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日本にいながら3か国に留学し英語と国際感覚を身に着けられる方法(しかも安く)

もっと早く知っていれば絶対活用していた。時間と熱意さえあれば、留学費用がなくても、日本を離れられなくても、外国語と国際感覚を身に着けられる方法。

これを書いた理由


円安で留学に行きたくてもあきらめる人が増えたと聞く。国際化が求められる時代、留学よりも安く、国際感覚と外国語と同時に身に着けられる方法があることをぜひ知ってほしい。メリットとデメリットと両方紹介する。

トーストマスターズクラブとは、 

https://www.toastmasters.org/ 
世界141カ国、会員数約35万人。90年以上の歴史を持つ
スピーチとリーダーシップの上達を目的としたアメリカ発祥のNPO

このクラブで何をするかというと、月に1~2回、2時間程度、各地のクラブでメンバーが集まって、スピーチを練習する。
①あらかじめ準備したスピーチを練習
②①へのフィードバックを行う
③トピックに対して即興スピーチを練習する
この3セッションが練習の基本(世界中どこでも大体同じ)。

18歳以上であれば参加できるので、海外のクラブでは、大学生のうちからクラブに参加し、社会人からスピーチのフィードバックを受けているメンバーもいる。コロナの影響で、世界各地で開催されていたスピーチ練習会(例会)がオンラインで開催されるようになった。これを逆手に、今なら、日本にいながら世界中(の地元)で開催されているスピーチの練習会に参加できる。

メリット


🔷スピーチ教室や英会話に通うよりも断然安い

クラブごとに異なるが、会費は半年で1万円いかないくらい。会費の内訳はアメリカのNPOが作っている教育プログラムの利用代+クラブごとのZOOM利用・公民館利用費などの実費。

🔷日本以外のクラブに参加することができる

140か国にあるので、主要都市には、その国の言語と英語のバイリンガルトーストマスターズクラブがあり、どの国でも同じ流れで練習会が開催されている。
サッカーやテニスなどスポーツ好きな人が、世界中どこに行っても仲間を見つけて練習を続けられるのと同じように、世界中どこにいっても、スピーチの練習会に参加できる。


🔷色々な言語を選んでコミュニケーションできる。

興味のある国のクラブにオンライン参加すれば、地元メンバーのスピーチを通してその国や都市の文化を知ることができる(注意が必要なのは、その国の母国語のクラブに参加する場合は、ネイティブ同志の会話に飛び込むことになるということ。ただ、練習会の流れはどの国も同じなので、話されていることは推測しやすいし、タイマー係や「えー」をカウントする係も同じなので、日本のクラブで練習したとおりに役割をこなすこともできる。留学のように勇気を持って飛び込めば、その国の地元のコミュニケーションの中に身を置くことができる。
いきなりネイティブはという場合、各国にある第二言語学習者向けのクラブを選ぶ方法もある。日本の中でも、日本語、日本語+英語、中国語、韓国語など様々な言語で開催されている。

🔷アンテナの高い人が多く情報が集まる

メンバーは、貴重な自由時間をプレゼンの上達や他人へのフィードバックにかける奇特な人達。世界共通で、本好き、向上心の高い人が多い(育った文化は違うのに、同じ本を読んでいることに驚くこともある)。
なお、スピーチやリーダーシップの向上が目的なので、政治や宗教にかかわる話をすることは禁止されている。

🔷企業内クラブもある

トーストマスターズクラブのメンバーは、スピーチだけではなく、司会進行、相手の年齢や経験を問わないポジティブなフィードバック、リーダーシップの実践経験を積んでいるということもあって、海外の方が企業側における認知度が高い。証券会社、保険会社、銀行、メーカー等大手企業の中でクラブが運営されている場合もある。アメリカやシンガポールなどでは、一流大学内にもトーストマスターズクラブがあり、そこを卒業してから企業クラブや別のクラブに入るメンバーもいる。

デメリット


🔷誰かが営利のためにやっているわけではない=運営をメンバーで担う

会場を借りたり、新しいメンバーに仕組みを教えたり、クラブのプロモーションをしたり、例会の準備をしたり、といった運営をメンバーで分担してやることになる。
運営を担う時間がかかることがデメリット。ただ、運営を通してリーダーシップを学ぶことも目的の一つとなっている。またある国でクラブに貢献しているメンバーは、他の国のクラブに参加したときも評価される。

🔷プロが一方的に教えるわけではない=フィードバックもメンバー同士

先生はいないので一方的に教えてもらいたい場合は向いていない。
他のメンバーのスピーチへのフィードバックは最初は難しいが、枠組みは決まっている。いいところを見つけつつポジティブにスピーチを伸ばすフィードバックの仕方を学ぶと、仕事や生活にも活きてくる。
先生がいないとはいえ、フィードバック(論評)のコンテストが世界各地で開催されており、世界トップレベルの論評者の論評を見てフィードバックの方法を学ぶこともある。

🔷スピーチのフィードバックを受けるにはそのクラブに帰属必要

ほとんどのクラブがメンバーを増やすためにクラブ見学を歓迎している。ゲストは基本スピーチを行うことはできないが、即興スピーチには参加できるため、世界中のクラブをゲストとしてまわっている人もいる。

日本で参加できるクラブを見つける方法


日本では、以下のサイトで、開催日時やバイリンガル、場所でクラブを検索できる。まずは、日本語と外国語のバイリンガルクラブで、世界共通の例会の流れと役割を外国語でマスターすると、海外のクラブに参加しやすい。

熱意さえあれば

熱意さえあれば、どんな状況でも学ぶことができる。海外のクラブで、入院中の病室のベッドから練習会に参加しているメンバーや、ミャンマーからアメリカのクラブに参加した若者のために会費をかわりに払うと申し出ていた老婦人を目にしたこともある。英語を話さない役割でも感謝され、10代から80代まで年代間で学び合えるのもよい点だ。

自分自身、英語は勉強していたものの、留学経験はなく、仕事も日本語。
海外の例会で、言われていることがよく聞き取れず、「どうか自分に話しかけないで」と祈っていた。ただ、3年間、毎回参加し、他のメンバーが使っている表現を書き取って使ってみたり、日常生活でも英語でその国の情報を収集したり、英語のチャットグループに巻き込まれてかなりの時間をかけて返信したりするうちに、いつの間にか慣れてきている。

さらに、クラブのプロモーションや予算を現地のメンバーが喧々諤々にやりとりする運営にかかわる中で、議論の進め方や折り合い方、議事録の取り方を学ぶなどインターンシップに近い体験もできた(クラブ運営はボランティアなので、言葉がいまいち通じないメンバーでも、熱意と時間があれば意見を求められたり頼られたりする)。
パンデミックで閉鎖的なはずだった数年間。家にいながら、冷や汗をかきつつも視野が広がり、海外に毎月顔を合わせる知り合いが増え、仕事でも英語を使った新しい世界にチャレンジする自信を得られた。

経済的に留学には行けない、家族を置いて留学には行けない、そう思っても夢をあきらめないでほしい。日本にいながらでも、世界各国に友人を作り、その国の文化やコミュニケーションを留学よりもはるかに深く、長く学べる機会があることをぜひ知ってほしい。


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