本の世界で過ごした年月
読書が趣味だということを小さい頃から自覚してきたし、多分この先もずっと変わらない気がするけど「なんで?」と言われたらなんでだろう、と思っていた。
思って、考えだしてみるといくつか思い当たるうちのなかでやっぱりいちばん大きな理由は「違う世界をのぞけること」だと思う。
片手で持てるくらいのささやかなモノのなかで、想像することすらできないような世界が広がっている。
それはたったの何時間かの世界を切り取ったものもあれば、何日何年何十年の歴史を垣間見ることもできる。
ただ、字を目で追いかけるだけで知らない世界を頭の中で思い描くことができたり、知らない人の一生に共感して涙してしまったりできる。
毎日まいにち、魔法を使ってみたり、殺人鬼を追い詰めていたり、中学生に戻ってみたり、子持ちのお母さんになって散歩したり、ありとあらゆる「自分」になっている。現実のわたしは寝っ転がっているだけなのに。
それも短いものでは1時間、長くてもせいぜい3時間ほどでできるだなんで冷静に考えるとぞっとするくらい凄いことだと思う。
わたし自身の年齢はまだまだ平均寿命の半分にも満たしてないのに、これまで本の世界のなかでどれだけの年月を過ごしてきたのだろう。
そんな違う世界の体験をさせてくれるから、きっとわたしは読書がすきなんだろうなあ。
もっともっと新しい世界を知るために本を買いたいなあと思ってます。