放射線治療を受けてみた (4):6回目- 10回目

2017年秋に子宮体がんと診断され、手術の後、28回の放射線治療を受けました。この記事は放射線治療6回目から10回目までの記録です。これ以前の記事についてはこちら↓をご覧ください。

告知から入院、療養生活
治療開始の前日まで
治療1回目から5回目まで

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治療6回目

頭痛。天気もあまり良くなかったので、しばらく自宅で仕事をしてから出社した。時間が来たら準備をして、会社から病院に向かう。

さすがに6回目ともなると一連の手順に慣れてきていて、照射中には短時間だがうとうとするようになった(頭が重いので、という理由もあるだろうが)。照射中はできるだけ同じ姿勢を保つ必要があるから、目はつぶっておいたほうがベターなようだ。目を開けていると、少し視線をずらしただけで身体の位置が変わってしまうような気がする。

会社に戻って仕事を再開。結構しんどい。それに照射から2時間ぐらい経つと胃腸にガスがたまってくる。治療を始めたころよりガスの量が多くなっているように思う。

治療7回目

体力が落ちている。昨夜は別に夜更かしをしたわけでもないのに、1時間の寝坊。身体もなんとなくだるい。自宅で仕事をすることにした。

午後は放射線治療7回目。照射後に診察。まだ下痢は始まっていないが、トイレの回数は増えている。下痢が始まったら最初はゆるい下痢止めが、治療が終わるころには強い下痢止めが処方されるようだ。帰宅後は遅れを取り戻すべく頑張って仕事。結局午後10時近くまでデスクワークをする羽目に。

週末

今日は病院に行く必要はない。1時間に1回はトイレに行っている。

最近、医療系のアプリをいろいろ試しているが、なかなか自分に合ったものがない。通院記録と服薬管理については特定の薬局チェーンの利用者でなくても簡単に使え、処方薬だけでなく市販薬の服薬にも対応していて、病院の記録も服薬の管理も可能で、DropboxまたはiCloudに対応していて。。という機能がすべてそろっていれば理想的なのだが、完全なアプリは存在しないものだ。今はお薬手帳系のアプリと、服薬管理アプリと、通院記録系のアプリをいくつか試している。

がん患者とその家族向けアプリがあるというのも今回初めて知った。「つたえるアプリ」というもので、がん患者(や家族)が医師に病状を伝える際に補助になるような病状記録を行うことができる。がん患者の典型的な症状がカバーされていて、毎日どの症状がどのぐらいの感じだったかを記録すると、グラフができるようになっている。そして、症状についてどういうふうに話せば医師に伝わりやすいかを説明するコンテンツがついている。

自分の状態や意思をできる限り正確かつ的確に伝えること、そのために必要な記録を取っておくこと、そして診察のときに適切な質問を思いつくことは本当に大切だ(私の場合、自分のしんどさを控えめに申告しがちなところがある。そして、新しい事柄を伝えられたときには尋ねておくべき質問をすぐに思い浮かべられなかったりする)。がんを告知されたことは、自分のコミュニケーションの抱える問題について考えるいい機会になっている。

治療8回目

だいぶ腸がゆるくなってきてトイレに行く回数が増えてきた。体力も落ちてきている感じ。治療は今日で8回目だが、通院も正直きつかった。だが仕事の締切は容赦なく迫ってくるわけで、会社にいる間はとにかく効率的に、いろいろなところから降ってくる課題をこなしていかなければならない。

ここ数日間、整腸剤を飲むのを忘れることが何度かあった。きちんと整腸剤を服用していたら、もう少し胃腸の調子はましなものになっていたのだろうか。

治療9回目

昨日はきちんと整腸剤を服用し、ヨーグルトをたくさん食べた。そのせいか胃腸の調子も多少良くなっている。まあ、トイレの回数が少なくなったわけではないのだけれど。

治療開始後の数日は頭が重くてしんどかったが、最近ではそういうことはなくなっている。今はむしろ、仕事がらみで深夜に海外とやり取りせざるを得ないせいで寝不足になり、頭がぼーっとしているという状況。

治療10回目

今日は朝からスケジュールを変更することのできない打ち合わせが続く。時間が来たら病院に行き、治療を受けたら大急ぎで会社に戻る。

放射線治療が始まってから、毎日2時間ほど会社を抜けている。昼間に会社を抜ける時間がある分、夜間や早朝の仕事時間が増えることになる。しかも今日は、明日の朝までに片付けなければならないことが多い。気がついたら午前1時になっている。



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