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最先端半導体技術研究センターとTenstorrentが革新的なチップ設計で協業!国産AIチップ開発へ

RISC-V CPUなど3種類のチップ設計ライセンス供与で日本の半導体産業復活を後押し

Tenstorrent(テンスレント)は、革新的なチップ設計技術で知られるスタートアップ企業です。今回、日本政府主導の半導体研究機関である「最先端半導体技術研究センター(LSTC)」と協業し、3種類のチップ設計ライセンスを供与することが発表されました。このプロジェクトは、日本がかつて世界をリードした半導体産業の復活を目指す重要な一歩となります。

今回の協業でTenstorrentが提供するのは、自社開発のRISC-V CPU「Ascalon」のカスタム版、入出力インターフェース (I/O) チップ、メモリチップの計3種類です。これらとLSTCが開発するAIチップを組み合わせることで、国産の最先端AIアクセラレータが誕生します。

このプロジェクトには大きな意義が込められています。製造装置メーカー「ラピダス」が2027年までに国産最先端半導体工場を稼働させる計画を進めており、今回のチップはそこで製造される予定です。つまり、設計から製造まで一貫して国産の技術を活用したAIチップが開発されるのです。

Tenstorrentの最高アーキテクトである魏翰連氏 (ウェイ・ハン・リエン氏) は、このプロジェクトが日本の半導体設計人材育成にも貢献すると語っています。現在、日本の半導体設計の中心となっているのは富士通やNECなどの大手企業ですが、このプロジェクトを通して他社にも設計力が蓄積され、将来的にはより多くのプレーヤーが参入することが期待できます。

また、今回の協業はTenstorrentにとっても大きなメリットをもたらします。同社はこれまで2年間にわたり、複数のチップを組み合わせる「チップレット」技術の開発に取り組んできました。このプロジェクトを通して自社の規格を検証し、他社との互換性を高めることで、より洗練されたチップレット技術を確立することができるのです。

LSTC/Tenstorrent共同開発のチップは、最初は500個が製造され、評価が行われます。しかし、日本政府はこのプロジェクトを単なる研究開発ではなく、将来的には商用化を目指す計画です。今回の協業が、日本の半導体産業復活の起爆剤になることが期待されています。

詳細内容は、EETimesが提供する元記事を参照してください。

【引用元】

https://www.eetimes.com/tenstorrent-licenses-chiplet-designs-to-japanese-institute/

【読み上げ】
VOICEVOX 四国めたん/No.7


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