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カラーコレクションの前に知っておくべきやっておくべきこと!

ビデオ編集の世界に足を踏み入れると、カラーコレクションはクリエイターにとって欠かせないスキルの一つです。
しかし、その前にこれをやっていなければあなたの努力は半減してしまうことを知っていますか?

それは「モニターの調整」です。

何を当たり前のことを…と考える方もいるかと思いますが、案外このことを忘れてしまっていたり常識として知らない動画編集者が結構多いというのも事実です。


モニターの正確な色調節がなぜ重要なのか?

ビデオ編集ソフトを利用する上で、モニターの色が正確でないと、作業中に見える色と実際の出力結果が大きく異なってしまいます。
これは視聴者に提供する最終的な映像が、あなたが意図したものとは異なる外観になる可能性があることを意味します。そのため、モニターの色の正確な調整は、プロフェッショナルな仕上がりを得るために極めて重要です。

文字ではなく動画で見たい聞きたい方は以下動画をどうぞ…。

視聴者が見る色と全く同じにすることは出来ない

大前提として普通の人が使うモニターやテレビモニターなどは色の調整がされていなかったり、ハイコントラスト、高い彩度設定などされていることが多いため自分のモニターと同じ色を見てもらうことはほぼ不可能です。
「それでは自分のモニターを調整する意味ないのでは?!」
となりそうですが、それは違います。
自分のモニターをしっかりと調整しておけば、視聴者がどんなモニターを使っていようとも極端におかしいコントラストや色味などにならずに済みますし、視聴者が使っているモニターで普段見ている映像と比較してもおかしな映像になりません。そのためにも自分のモニターをしっかりと調整しておく必要があります。

カラーコレクションの前に行うべきステップ

1. モニターキャリブレーションのステップ

a. キャリブレーションツールの利用: 専用のキャリブレーションツールを使用するか、市販のキャリブレーションツールを導入することで、モニターの色を自動的に調整することが可能です。これにより、色の正確性を簡単かつ迅速に確保できます。

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b. 手動での調整: 手動で調整する場合は、モニターの設定メニューから色温度、ガンマ値、明るさ、コントラストなどを調整してください。これにより、実際の映像制作において必要な正確な色が得られます。
調整前に忘れてはいけないことが、ゲームモードやシアターモード、ブルーライトカット、HDRモードなどの設定をOFFにすることです。
編集をするためのモニターはあくまでも色味をフラットに表示しなければならないため、余計な機能はOFFにしましょう。
そして手動での調整で忘れてはいけないことがあります。
人間の目は非常に不正確で個人差もあるため感覚にだけ頼らず、白・灰色・黒、RGBをカラーチャートと比較するなどして出来るだけフラットな色として表示できるようにしましょう。

c. キャリブレーションの定期的な実施: モニターの性能は時間とともに変化する可能性があるため、定期的なキャリブレーションが重要です。特にプロの編集者は、プロジェクトごとにキャリブレーションを行うこともあるくらいです。

2. 照明条件の管理

a. 均一な照明: モニター周りの照明はできるだけ中立的で均一であるべきです。極端な明るさや影があると、モニター上の色を正確に評価することが難しくなります。蛍光灯の光や太陽光など色味が違った光の環境下ではモニターに表示された色を正しく認識することが難しくなってしまうため注意が必要です。

b. 周囲の光源の抑制: モニターが直接受ける外部光源を最小限に抑えることも重要です。反射やまぶしさがないようにしましょう。

まとめ

ビデオ編集においては、モニターの色を正確に調整することがプロジェクトの成功につながります。キャリブレーション、照明条件の管理、モニターの設定の確認など、これらのステップを徹底的に実施することで、初心者からプロまで、高品質な映像を生み出すことができるでしょう。


筆者:哉司
1998年から3DCGをはじめ、ゲーム会社インターンを経て映像制作会社でTV番組、MV、CMなどを学ぶ。
2004年にフリーの映像ディレクター、グラフィッカーとなる。
街頭ビジョン、TV番組、自主映画、カメラマン、俳優、Youtubeなどで活動している。
監督出演作「殺し屋ジャスティスレッド」

運営Youtubeチャンネル「自主映画応援チャンネル」


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