんは大した問題ではないのかも。興味深い。

 ということで、あらためて、チョコってすごいなと思いました。チョコについて少し詳しくなったぞ。

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