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出前館の苦戦から学ぶ、TVCM広告の限界と統合マーケティングの重要性

出前館が苦戦中との記事を目にしました。


出前館の現状から学ぶ


テレビCMをはじめとしたマス広告の使い方についての言及もあり興味深く読みました。
マーケティングミックスにおけるプロモーションと広告のあり方を考える好例です。

記事は数字を活用して出前館のビジネスを丁寧に検証しています。
この記事によれば:出前館のテークレートは25%、そのうち8割が原価であり、原価の85%がドライバーへの外注費とのこと。本来は価格転嫁するべきなのでしょうが、外部環境を見渡した時のリスクなどもあり従来型のプロモーションを打ち続けているように映ります。

改めて統合マーケティングの重要性


マーケティングミックスにおけるプロモーション・広告の役割を改めて設定し直すべきではないでしょうか。

ビジネスモデル・マーケティングミックス自体に問題があることは損益計算書上明らかになっています。それを解決することにおいて、広告は効果的なレバレッジとはなりません。

記事からはターゲット顧客内での知名度は十分あると推察できます。

現時点でリピート目的でリーセンシー効果を求めて広告を出稿する場合、TVCMに依存する必要は限られています。短期的対策として、この状況をプロモーションで乗り切るには、TVCMを中心としたマス広告の使用を控え、

グループ内リソースや顧客情報を活用したプロモーション戦略を採用するべきでしょう。

広告はイケてないプロダクトを作った罰金

今や個人アクティビストとして活動する田端さんのX投稿からとても大事な言葉を引用させてください。

知名度を通じて信頼を確保することは大事です。製品・サービスの信頼を増すための消費者・ターゲット顧客との対話を促進することがプロモーションや広告の役割でもあります。

広告で解決できることは限定的です。広告は万能ではない、だから常にマーケティング戦略との整合性・一貫性を持ち、仮説検証をしながら使うべきツールなのです。


マーケティングはターゲット顧客に向けたリソースのパッケージ
マーケティングは社内外のリソースを顧客向けにパッケージしていく制御技術でもあります。企業が提供する製品・サービスは顧客の手に渡ること・顧客により享受されることで、初めて価値となる入り口に立つことができます。

広告で伝えるべきことはそれを選ぶ「理由(わけ)」です。
意味を伝えるべき企業に使えるエージェント集団が広告代理店。
製品・サービスのエージェントとして誇りを持つことが詐欺広告やなりすまし広告などで揺らぐ広告の信頼を取り戻すことになります。

企業が顧客やパートナー企業を、顧客が製品・サービスを選ぶように、広告代理店もクライアントを選びましょう。

広告が関与するブランド活動は社会資本になります。より良い社会のために広告の力を理解して使うように心掛けることも、広告業界で働く人たちの責任です。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

それでは、また。

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