放射線治療を受けてみた (6) :16回目- 22 回目

2017年の秋に子宮体がんと診断され、手術の後28回の放射線治療を受けました。この記事は放射線治療16回目から22回目が終わったあたりまでの記録です。ここまでの治療の経緯については、過去の記事↓をご覧ください。

告知から入院、療養生活
治療開始の前日まで
治療1回目から5回目まで
治療6回目から10回目まで
治療11回めから15回目まで

*     *     *

治療16回目

自宅と勤務先と会社の3つの地点を毎日行き来し、毎日のように治療を受けている影響が日ごとに強くなっていっている。起床時間は遅くなり、体力も落ちてきた。今日も自宅勤務とさせてもらうが、会社に行っている日と変わらないペースで仕事をせざるを得ない。

いつもは電車と徒歩で通院するのだが、今日はタクシーで出かけた。病院では照射の後、担当医の先生にここ1週間の体調を報告。トイレの回数が相変わらずということもあって、先週処方してもらったものよりも強い下痢止めを処方された。電車と徒歩で帰宅。夕食後、気がつくと1時間ぐらいソファで爆睡。

治療17回目

今日は会社に行く。しんどい。治療はいつも通り。会社に戻ると眠さが一気に増す。明日は土曜日、ようやく週末だ。

日曜日

昨夜は勉強をしていたら午前1時半になってしまい、午前9時に目が覚めた。

それにしても食欲不振が著しい。何を食べてもおいしくないし、食べ始めてもすぐに食べたくなくなる。カップ1杯弱のスープ、そして同量のヨーグルトだけで満腹になってしまう。しかもトイレの回数は多い。100メートル以上歩くのがしんどい。ちょっとした家事をするにも時間がかかる。まるで手術直後のころのようだ。

治療18回目

ふと気がつくと「治療が終わるまであとX回、Y日」ということばかり考えるようになっている。自宅にいても、会社にいてもそんな感じ。数日前まで、そんなことはほとんど考えたことがなかったのに。

治療そのものはいつもと変わらない。機械の上に乗って、位置を直してもらって照射を受ける。照射の間は仕事のことを考えたり、ほんの30秒ぐらいうとうとしたり。担当医の先生と看護師さんから、夜中に何度もトイレに行くために起きているのなら、下痢止めを服用する時間をずらしてみたほうがよさそうだと言われる。

治療19回目

朝、ベッドから起き上がるときに腰をひねってしまったようで腰が痛いしうまく歩けない。一日中、足を引きずるようにして歩いていた。病院でも着替えや機械への乗り降りに苦労する。

治療20回目

強めの下痢止めが効いてきたせいかトイレに行く回数自体は少し減ってきたが、とにかく食欲がない。何かを食べたり飲んだりすると胃がむかむかする。そして毎日少しずつ「食べたくないもの」が増えていく。

放射線科での治療が終わってから採血。いつも左腕で採血するので左腕を出したが、血管が浮き出てこない。そして血圧が低すぎるせいなのか、注射器に全然血が入っていかない。結局、右腕でやり直すことになってしまった。

1か月ぶりの産婦人科外来では、細胞採取とエコーをする。主治医の先生の口ぶりからすると、前回の検査の結果は悪くなかったようだ。放射線治療もあと少しだから頑張れ、と励まされる。2週間後、今日の検査の結果を電話で聞いたら、その次の産婦人科外来は5月中旬になるそうだ。

治療21回目

治療の後、下痢止めは効いているものの頻尿気味であることを放射線科の先生に伝えると、新たな薬を処方される。食欲不振は相変わらず。食事をしないで生きていければいいんだけどなあ、と思うほどになっている。

いつも行く薬局で薬の処方を待っている間、コーヒーを飲むことにした。やや濃い目のインスタントコーヒーだったが、100cc程度の量なのに最後まで飲むのに苦労した。放射線治療が始まる前は、毎日スターバックスのドリップコーヒーを午前と午後に1杯ずつ飲むだけでなく、他の場所でもコーヒーを飲んでいたのだけど。

治療22回目

現在の体重は43.5キロ。退院直後で腹水がたまっていたころから比べるとだいぶ体重が減ったが(手術前は48キロ・退院直後は51キロ)、放射線治療のせいで体重の減少が始まったわけではない。手術をしてから1回あたりの食事量が減り、食べ物の好みも変わった。実際、体重が急激に減っていったのは退院から放射線治療開始までの時期なのだ。放射線治療が始まってからの体重減少は今のところ、せいぜい1キロといったところ。

今月末までに仕上げなければならない案件がいくつもあり、いずれも結構な時差のあるマーケットの人たちと動いている話なので、夜中に仕事をすることが増える。幸いなことに勤務先は、夜中まで働いた翌日は遅い出勤でもOKなのでなんとかやっていけているが。

ここのところ私の時間帯の前後で照射を受ける方はいなかったのだが、今日から高齢の入院患者さんが私の次に照射を受けることになった。患者さんはベッドに載せられて運ばれてきた。

土曜日

胃がむかむかする。寝たり起きたりを繰り返す。起きている時間は仕事中心。ここのところ夜のビデオ会議が多くなっているせいで、体内時計がおかしくなっている。今日はもう寝ることにしよう、と思って時計を見ると午前1時だったりする。


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