手紙

人様を想いながら 携帯のメモに何日も掛けて文面を構成し、いざ慎重に清書する。こうして手紙を書き、 丁寧に封をしよう試みて… 私は捨てた。

あまりに文面が虚偽の塊に見えてきて、捨てた。
しばらく手紙を書いていない私は、書き方が分からなくなった。せっかく何日も掛けたメモは、ただそこに残る。惜しくも、役目、終わり。

聖域レベルに文を考えるのは年に1、2回程度な気がする。普段の適当な文、5〜20分程度 その場の記憶を辿りつつも 勢い余って煩雑になる。日記なんてそれくらい乱文でいいと思っている。どうせ、自分しか読み返さない文なら、どうでもいい。ただ、他人に送るものは例外であるし 手紙自体、ほとんど書き慣れていない。

書きながら、不思議と痒くなる。

書いてみては3、4行辺りで紙をクシャッする。嘘のない文で終わらせた。

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