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円光の墓所

円光の墓所 三国遺事
 円光は新羅の僧であり、隋に留学して成実や涅槃、儒教などの教義を学び帰国後には大乗経典を講じて王や貴族からの崇敬を集めた。
 そうして百歳近くまで生き、仏法を人々に教え続けた。

 朝鮮の古俗に
「死した子を裕福な家の墓所に葬ると子孫は絶えることはない」というものがある。
 ある人の子が流産で亡くなった。そこで、死児を円光の墓所の側へ密かに埋葬した。
 すると震が起き、埋められた子の遺体は墓の外側に放り出されてしまったのである。
 この話は噂になり以後、円光の墓所に手を加える者はいなくなった。

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