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〜特別取材:今、人工芝グラウンドで起きていること〜

〜特別取材:今、人工芝グラウンドで起きていること〜

それはもう何度目の真夏日かという日差しが照りつけたある日の柏レイソルトップチーム公式取材日でのことだったー。

日立柏サッカー場の練習場でトレーニングに興じるトップチームの選手たちのプレーに目をやっていると視界の片隅に飛び込んできたのはその100mほど先の人工芝グラウンドを延々と走り続ける柏レイソルUー18チームの選手たちの姿だった。

複数のグループに分かれた黄色のトレーニングウェアを着た柏

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Prospectiveー田中隼人[3]

Prospectiveー田中隼人[3]

それは7月も終わろうとしていたある日のトレーニング。

照りつける太陽に晒されながら始まった、第23節・神戸戦への準備の中だったという。

「紅白戦の日、チーム分けの際にスタメン組に自分が呼ばれました。最初は『え?!』って驚きがまずあって、左CBに自分が入る形で、『よし、来た!』と気持ちが高まっていきました。要求されることはある程度理解していたので入りやすかったですけど、一緒に公式戦をプレーする機

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Prospectiveー田中隼人 [2]

Prospectiveー田中隼人 [2]

田中隼人が持つ「別の顔」とは、年代別日本代表の常連選手という顔だ。

ジュニアユース年代からコンスタントな代表選出を重ねていた田中。細谷真大らが奮闘を続けているパリ五輪日本代表世代の台頭が目覚ましいが、ほぼ時を同じくして、田中らが中心となるUー19代表の活動も本格化。各クラブの若手たちが集い、2022年9月開催予定の「AFC U20アジアカップウズベキスタン2023予選」へ向けたサバイバルが始まっ

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Prospectiveー田中隼人 [1]

Prospectiveー田中隼人 [1]

 2022シーズンより柏レイソルトップチームへ加入した田中隼人は柏レイソルアカデミー出身の大型DF。柏Uー18時代の2021年に第2種登録選手としてトップデビューを果たし、同年のルヴァン杯では3試合でプレーしている。

田中は強い体とサイズに恵まれた左利きのCB。レイソルアカデミー出身選手らしく、丁寧なボールコントロールと選択肢豊かなキックを持った選手だ。そのスペックは早くから日本サッカー協会関係

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「fenómeno ー 細谷真大(1)」 

「fenómeno ー 細谷真大(1)」 

「ああいうラストパスが欲しいんですよね…裏へのあのパス」

2019年3月に柏レイソル・トップチームに第2種登録された細谷真大は日立台でのデビュー戦となった長崎戦を終えたミックスゾーンでこちらにこう呟いた。

前節の東京V戦でのJ2リーグデビュー戦は右サイドでプレーするも、引いた相手のブロックを崩す必要があった中では、まだまだ出来ることは限られ、窮屈な試合展開の中に埋没。自身の魅力を発揮できたとは

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GK佐々木雅士(柏レイソル/U-21日本代表)が歩む、幸せな「サイクル」ー。

GK佐々木雅士(柏レイソル/U-21日本代表)が歩む、幸せな「サイクル」ー。

アラブ首長国連邦で開催された「ドバイカップU-23」決勝・サウジアラビア代表戦(2022年3月29日)ー。最高の舞台でGK佐々木雅士に出番が回ってきた。

ここまでの2試合で、鈴木彩艶(浦和)、小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)がクリーンシートでバトンを繋いできた。

「まず、サウジ戦までの2試合で、2人のGKが無失点で終わらせてきていたので、『次は自分も!』という気持ちは当然ありました」

シン

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