Thee Plus Sixです。
最近毎日のようにChat GPTを使っています。
友人からChat GPTを使ってみたんだけど…という質問をもらうことが増えました。
詳しく話を聞くと「何を訊いて良いの?」とか「どう質問する?」というテクニカルな悩みがあるようです。
今日はそんな方の参考になるように、夕飯の献立をChat GPTと一緒に作って、その応答を公開します。
みなさんが、「使ってみよう!」という気持ちになる、そのお役に立てるように頑張ってまとめます。
では、以下お付き合いください。
日本人の使用率は15.4%(2023年6月NRI調査)
NRIの日本のChatGPT利用動向(2023年6月時点)からです。
その後伸びているとは思いますが…
NRIの6月の調査では伸び悩み傾向が指摘されていました。
利用者は増えているとは思いますが、現状と今後は気になるところですね。
NRI調査の詳細はこちから:
きっかけがない…
友人のケースですが、使ってみたいが、上述のように何を訊いて良いか、どんな質問をして良いか、などなどに加えて「きっかけ」がないということでした。
もちろん、焦る必要はないと思いますが、始めるタイミングは思いついた時ですので、今回トライしてみてください。
Chat GPTをおすすめしています
現在僕は有料版であるChat GPT4(Chat GPT Plus)を使用しています。
Google Bardなども試してみました。
Chat GPTのインターフェースが心地よかったので、GPT3からアップグレードして相棒として使っています。
みなさんもいろいろ使ってみると良いと思いますが、個人的にはChat GPTをおすすめしています。
それを前提に知人友人からの問い合わせに答えています。
なんでも良いから訊いてみたら?
これが僕のアドバイスです。
「なんでも良いから」がポイントです。
論文を書いたり、大掛かりな記事を書く必要はないですよ?ということで肩の力を抜いて使ってみませんか?とお勧めしています。
きっかけの事例を共有させてください。
きっかけ事例:日常的にメールのやり取り、企画書や書類を書いている方へ
企画書を書いている方には、企画書のロジックづくりという大きな話で考えずに、知りたい用語について訊いてみましょう。
ケース1:用語の確認
質問;帰納法、演繹法、弁証法について教えてください。
応答が出てきたら、内容を確認して、感想を交えて具体的な質問をしてみましょう。
会話しているような感覚で入力してください。
という人いますが、よくわかります。
問答を繰り返す路質問者の期待値に対して精度が上がってきます。
事例を知りたいということでも良いですし、3つの比較をするような指示でもOKです。
基本的にChat GPTはNoとは言いません。安心して訊ねましょう。
上記のケースでは、X/Twitterで使うことを伝えて、字数の制限をかけてみます。
質問:ありがとうございます。上記内容を200字前後にまとめてもらえますか?X/Twitterで使用します。
用途を規定したことで、ハッシュタグも推奨してくれますね。
帰納法、演繹法、弁証法の内容に不安があれば、Googleなどを活用して専門サイトや文献などで確認してみましょう。
そこで新しい発見があるかもしれません。
知的興味が刺激されます。
ケース2:言葉のチョイス
どちらの言葉が良いか、選択に悩むことがあります。
そんな時も訊ねてみましょう。
質問:リスクマネージメントについて適切な言い方を考えています。「リスクと向き合う」というべきか、「リスクと並走する」というべきか、それぞれの良いところと、悪いところを比較してまとめてください。最後にリコメンドをしてください。
期待する答えのために「質問の解像度」を上げるということを言う人もいますね。
解像度というとちょっと難しいなぁと感じるのであれば、前提条件や予見をより多く入れるようにしてみてはどうでしょうか?
ケース1では「Xで使う」と与件を入れました。
今回は「リスクマネージメントについて考えてる」ということを伝えています。またリコメンドを求めました。
ケース1と同じで、応答に対して、感想と次の興味を訊ねるということを繰り返します。
質問:なるほど、こちらの意図によって使い分けますが、リスクと並走するというのが、僕のニュアンスに合っていますね。
応援されちゃいました
「リスクと並走する」を英語で使いたいので、英語への翻訳とレコメンドをもらいましょう。
質問:ありがとうございます。「リスクと並走する」を英語にしてください。リスクマネージメントについてのプレゼンテーションで使います。複数案出して、プロコンを書いてください。最後にレコメンドをお願いします。
プロコンをそのままプロとコンでまとめてきましたね…
Chat GPTは英語圏の情報を集積したデータベースから主に学習しているようです。
日本の情報、日本語の扱いが乱暴な時があります。
ここは注意ですね。
日本ケースを増やすことでより我々にとって機能するようになります。
みなさんも一緒に使いましょう!
気づいた方もいるかと思いますが、こちらの質問の復唱をすることから応答が始まります。
ここでも用途を明快にしました。
用途の情報をより増やせば違う選択肢を提示してくれます。
たとえば、英語のネイディブスピーカーがオーディエンスであるとか、英語についてはセカンドランゲージの人が多いので、意味と意図が伝わるか?などについてもコメントはもらえます。
英語のレベルが気になれば、Google翻訳やDeepLで確認したり、英語ができる人に改めて相談してみましょう。
あくまで判断するのは質問者側です。
こんな感じで使い始めると、応答が進化・深化した対話になり、プレゼンテーション作成などができるようになります。
以下のnoteをChat GPT4との応答だけでまとめました。
興味がある方は、こちらをご覧ください。
質問を繰り返すことは「課題を生成」することになる?
なんでも良いので質問をして、それを具体的に聞き返していくプロセスを続けてみましょう。
応答によってクリティカルシンキングが求められたり、情報の内容を確認することで新しい興味が湧いてきたりということが起きます。
まさに知的刺激です。
もちろん基礎情報を調べることに係る時間や検証するための時間も大幅に減らすことができます。
何より僕がChat GPTとの応答で気に入っているところは、応答を通じて「課題」が見えてくるということです。
課題生成はマーケティング(プロモーション)にとってとても大事なことです。最善の解決策を見つけるだけではなく、マーケティングチームの意思統一に関わってきます。
課題設定の重要性について書いたnoteです。
Chat GPTを壁打ちパートナーに設定する
問題を課題にしていくことを質問プロセスは助けてくれます。
企画会議の打ち合わせの準備などに最適です。
そして本日のメインイベントです。今晩の献立を作りましょう
ケース3:今晩のおかず
今晩の献立について質問をしていきます。
課題が生成されるでしょうか?
それではスタートします。
質問:今晩の夕食の献立が思いつかないのですが?
いきなりリコメンしてきました
クライアントさんと広告代理店の最初の応答みたいですね。
これだと押し問答になってしまうので、予見を増やしていきましょう。
質問:ありがとうございます。買い物には行きたくないので、手持ちの食材で夕食を作ります。冷蔵庫には牛肉とにんじん、じゃがいもがあります。調味料は基本的なものは揃っています。
さらに具体的にしていきましょう
条件(与件)をどんどん付け加えていきます。
Chat GPTの応答が「解決」できることにフォーカスされていきます。
これが「質問の精度」「質問の解像度」を上げると言われていることです。
「やらないこと」や「やりたくないこと」を条件に加える方法があります。
今回は時間に制限があること、洗い物を増やしたくないことを伝えます。
質問:炒め物以外の料理はありますか?忙しいので15分くらいで作りたいです。洗い物を増やしたくないので、鍋やフライパンなど調理器具は最小限でお願いします。
うどんを提案してきました。いいですね
でも手元にうどんがないこと伝え忘れていました。
忘れていたことをつたてもOK
何度でも応答に付き合ってくれます。
やり取りの中で忘れていたことを伝えても大丈夫です。
うどんがないこと、子供が二人いることを追加で条件にします。
何度か「応答」を繰り返すと「質問」ではなく「コマンド」を入れる感覚が出てきます。
質問:残念ながらうどんがありません。それと子供が二人います。
カレーにするなら最初からそうするよ
だんだんクライアントと広告代理店のよくある光景になってきました(笑)
ちょっと不安になってきましたね。
カレー粉が手元にないことを伝えます。
それから、15分程度で作りたいことを確認します。
質問:カレー粉がありません。15分程度作れる簡単な料理でお願いします。
炒め物は嫌だ!と伝えたはずです!
対話のコンテキストの中で前提が揺れてしまうことがあります。
その時はもう一度プッシュです。
こうして問答を繰り返すと、だんだんお得意先の広告代理店に対する気持ちが理解できてきます(笑)
質問:ありがとうございます。上記のすべての条件を満たして、炒め物でない料理のレシピをお願いいたします。
ではクロージングに向かいましょう
納得できる状況に近づいてきました。
最終的に気になることを確認しましょう。
質問:良いですね。この料理は15分程度で作れますか?
関連する内容で追加のお願いをしてみましょう
15分の限られた時間に対する方法論の提案もありました。
これで、メインのおかずは決まりました。
そこで関連する追加質問をします。
Chat GPTとのやりとりではエキストラチャージを気にする必要はありません。
質問:ありがとうございます。試してみます。ちなみに副菜はどんなものが良いですが、きゅうりがあります。
また前提を確認しましょう
子供がいることを忘れていますね。
確認します。
質問:ありがとうございます。酢の物は子供が苦手なので、他のレシピで考えてください。
まとめていきましょう:総括の依頼
副菜についての提案については選択肢としては十分なので、今日の献立をまとめてもらいます。
Chat GPTのまとめ機能、総括機能、要約機能は非常に便利です。
やり取りの最後に必ずまとめてもらいましょう。
質問:ありがとうございます。それでは今晩の献立をまとめてください。
大縁談ですね
質問:ありがとうございました。子供達も喜ぶと思います。早速今晩作ってみます!
応答を通じてどんな思考が働いていたのか?
問題から課題を生成するということが、Chat GPTとの応答の可能性の一つであることに言及しました。
「夕食のレシピ」をさがすバックグラウンドでどんな思考回路が働いていたのかについて考えてみましょう。
「限られた時間で子供に満足する料理を作る」
これが僕の課題です。
答え合わせをしましょう
今までの応答について問題と課題の観点でChat GPTに考察を依頼します。
質問:今回の献立開発までの会話の中で、質問者である私の問題と課題はなんだったでしょうか?具体的に対比して列挙してください。
最も重要な問題と課題を一言で
最後の質問をします。
「一言で」とか「端的に」や「比較して」などを付け加えたり、字数を制限することで、こちらの意図に適った精度の高い応答が戻ってきます。
「水平方向で」というTipsもあるようですので、いろいろ試してみてください。
質問:ありがとうございます。上記の中で私の最大の課題と最も大事な解決策を一言でまとめてください。
ということで、答え合わせは終了です。
感情がないChat GPTはとても客観的な応答を導き出す
当然ですが、Chat GPTには感情がありません。
こちらの質問に対して冷静に答えてきます。
同時にこちらも感情的になる必要がないので、応答に対して、純粋に批判的な視点で向き合うことができます。
「X Xの意見だから」とか、「先輩が言ったことだから」というようなバイアス、場合によっては忖度、気を使うようなことは一切必要ありません。
ですので、自分のクリエティカルシンキングスキルが試されます。
客観的な答えに自分の知的刺激を受けることもあるでしょう。
生成AIの学習に関与することは、自分自身の学習意欲を刺激することになります。
この点を持って人類の発展に寄与するということではないでしょうか?
ぜひみなさんもChat GPTをはじめとした生成AIへの取り組みを進めてみてください。
夕飯のレシピ応答のエンディングです
質問:ありがとうございます。
それでは、また。
Chat GPTを使った記事を書いています。お役に立つと思いますのでぜひ読んでみてください。
Chat GPTをはじめたい方に推奨する書籍です。
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興味がある方、ぜひこちらまでお問い合わせください。
h-mori@threeplussix.com