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MBAの知識は役に立つか

MBAは役に立つか立たないか、キャリア志向の人の間で常に話題に上がる話ですね。
MBAという学歴はともかく、MBA知識が役に立つか立たないかというと、下記のような経験があります。

 30歳くらいのこと、日産財団のリーダー養成プログラムなるものに参加したことがありました。
技術立国日本の復活のため、なにがしかのエンジニアリングバックグラウンドがある人を集めてリーダーシップを養成するという野心的な取り組みで、まともな頃のカルロスゴーン氏も肝いりだでした。僕が一期生で、十期くらいまで続いたでしょうか。
プログラム紹介記事  

https://xtech.nikkei.com/.../Interview/20100303/345336/


  僕の時は、エンジニア、大学教員、理学系の博士課程の学生などで、ビジネスバックグラウンドの人はほとんどいませんでした。
 進め方は、メンバー間で自由にチームを組んで、自由にプロジェクトを立案するというものでした。
 プログラムリーダーが大学教授というのもあるのか、MBAに批判的で、「あんなものでイノベーションは生まれない!エンジニアの発想力が日本を復活させるのだ!」的な感じで、座学は哲学やリーダーとは何ぞや的な講義が中心、あとは議論で進めるという感じでした。


 結論から言うと、僕の期では、実際に実行に移されたプロジェクトはありませんでした。今思うと、アイデアから自分たちで実行可能なプランに落とす知識が全体的に不足していたように思います。
結構とがったアイデアは出たんですが、事業プランに落とすと途端にフワッとしてしまって実行できそうな気がしませんでした。
 最初に、マーケティングや会計や財務の基礎、新事業立案や資金調達の仕方など、MBA的な知識を一通り習得しておけば、もうちょっと実現性の高いプロジェクトが作れたんじゃないかなと思いました。
 今でいうシェアカーのコンセプトとか、職人技術のような知財をバリュエーションして資金調達とか、SGDs的な取り組みなど。割と時代を10-15年くらい先取りしたアイデアが出てたので、なかなか残念。


 なので、僕は、学歴はさておき、MBAで習うような基礎知識は一通り網羅しておいて損はない派です。

 まぁ、今は以前と違って、新事業立ち上げのノウハウや知識が、あのころとは比較にならないほど洗練されて体系化されているし、新事業に対するハードルもだいぶ違うので、今同じプログラムやったら、全然違う結果になるだろうなと思いますが。

当時のブログ記事

http://lsi.cocolog-nifty.com/.../08/nissan_lpie_e05d.html

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