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油断大敵

  油断(ゆだん)は災いや失敗のもと。油断が、自分自身にとって一番の敵。春先は、気候の性もあるのでしょうが、ボーっとしたり、神経が集中できなかったりすることが多く、意外と、怪我や病気が多い季節です。また、身体だけではなく、心にも病巣ができやすい時期でもあります。

 さて、油断の意味ですが、先ず、油(ゆ)の字です。いわゆる”あぶら”のほかに、雲が盛んに起こるありさまを意味することもあります。雲が油然(ゆうぜん)と湧くとか、興味が油然(ゆうぜん)として起こる、等と使います。また、断(だん)の意味は、切り離す、決定する、断るなど、場面場面でいろいろな用法があります。

 従って、油断とは、一言でいえば、不注意ということになります。自分の心の中に、にわかに湧き起こってくる思いや感情を、自分の心の中から切り離す。そんな、心の中にわき起こる感情が、油断の種に成るのでしょう。

 今年は、コロナ禍で企業・団体の動きも例年とは異なりますが、新年度が始まる4月には、社会的立場に変化のある方々も多い事でしょう。昇進や昇格をしたり、転勤をしたり、色々な変化に直面する人達も大勢いると思います。取り分け、社会的立場が上がる方々にとっては、責任の重さとストレスに戸惑う場面が予想される一方、うぬぼれや増長という油断の種が芽をだして、結果として、思わぬ落とし穴にはまることにも成りかねません。転勤などで職場環境が大きく変化する方々は、心の病にも充分気をつけましょう。

 何かにつけて、油断大敵です。